乾癬外来









   1. 乾癬とはどんな病気?

    乾癬は、からだのあちこちに赤い発疹が出て、白いかさかさが付くことが特徴の皮膚病です。
    発疹の出やすい場所は頭や肘、膝からすね、腰ですが、それ以外に出たり、爪に小さいくぼみが生じることもあります。
    時に関節(指や腰)に痛みを伴うことがありますが、内蔵の病気を伴うことはほとんどありません。

    乾癬の原因は、残念ながらまだ解明されていません。
    ここ
10年あまりでかなり分かってきていますが、完全な解明にはまだ時間がかかりそうです。

 







   2. 乾癬にはどんな治療がありますか?

    現在、大きく分けて次の3種類があります。



@ 塗り薬による治療

   最近は、ビタミンDの軟膏とステロイド軟膏をうまく組み合わせて使うことが多くなっています。

     (1)  ビタミンD軟膏:
          発疹の盛り上がりやかさかさをきれいにすることによりよくする治療で、
1日に1〜2回の外用を行います。
          治療効果はステロイドよりもゆっくり現れるのが特徴で、4〜8週間塗り続けるとかなりよくなります。
          副作用は少ないのですが、時に皮膚がひりひりしたり、血液中のカルシウムが上昇します。
          時に血液検査が望ましいでしょう。


     (2)  ステロイド軟膏:
          発疹の赤みや炎症を抑えることによりよくする治療で、
1日に1〜2回の外用を行います。
          内蔵への副作用はほとんどありませんが、
漫然と塗り続けると皮膚が薄くなったり、弱くなります。




A       紫外線療法
     
     (1)  プバ療法:
       オクソラレンというお薬を前もって塗るか、内服するか、またはお風呂に溶かしておいて
       そのお風呂につかるなどの前処置をした後、専用の紫外線をあてる治療です。
       週に1〜3回の治療で、有効率は80〜90%です。
       副作用については、紫外線をあて過ぎると真っ赤に日焼けすることがあり、また漫然と続けると、
       将来皮膚に前癌が生じることがあるので、皮膚科専門医に診てもらいながら続けることが望ましい治療です。


     (2)  ナローバンドUVB療法:
      昔からあった
UVB療法を進化させた治療で、乾癬に特によく効くごく一部の紫外線だけが出る装置を用いて行う治療です。
          週に3〜5回の治療が望ましく、有効率は約80%です。副作用ですが、あて過ぎると日焼け反応を起こします。




B       飲み薬による治療

     現在、乾癬をよくする内服薬には2種類あり、それ以外にかゆみをよくする薬などがあります。

       
       (1)       チガソン

         ビタミンAから作られた飲み薬で、皮膚の盛り上がりやかさかさをきれいにします。
         飲み始めて1〜
2週間以内によく効いてくれる治療ですが、いくつかの副作用があります。
         代表的な副作用は、くちびるがかさかさしたり、手の平の皮膚が薄くなったりします。
         また、時に関節が硬くなったり、血液中の中性脂肪が増えることがあります。
         最も重要な副作用は、内服中に子供ができるとその子供に重い奇形ができることです。
         そのために、内服中さらに終了後も(男性は半年間、女性は
2年間)避妊しなくてはなりません。

 

         (2)       シクロスポリン

         免疫を抑えることにより乾癬をよくする飲み薬で、現在使うことができる治療で早く、
         そしてよく効く治療の1つと言えるでしょう。
         速効性がありますが、中止するとかなり早く発疹がぶり返す場合も多いようです。
         副作用ですが、しばしば腎臓に負担がかかったり、血圧が上昇することがあります。
         定期的に血圧を測定し、血液検査が必要です。




C       生物学的製剤

     免疫を抑えることにより乾癬を良くする注射薬で、早くそしてよく効く治療の1つです。
      TNF-αを抑えるインフリキシマブとアダリマブ、IL-12/23を抑えるウステキヌマブの3種類があります。
      インフリキシマブは静脈注射で、ほかの2剤は皮下注射です。





  




   3.乾癬は他人に伝染するのですか?

   名前から、伝染性と思われることがあるようですが、他人に伝染することは決してありません。

 









4.乾癬は治るのでしょうか?

   乾癬の方は長い間診察させていただくと、時に(おそらく20人に1人くらい)は治られる方と出会います。
  決して治らない病気ではありません。
  ただ、多くの方は数年〜
10数年の経過となるので、皮膚を良い状態にコントロールしながら、
  乾癬とうまく付き合っていくことが肝要でしょう。

  もちろん、将来乾癬の原因が解明されれば、完治させる治療が開発される日が来るでしょう。

 

 


    当院では、乾癬外来を開いております。

    お気軽に、ご相談ください。

 

                                                       乾癬外来
                                                        松田 洋昌