HOME > 研修医募集要項
[1] 施設概要
近畿大学病院は、昭和50年に大阪府の南部に位置する大阪狭山市に開設され、現在、病床数907床を有する大規模な基幹病院であり、関西圏の中心的病院の1つである。現在、大規模災害に備えた急性期医療総合センターが建設中であり、診療体制や療養環境の整備が進んでいる。医療圏は、施設の地理的特性から、大阪府以外に奈良、和歌山、三重県の近隣地域を含む。外来患者数は1日平均2100名である。初期臨床研修医61名、後期臨床研修医42名を擁し、図書館、病理解剖室をはじめ、あらゆる設備が完備されている。
[2] 担当診療科
近畿大学医学部形成外科学教室では、年2名の定員枠で後期研修医を受け入れ、4年間 (専門医ストレートコース)もしくは6年間(大学院・専門医コース)の臨床研修を行っている。日本形成外科学会、日本手外科学会、日本食道学会より専門医養成施設として研修施設認定を受けている。
指導体制:15名のスタッフ(専攻医9名を含む)で20床の病床を担当している。
15名のうち専門医6名(その中で、4名は複数の専門医資格を有する)が、専攻医(9名)の指導にあたっている。現在、専攻医は、(1)専門医ストレートコース(6名)および(2)大学院・専門医コース(3名)の合計9名となっている。
基幹病院として、形成外科の全領域の疾患を取り扱っているが、特に(1)顎顔面外科、(2)手外科、(3)目の形成外科、(4)乳房再建外科を診療範囲における4つの中心軸としている。再建外科を通じて、頭頚部再建(耳鼻科、消化管外科、口腔外科、脳神経外科との関連)、血管奇形(放射線科との関連)、皮膚外科(血液内科との関連)、下肢救済外科(循環器内科、心臓外科との関連)などの関連外科領域と深く結びつき、形成・再建外科の全領域にわたる手術を数多く行っている。
1981年の開設より現在(約30年間)まで、救命救急センターと連携して、大阪府下における唯一の公的施設として、切断肢(指)切断に対するマイクロサージェリーを用いた再接着(24時間体制)を行っている。また救命救急センターでは、手新鮮外傷の他に、顔面外傷および熱傷など形成外科領域の急性期外傷性疾患の治療を担当している。
[3] 研修内容について
1.診療実績:年間手術件数は、入院手術:約700件(全麻500件、局麻200件)、外来手術:約300件である。診療範囲は、一般形成外科領域であるが、特に切断指再接着の手術件数では、全国トップレベルの症例数を有している。
2.指導体制:専門医6名が9名の専攻医の指導にあたっている。後期研修プログラム1年目には、指導医がマンツーマンで個別指導し、形成外科の外来診療、手術、入院・外来患者の取り扱いなどに関する指導を受ける。研修内容は、(1)縫合技術(きれいなキズとするための真皮・表皮縫合法)、(2)創傷管理(創の診断、消毒法、創傷被覆法)、(3)植皮術(創閉鎖法として基本的な分層および全層植皮術)を習得する。後期研修プログラム2年目では、皮弁形成術を重点的に教育し、形成外科領域の救急疾患(切断指、顔面外傷、熱傷)に対処できることを目標としている。後期研修3年目より、(1)外表先天異常、(2)悪性腫瘍切除後の再建手術、(3)マイクロサージェリーを駆使した組織移植術、(4)頻度の高い眼瞼を中心とする目の形成外科手技、などを学び、大学病院における4年間の後期臨床研修在籍中に、これらの手術を術者として完遂できることを目標としている。
後期研修3年目以降では、主に手術指導を重点的に受けるが、レベルや内容の設定においては、専攻医の臨床経験や能力によってflexibilityを持たしている。
指導体制の充実度を向上させるため、(1)医局研究室に設置された手術用顕微鏡を使用したマイクロサージェリーのトレーニング、(2)手術ビデオによる視覚教育、(3)毎月1回の頻度で実施される後期研修医向けの勉強会などを通して、専攻医の臨床研修を効率的に進めるための具体的な取り組みをしている。
3.後期研修プログラムの運用
後期研修プログラムには、研修内容と到達目標が明記されている。常勤6名のスタッフ(すべて形成外科学会専門医であり、4名は複数の専門医資格を有する)により、形成外科の全領域にわたる専門的知識および技術がバランスよく習得できる。特に、手外科、目の形成外科、乳房再建、および顎・顔面外科領域においては、豊富な手術内容と件数を有する点が特徴である。
4.専攻医の受け入れ枠と実績
専攻医受け入れ枠は、原則として2名/年としている。現在9名の専攻医が在籍している。
在籍専攻医の内訳は、大学院・専門医コースでは、大学院1年目(0名)、2年目(2名)、3年目(0名)、4年目(1名)である。また、専門医ストレートコースでは、後期研修1年目(2名)、2年目(0名)、3年目(2名)、4年目(2名)である。
5.過去3年間の資格申請者
専門医申請者リストを参照
平成21年度 2名、平成22年度 2名、平成23年度 1名
専門医資格取得状況は、合格率80%であり、良好である。
6.研修記録
“専門医認定機構システムを用いた後期研修プログラムの記録”として、年次別に記録されている。
7.内部評価体制
研修責任者が専攻医と個別にヒアリングを年1度実施し、年次別の到達目標を具体的に設定し、経年的に研修内容を改善している(フォーマットA)。一方、専攻医は報告書(フォーマットB)を提出し、プログラムの総合評価を年度毎に行っている。現在、構築した内部評価システムを運用することにより、専攻医と臨床指導者の間の良好なフィードバックを目指している。
8 .カンファレンス関係
症例検討会(術前・術後)が毎週行われる。また、関連他科との合同検討会が適宜行われる。後期研修医を対象とする勉強会(抄読会など)が定期的に開催されている。活発な臨床活動を通じて、学会発表や論文執筆の指導が積極的に行われる。
[4] 研修プログラム
基幹病院として、後期研修医を受け入れている(毎年 定員2名)。後期研修プログラムでは、大別して2つのコースから、(1)大学院・専門医コース(6年間)、もしくは(2)専門医ストレートコース(4年間)を選択する。コースの概略を下図に示す。
A.一般目標:形成外科の専門的知識および技術を習得し、日本形成外科学会専門医を目指す。
B.個別目標:
1.日本形成外科学会に入会し、研修開始届けを提出する。
2.形成外科疾患の保存的治療および手術的治療を習得するため、外来診察を担当し、また、入院患者を主治医として受持ち、診断・治療・患者説明を行う。
3.代表的疾患について、血液、培養、X線、CT、MRI、エコーの所見が出来る。
4.形成外科基本手技(切開、形成外科的縫合法、ドレッシング法、抜糸、術後の創管理、植皮術、皮弁形成術)を行うことが出来る。
5.外来小手術(形成外科的縫合法、皮膚小腫瘍切除術、瘢痕修正術、陥入爪根治術など)が1人で出来る。
6.形成外科領域の急性外傷性疾患(顔面外傷、熱傷、手外傷)のプライマリーケアが出来る。
7.形成外科領域の慢性潰瘍性疾患(難治性下腿潰瘍、褥瘡、虚血性下肢、リンパ浮腫など)のプライマリーケアが出来る。
8.形成外科領域の外傷(顔面骨骨折、顔面神経断裂、熱傷、手の急性期損傷、骨髄炎など)、腫瘍切除後の再建(頭頚部癌、食道癌、乳癌、皮膚癌など)、外表先天異常(顔面、四肢、体幹など)、その他(眼瞼下垂、涙管損傷、眼窩周囲の腫瘍切除、目の美容など)における(1)手術時期(2)病態(3)手術解剖(4)再建術式(5)術後管理 (6)術後合併症 について理解し、それらの再建手術を助手、ついで執刀医として手術が出来る。
9.マイクロサージェリーを導入した遊離組織移植術(切断指再接着術、血管柄付き骨・筋(皮)弁)を助手、ついで執刀医として手術が出来る。
10.全国規模の学会(日本形成外科学会、日本手外科学会、日本マイクロサージェリー学会、日本頭蓋・顎顔面外科学会、日本創傷外科学会、日本創傷治癒学会、日本褥瘡学会、日本美容外科学会、日本皮膚悪性腫瘍学会、日本口蓋裂学会、日本熱傷学会、日本形成外科手術手技学会、日本乳房外科学会、日本頭頚部腫瘍学会、日本下肢救済学会、日本外科学会、日本再生医療学会など)および研究会(日本形成外科学会関西地方会、瘢痕・ケロイド研究会、近畿手の外科研究会、血管腫・血管奇形研究会、近畿熱傷研究会、義眼床研究会など)などのうち、関心なあるものに入会し、症例報告、基礎・臨床研究の成果を報告発表する。
11.希望があれば、再生医学を導入した21世紀型の再建手技に関する基礎・臨床研究を開始する。
C.研修方法とスケジュール
●後期研修プログラム1年目
(1)縫合技術(きれいなキズとするための真皮・表皮縫合法)、(2)創傷管理(創の診断、消毒法、創傷被覆法)、(3)植皮術(創閉鎖法として基本的な分層および全層植皮術)を習得する。
●後期研修プログラム2年目
皮弁形成術を重点的に教育し、形成外科領域の救急疾患(切断指、顔面外傷、熱傷)に対処できることを目標としている。
●後期研修プログラム3年目および4年目
(1)外表先天異常、(2)悪性腫瘍切除後の再建手術、(3)マイクロサージェリーを駆使した組織移植術、(4)頻度の高い眼瞼を中心とする目の形成外科手技、などを学び、大学病院における4年間の後期臨床研修の在籍中に、これらの手術を術者として完遂できることを目標としている。
また、後期研修プログラムでは、症例検討会、抄読会に参加・発表し、学会での講演や論文発表を行うことを奨励している。医療倫理および医療安全に関するセミナーは、年4回の出席が義務づけられている。
フォーマットA
後期研修プログラム( 年目)の到達目標
1.基礎知識の習得と発表
抄読会(月1回)でテーマを決めた発表ができる
症例検討会(毎週)では、疾患を理解し、所見を正確に捕え、治療法の選択を行い、臨床解剖学的な問題点を明らかとすることができる
2.形成・再建手術の習得
手術を指導医の指導のもとで執刀できる
目標手術:
目標症例数:
3.外来診察法の習得
適切な診断と治療方針の策定ができる
4.急性期外傷性疾患に対応
適切な診断と処置ができる
5.学会活動
地方会で筆頭演者として学会発表を行う(目標 回以上)
全国学会で筆頭演者として学会発表を行う(目標 回以上)
学会誌に論文投稿する(目標 編以上)
フォーマットB
後期研修( 年目)の研修報告書
1.主治医となった症例数
2.手術内容と件数(疾患別、執刀医・助手を区別する)
3.学会活動(学会発表、論文)
*当科に興味のある方、当科入局の希望者は、
メール 又は 0723-66-0221(内線番号3227)まで、ご連絡ください。
*問い合わせ先:医局長 諸富








