テュートリアル Unit 6 「病因・病態 I」

第5週 自己認識とその破綻
(平成15年12月 8日〜13日)

  2003年12月24

目 次

事例の解説を掲載しました。

週の担当教員 週の教育目標 週の時間割 事例とその解説
事例発表会 参考書 ホームページへのリンク

 週の担当教員名簿・連絡先

Unit 主任: 宮澤 正顕 (免疫学教室、教授)

週担当教員、実習指導担当者:

宮澤 正顕 (免疫学教室 教授、内線 3265)
松村 治雄 (免疫学教室 講師、内線 3267)
阿部 弘之 (免疫学教室 助手、内線 3267)
河原佐智代 (免疫学教室 助手、内線 3267)
金成 安慶 (免疫学教室研助手、内線 3267)
湯浅 貴恵 (免疫学教室研究員、内線 3267)
梶原 栄二 (免疫学教室研究員、内線 3267)
菅原 大輔 (免疫学教室大学院生、内線 3267)
河俣 浩之 (免疫学教室大学院生、内線 3267)

 週の教育目標 :
 週の一般目標

 高等多細胞生物の免疫系は、個体を構成するすべての細胞が一個の受精卵に由来する同一ゲノムを保持するよう監視していること、ウイルス感染細胞の排除や移植片の拒絶は、その当然の帰結であることを理解する

 週の行動目標

  1. MHCクラスI分子による抗原提示のしくみを、簡単な図を描いて説明できる。
  2. CD4陽性Tリンパ球とCD8陽性Tリンパ球による抗原認識機構の違いを説明できる。
  3. MHC遺伝子に多重性と多型性が存在する理由を、個体維持と種の進化の両面から説明できる。
  4. Th1細胞とTh2細胞の産生する代表的なサイトカインを二つずつ挙げることができ、両者の誘導する免疫反応の違いを説明できる。
  5. 胸腺におけるT細胞レセプターの正の選択と負の選択により、自己反応性Tリンパ球の除去と「MHC拘束」が生じることを説明できる。
  6. 上記5.の結果として、同種移植片に対して強い免疫反応が起こることを説明できる。
  7. 免疫応答の誘導における樹状細胞の役割を説明できる。

 事例における行動目標

  1. 我々の身体が、常に免疫反応により外敵から守られ続けていることを、実例を用いて説明できる。
  2. ウイルス感染細胞の排除は、必ず自己組織傷害を伴う理由を説明できる。
  3. 「医原性」の免疫不全症がどのような場合に起こるかを説明できる。

 週の時間割表
 (12月 8日〜13日)

日付

12月 8日(月)

12月 9日(火) 12月10日(水) 12月11日(木) 12月12日(金) 12月13日(土)

1時限目

9:00〜10:00:
テュートリアル
10:00〜10:30:
自習

医学英語
(松村)

9:00〜10:00:
テュートリアル
10:00〜10:30:
自習

講義 18
MHC拘束と免疫応答
遺伝子現象 (宮澤)

9:00〜10:00:
テュートリアル
10:00〜10:30:
自習

事例発表会
2時限目

講義 12
MHCとTリンパ球による
抗原認識 (宮澤)

講義 15
抗原レセプターの
シグナル伝達 (河原)
自習
(松村)
講義 19
MHCと疾患感受性
(宮澤)
講義 20
移植免疫と
腫瘍免疫 (宮澤)
試験
3時限目 講義 13
胸腺とTリンパ球の
分化 (宮澤)
講義 16
サイトカイン入門
(松村)
実習 3
ヒト末梢血リンパ球
の分離と計数
実習 4
FACSによる細胞表面
抗原の検出と
陽性細胞の計数
自習
(松村)
4時限目 講義 14
抗原提示とTリンパ球の
活性化 (宮澤)
講義 17
Tリンパ球のエフェクター
機能とT-B細胞間
相互作用 (松村)
実習 3
ヒト末梢血リンパ球
の分離と計数
実習 4
FACSによる細胞表面
抗原の検出と
陽性細胞の計数
講義 21
原発性免疫不全症候群とエイズ
(宮澤)

 

事例とその解説

 事例1 (月曜日に提示)

 K大学医学部5年生のAさんは、クリニカルクラークシップで血液内科に配属中です。今日はM助教授の指導の下、入院中のエイズ患者さんの診察を見せて貰いました。この患者さんはHIV感染から10年を経て、カンジダによる口内炎や食道炎を反復するようになり、帯状疱疹を発症したため入院となっていました。入院後の腹部エコーで右腎の上に直径3cm程の腫瘤が発見され、増大傾向にあると言うことです。M先生は、「日本のエイズ患者には、リンパ節以外の場所に生じるB細胞性リンパ腫が多いんだ。この患者もその可能性がある」と言って、以前に経験した症例の剖検記録を見せてくれました。そこには、「脳に原発した悪性リンパ腫で、腫瘍細胞にEBウイルスの遺伝子産物EBERの発現が確認された」との記述がありました。

 

 免疫抑制状態で発生した副腎のBリンパ腫と、腫瘍細胞におけるEBERの発現(in situ hybridization)。宮澤自験例。

 キーワード

 □ エイズ
 □ HIV感染
 □ カンジダ口内炎、食道炎
 □ 帯状疱疹
 □ 節外性B細胞リンパ腫
 □ EBウイルス
 □ EBER

 学生への質問事項 (考えてもらいたかったこと)

 1. HIV感染とエイズの違いは何ですか?
 2. エイズ発症者などにカンジダなど「常在菌」による感染症が起こることを何と言いますか?
 3. エイズを発症すると、どうして口腔カンジダ症や帯状疱疹が起こるのでしょうか?
 4. EBウイルスとはどんなウイルスですか?

 今週は、細胞性免疫反応による生体防御を考えるため、我々が普段Tリンパ球の働きによりそれと共存することに成功している、EBウイルスの感染症を考えます。
 事例はいきなりエイズ患者から始まりますが、実は今週の主人公は医学生のAさんであって、初日に出てくる患者さんではありません。HIV感染がエイズ発症の原因となることは言うまでもありませんが、医学生たる者、「HIVに感染することが即ちエイズを発症することと同じではない」という事実を当然知っていなければいけません。即ち、HIVの持続感染に伴い、数年にわたる潜伏期の間に徐々にCD4陽性Tリンパ球が減少して行き、最終的に免疫不全状態に陥って日和見感染症などを生じた時、初めてエイズを発症したと言います。最近の抗レトロウイルス薬開発とその利用法研究の成果、特にHAART (higly active anti-retroviral therapy)など多剤併用療法の活用により、多数のHIV感染例で長期にわたってエイズ発症を阻止し続けることが可能になってきており、実際アメリカ合衆国など多剤併用療法の活用が可能な先進国では、新規エイズ発症数も、エイズによる死亡数も、ここ数年減少の一途を辿っています。しかし一方で、HIV感染者数はいまだに全世界で増加を続けており、特に東アジアでの増加傾向が一段と高まっていることには、日本人として最大限の注意を払う必要があります。また、アフリカやアジアの発展途上国では多剤併用療法に用いる薬物の入手が困難であり、依然としてエイズ死亡が増加しています。

 ところで、HIV感染者が免疫不全状態に陥ると、他の原因による後天性免疫不全症の場合と同様、普段病原性を発揮することのない弱毒微生物、或いは、普段我々がそうと意識せずに共存している「常在微生物」による感染症が起こってきます。これを「日和見感染症」と言うことは、学生達も既に先々週までの講義でよく理解しているはずです。エイズに見られる日和見感染症としては、口腔や食道のカンジダ症(カンジダはほとんどの健康人の口腔に常在)、カリニ肺炎(Pneumocystis cariniiに対しては、健康成人の8割以上が抗体陽性)、サイトメガロウイルス肺炎や脳炎(健康人の約9割が不顕性感染状態)、真菌症(カビの胞子は空気中に多数浮遊しています)などがよく知られていますが、結核の再燃も多く、ツベルクリン反応の陽性率が低いアメリカ合衆国などでは医療従事者への結核感染が問題とされています。また、パピローマウイルス陽性の子宮頸癌の急速な進行など、悪性腫瘍が出てくる場合もありますが、日本のエイズ患者で諸外国に較べて多いとされるのが、リンパ節以外の部位から発生する(節外性の)悪性リンパ腫です。日本のエイズ患者に見られる節外性悪性リンパ腫の多くはB細胞性で、EBウイルスの遺伝子産物が検出される例が多くを占めます。HIV感染の進行に伴う免疫不全状態発生により、節外性悪性リンパ腫やカポジ肉腫が生じたり、子宮頸癌が急速に進行した場合、これを「日和見腫瘍」と言います。なお、EBウイルスとその遺伝子産物については、既に先々週までのコースで詳しく学んでいるはずですので、ここでは解説を繰り返すことはしません。

 事例2 (水曜日に提示)

 その翌日から、Aさんは喉が痛くなってきました。最初は風邪かと思っていましたが、喉の痛みは耐えられないほど激しくなり、40℃近い熱も出ました。また、瞼がピンク色になって腫れてきました。開業医のお父さんに診察をして貰うと「扁桃腺と頸のリンパ節が腫れている」ということです。念のために採血し、血液検査をお願いしました。4日後に検査データが帰ってきましたが、その時点でAさんはまだ38〜39℃の発熱が続いており、頸部リンパ節がごりごりと触れるのを自分でも確認できました。血液検査ではリンパ球が増加し、大型で細胞質の染まりが強い「リンパ芽球様異型リンパ球」がたくさん見えると言うことです。Aさんは、自分も悪性リンパ腫に罹ったのではないかと心配になりました。

 キーワード

 □ 喉の痛み
 □ 発熱
 □ 眼瞼の紅斑
 □ 扁桃の腫脹
 □ 頸部リンパ節腫脹
 □ 末梢血の異型リンパ(芽)球

 解説

 38〜40℃の発熱、リンパ節と扁桃の腫脹、末梢血中の異型リンパ球出現、発疹などは、伝染性単核症(infectious mononucleosis: IM)の典型的な所見です。咽頭炎は痛みが激しく、偽膜形成を認めることもあります。しばしば混合感染を起こし、A群溶連菌を検出することがあるので、誤って溶連菌による扁桃炎と判断される可能性もあります。リンパ節腫脹は発症後1〜2週間が最も著明で、全身性に認められますが、頸部で特に目立ちます。しばしば軽い肝腫大、脾腫、或いはその両方を伴います。検査所見でも、発症から2〜3週をピークに中等度の肝機能異常が見られ、GOT, GPT, LDH、ビリルビンが上昇します。末梢血の検査では白血球が増加しますが、これはリンパ球数の絶対的増加によるもので、顆粒球は相対的に低下します。大型で幼若な核を持った「異型リンパ球」の出現が特徴的です。

 発熱やリンパ節腫脹の持続期間は様々ですが、一般にリンパ節は発症から1ヶ月で徐々に縮小し、熱も2〜3週間程度で治まります。一部の症例は無熱に終わることもあります。発疹がある場合は主に体幹や上肢に出現し、風疹様の紅斑を呈しますが、その形は多彩です。時に中枢神経症状を伴うことがあり、無菌性髄膜炎、急性の運動麻痺、急性小脳失調などが見られます。しかし、基本的には良好な経過を辿り自然治癒する疾患であり、特異的治療法はないので、安静・補液・鎮痛薬投与など対症療法で経過を観察します。

 事例3 (金曜日に提示)

 一月ほど自宅で安静に過ごし、ようやく大学に復帰しました。Aさんの顔を見たM先生は、話を聞いて早速血液検査をしてくれました。発熱直後に自宅で採血した時のデータではVCA IgMが陽性、VCA IgGは陰性で、EA IgMも陽性でしたが、発症からひと月半ほどが過ぎた現在の検査では、VCA IgG陽性、EA IgG陽性、EBNA抗体弱陽性でした。父親が「ポールバンネル反応が・・・」と言っていたのを思い出してM先生に訊いてみましたが、「その検査はこの病気に特異的なものではないので、この頃は使わなくなったのだ」と教えてくれました。逆に「2ヶ月くらい前に何か特別のことがあった?」とM先生に尋ねられ、Aさんは思わず赤面してしまいました。実は、発症の一月ほど前、学園祭の打ち上げコンパで盛り上がり、同級生のB君と生まれて初めてキスをしていたのでした。

 キーワード

 □ VCA IgM, VCA IgG
 □ EA IgM, EA IgG
 □ EBNA抗体
 □ ポールバンネル反応
 □ キス

 学生への質問事項 (考えてほしかったこと)

 1. IgMとIgGを区別して測るにはどうするの?IgMとIgGを区別して測る目的は?
 2. ポールバンネル反応とは何?最近使われなくなったのは何故?
 3. 生まれて初めてのキスとこの病気の関係は?

 典型的な伝染性単核症(IM)の事例でした。IMは思春期から若年青年層に好発し、その大部分はEpstein-Barrウイルス(EBV)の初感染によるものです(一部はサイトメガロウイルス、HHV-6などによるとされます)。主な感染経路はEBVを含む唾液で、俗に「キス病(kissing disease)」とも呼ばれます。わが国(および中国、韓国)では、乳幼児期にEBVの初感染を受けることが多く、その場合は大半が不顕性感染となりますが、思春期以降に初感染した場合は、IMを発症することが多くなります。
 日本人のEBV抗体保有率は、1997年の報告で、12〜23ヶ月齢児が約55%、2〜3歳までに約70%が感染を受け、20歳までに90%が抗体を保有すると言われています。これに対し、生活習慣の異なる(主に箸の使用の有無が関連すると考えられます)欧米では、乳幼児期の感染は20%程度で、若年層の抗体保有率が低く、わが国よりIMの発症頻度が高くなっています。米国での推定で、大学生におけるEBVの年間感染率は10万人当たりおよそ12,000人程度と見積もられています。

ebvpathg.gif EBVは、体内に侵入するとまず咽頭の上皮細胞で複製を開始し、上皮内に侵入したBリンパ球へと感染が拡がります。EBVの細胞側レセプターはCD21(補体レセプターCR2)で、この分子は主要な感染の標的であるBリンパ球の他、Tリンパ球やNK細胞の一部、消化管の粘膜上肢細胞にも発現しています。細胞内に侵入したEBVはウイルスゲノムが環状化し、核に取り込まれてエピゾームとして維持されます。この状態が潜伏感染状態で、ウイルス粒子は産生されず、遺伝子産物の一部(EBNA-1, EBNA-2, LMP-1, LMP-2, EBREなど)のみが発現しています。潜伏感染状態の細胞は宿主免疫系で認識されないので、ひとたびEBVに感染すると一生にわたってこのウイルスを体内に持ち続けることになります。宿主が免疫抑制状態になりウイルスの再活性化が起こると、まず前早期抗原(IEA)が作られ、その後早期抗原(EA)、後期抗原(カプシド蛋白、エンベロープ蛋白)が発現してウイルス粒子が作られます。EBVが増殖サイクルに入った時産生されるviral IL-10 が、宿主Tリンパ球機能を抑制し、感染Bリンパ球の増殖を促進すると考えられています。なお、EBV感染者の15〜20%は唾液腺上皮でウイルス粒子を産生し、唾液中に感染性粒子を排泄しています。

 IMは、EBVの初感染に対する宿主の過剰な細胞性免疫反応がその本態であると考えられます。このため、免疫系が未成熟な乳幼児期の初感染はほとんど無症状に経過し、細胞性免疫機能が成熟した思春期以降の初感染でIMを発症すると理解できます。IMで観察される扁桃やリンパ節の腫脹、末梢血のリンパ球増加と芽球出現は、何れもEBV感染細胞の出現に対する宿主免疫応答の反映です。「異型リンパ球」として捉えられる細胞は、EBV感染Bリンパ球の増殖に反応して起こったCD4陽性Tリンパ球やNK細胞からのサイトカイン産生により、CD8陽性Tリンパ球が増殖する様子であると言われています。この際、多数のTリンパ球がポリクローナルに活性化し大量のサイトカインを産生する上、EBVそのものの作用によるBリンパ球の増殖とviral IL-10によるTh1細胞の機能抑制も手伝って、ポリクローナルな免疫グロブリンの産生亢進が起こります。このため、リウマトイド因子や抗核抗体など、「自己抗体」の産生が一時的に起こったり、ヒツジ・ウマ・ウシなど異種の赤血球を凝集させる「異好性抗体」が出来たりします。以前にEBV感染症の検査として用いられていたポールバンネル(Paul-Bunnel)反応は、この異好性抗体を検出するものです。

 EBVの初感染を免疫学的に診断するには、ウイルス抗原に対する抗体産生の消長を調べます。EBVの特異抗原はカプシド抗原(viral capsid antigen: VCA)、早期抗原(early antigen: EA)、EBウイルス核抗原(EBV nuclear antigen: EBNA)などが検査の対象となります。VCA IgM 抗体は通常初感染急性期に上昇しますが、慢性活動性EBV感染症でも陽性となります。回復期になるとVCA IgGが上昇してきます。乳児ではVCA IgGの上昇が遅れますが、年長児以降ではより早く上昇し、その後陽性が持続します。EA IgM は急性期のほとんどの例で検出され、EA IgGは急性期の終わりから回復期の上昇してきます。IgGは回復後数ヶ月の経過で陰性化していきますが、IgMは回復期の後期になっても陽性が持続することがあります。EBNA抗体は感染後数ヶ月を経てから検出され、急性期は陰性です。この抗体は長期にわたって陽性が持続します。
 健常人では、免疫反応の成立により急性感染から回復して潜伏感染状態になると、末梢血中のEBV 陽性細胞数は106〜107に一個の割合に抑制されています。それでも、免疫反応が起こらない条件に置けばこれらの細胞がEBVの遺伝子産物を発現して増殖してくる可能性があり、実際健常人の末梢血単核細胞を長期間(2ヶ月以上)培養液中で維持していると、Tリンパ球が死滅した後に大型のBリンパ芽球が増殖して来ます。

 臓器移植に伴う免疫抑制薬の投与、抗ガン剤の投与、或いはエイズ発症などにより細胞性免疫機能の低下した患者では、EBV感染細胞に対する監視機能が低下し、「日和見腫瘍」としてのリンパ腫が生じることがあります。また、X-linked lymphoproliferative disease (XLP, Duncan disease)と呼ばれる遺伝性疾患では先天的にEBV特異的な細胞傷害性Tリンパ球の誘導能が欠損しており、IMが重症かつ致死性となります。XLPの原因遺伝子は、T細胞特異的に発現する細胞内信号伝達分子SH2 domain protein-1A (SH2D1A)として同定されています。

事例理解の参考になるHP
テュートリアルコース 過去の事例を参照する
先週の事例解説を見る
厚生労働省・国立感染症研究所 感染症の話
東京大学大学院医学系研究科・深山正久教授の Epstein-Barr Virus概説

事例発表会

 週の事例に関し、土曜日1時限目に発表会を行います。「事例の全体像(グループとしての解釈)」と「この例から学んだこと」を、学生がOHPシートを使って発表します。発表に使うOHPシートは、原稿を持参すれば免疫学講座で作成します。

 参考書

 このコースでは特に教科書は指定しません。講義に当たって毎回詳細なプリントを配布し、講義内容がテュートリアルの事例や実習のテーマと密な連携を保つよう配慮しているので、必ず講義に出席しその内容を理解するよう努めて下さい。参考書としては以下に挙げるものがありますが、この分野の進歩は早く、古い教科書には現在では間違であることが明らかな理論や実験結果が記載されているので、この点でも講義で最新の知識に触れることが重要です。

 1)Charles A. Janeway, Jr. , Paul Travers, Mark Walport, and Mark Shlomchik: Immunobiology, The Immune System in Health and Disease, 5th Edition.  Garland Publishing ., New York. (この教科書は大変優れており、最新の知識を一貫したスタイルでわかりやすく記載しています。但し、Fcレセプターに関する記述など、最近の進歩が速い部分では理解が間違っているところもあるので、講義を注意して聞いて下さい 。)

 2)笹月健彦 監訳: 免疫生物学 免疫系の正常と病理 第5版、南江堂 (上記教科書の訳書ですが、翻訳によって却って分かり難くなっている部分もあります。)

 3)澤井高志・内藤 眞・名倉 宏・八木橋操六 編: エッセンシャル病理学 第5版、医歯薬出版 (病理学の教科書ですが、その炎症・免疫・感染症・アレルギーに関する部分は生体防御学のエッセンスを上手く盛り込んでいます。第5版の「免疫とアレルギー」及び「感染症」の章は、宮澤が新たに執筆して、全面的に稿を改めました。)

 4)山本一彦 編: 自己免疫疾患 (New メディカルサイエンスシリーズ)、羊土社 (これ自体が、最新の免疫学の教科書として使える内容を持っています。テュートリアル室に備えられています 。)

 5)平野俊夫 編: 免疫の仕組みと疾患(イラスト医学&サイエンスシリーズ)、羊土社 (最新の研究成果をヴィジュアルに纏めてあり、特に病気との関係が理解し易くなっています。)

 6)Marc Da ron: Fc receptor biology.  Annu. Rev. Immunol. 15:203-234, 1997.(Fcレセプターに関する最新の知識はこれを参考にして下さい。)

 7)山村雄一、岸本忠三、R. A. Good 編: 岩波講座・免疫科学9 免疫と病気 I、岩波書店 (やや旧い本ですが、先天性免疫不全症候群の基本的な考え方や分類・病態はこれで分かります。発症メカニズムについては記述が旧いので、最新の知識は講義から得てください。)

 7)東野英明・宮澤正顕 他編著: 医学生のための薬理学、南山堂 (薬理学の教科書ですが、「免疫抑制薬・抗アレルギー薬・抗リウマチ薬」の章には、免疫学の基本知識と免疫応答の薬物による制御のしくみを、最新の知識に基づいて纏めてあります。)

ホームページへのリンク

近畿大学医学部ホームページ
免疫学教室ホームページ

便利なリンク集

目次に戻る