[ 医学部教育体系 ]
〜4つのステップ〜

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医学・医療を取り巻く環境は時々刻々変化します。そこで求められるのは、自分で問題を見つけて、自分で解決してゆく能力です。『4つのステップ』は、病に苦しむ人たちへのヒューマンな心を豊かに育てながら、医師として、そして人間として学生自らの力で力強く成長を続けるための理想的な教育システムといえるでしょう。
STEP1
1年1学期
病院実習

患者さんの目線で医療現場を直接体験

 入学直後から「医学部へ来たんだ」という自覚を持たせる目的で、「病院実習」を実施します。病院事務部や薬局など、附属病院内の各部署における業務を体験させ、医療現場の現実を身をもって体験します。また、学生は患者さんのエスコート役も務めます。一緒に待合室で順番を待つ、検査室に案内する、荷物を持って差し上げる、といった経験の中で、患者さんの本音や悩みをじかに聞くのです。ひとりの人間として病める人に接することで、患者さん主体の医療を行える医師としての素地を養います。

STEP2
1年2学期
医学総論
(テュートリアル)
専門家を前にして自分の意見を発表する

 1年次の後半には、6〜7名の少人数のグループで基礎系講座に配属されて、自らテーマを見つけ、調べ、まとめ、発表する実習を行います。学生はまだ専門知識をほとんど持っていない状態で、高度な研究が展開される講座のドアをたたきます。講座の担当者は、問題を見つけられるようなしくみをいろいろ用意しておきます。学生は問題を発見して、どう調べたらよいか、どう解決したらよいかを、グループ単位で考え、先輩や教授を前に発表します。これは2年次から始まる本格的なテュートリアルのためのパイプ役を果たす制度です。
STEP3
2〜4年
テュートリアル

問題を発見し、問題を通して自己解決能力を育成する

 2年次から4年次まで3年間にわたり、少人数制のディスカッションと自学自習をベースとしたテュートリアル教育が行われます。100名の学生を14グループに分け、それぞれのグループにテュータとなる教員が配置されます。テュータは学生の疑問に直接答えるのではなく、解決への糸口を示唆することによって、グループを自発的な気づきへと導きます。テュートリアルの事例に基づく自学自習は単独で機能するものではなく、講義・実習の内容と連携しているので、自分が調べている最中の内容に関連した事項が講義で語られ、実習で体験できることにより、普通の講義実習よりも数倍理解が深まるよう工夫されています。
STEP4
5年1学期〜6年1学期
臨床実習
(クリニカルクラークシップ)
医師以外の立場から、眼と心を学び取る

 本学部の臨床実習では、学生が秘書役として医師に密着する「クリニカルクラークシップ」の手法を導入。医師のすべての行動に立ちあい、患者さんの了解を得たうえで厚生労働省の認める範囲の医行為を行うシステムで、既存の臨床実習に比べ、より「患者さんに近づいて学ぶ」ことが可能になりました。実際に患者さんに接する経験を通じて、倫理面やコミュニケーション能力など、臨床医として求められる能力を大きく伸ばすことができます。同時にテュートリアルで培った自主性と思考力を基に広汎な医療技術を身につけます。
テュートリアルと講義実習の相乗学習   
期待以上の相乗効果!!


 例えば、右の課題文は2年次で行われるテュートリアルの課題文(事例シート)です。この文章から何を調べればいいかを学生自らが考えます。「4日前」という時間の経過に注目するのか、「どろっとしたもの」の正体から調べるのかなどをグループで話し合って決めます。その日のテュートリアル終了後、グループの学生一人ひとりが別々の手段で学ぶべきことを独自に調べます。2日後、各自の学習結果を持ち寄ってグループの中で発表し合いディスカッション。さらにその後、学生は先の課題文の「続き」を受け取ります。左の傷は治ったのに右の腫れがひかない患者さんは、生検をしてみようと医師にいわれました…。前回の学習内容を踏まえ、講義実習の内容と連携した新しい課題が忍ばせてあり、期待以上の相乗効果が明確になりつつあります。

課題文

医学部3年生の隆君は4日前にラグビーの練習で両下肢にけがをしました。今日になって左の傷は腫れて柔らかく、圧したら黄色っぽいどろっとしたものが傷口から出てきました。同じ状況でけがをした右の傷は硬く、赤黒い色をしていました。圧痛や熱感、自発痛は両方とも同じ程度にありました。

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