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専門外来

弱視、斜視外来

弱視,斜視の専門外来を担当しております。
弱視はさまざまな原因で視力発達が順調にいっていない小児の疾患です。眼鏡が必要なことが多く、症例によりアイパッチを用いて遮蔽治療をします。弱視治療には家庭、幼稚園、保育園、学校の協力が必要です。特に遮蔽治療は患児と保護者に負担をかけることになります。安心して治療に取り組んでいただけるよう説明することを心がけております。

斜視は両眼の視線が合わず、二重に見える、外見が気になる、眼が疲れるなどの問題が起こる疾患です。症例により手術治療を行います。特に成人の斜視は外見を気にされている方が多く、手術により改善することがあります。気軽に相談してください。

疾患の詳細は以下をご覧ください。

弱視とは?

図1

視力の発達

弱視、斜視/図1:視力の発達

生まれたばかりの赤ちゃんは明暗がわかる程度か、せいぜい目の前で手を振るのがわかるくらいのわずかな視力しか持っていません。その後の成長の中でものを正しくしっかり見ることで目や脳が刺激され、視力が発達していきます。正常に発達していけば6歳ぐらいでほぼ大人と同じぐらいの視力に発達します(図1)。しかし目に病気がなくても強い遠視などの屈折異常や斜視があると視力が充分に発達しないことがあります。このような状態を弱視といいます。

弱視の原因

1.屈折異常

目の屈折

図2

正常な屈折状態(正視)

弱視、斜視/図2:正常な屈折状態(正視)
ものを見るにはレンズとなる角膜と水晶体で、フィルムの役割をした網膜にピントを合わすことが大切です(図2)。網膜にうまくピントが合わないのが屈折異常で遠視、近視、乱視に分けられます。
①遠視(図3)
遠視は遠くが良く見える目と思われていることが多いのですが、強い遠視になると遠くにも近くにもピントが合いません。生まれつき眼球が小さいことがほとんどです。よく弱視の原因になります。

図3

遠視

弱視、斜視/図3:遠視
②近視(図4)
近視では遠くを見るときにはピントが合いませんが、近くを見るときにピントが合います。このため強度の近視をのぞき弱視になることはまれです。

図4

近視

弱視、斜視/図4:近視
③乱視
角膜の表面がきれいな球面にならずひずみがある状態です。網膜にきれいにピントが合わずゆがんだ像が写ります。強度の乱視になると弱視の原因になります。

2.不同視

左右の目の屈折の状態が異なる状態です。屈折異常の強いほうの目が弱視になることがあります。

3.斜視

斜視とは両目の視線が正しく見る目標に向かっていないものをいい、両眼視機能の異常や弱視を伴います。視線がずれている方の目は網膜の中心が刺激されずに弱視になることがあります。

4.視性刺激遮断

先天白内障や先天眼瞼下垂などの疾患により、網膜への刺激が遮断されることによって起こります。

弱視の治療

1.完全矯正眼鏡の装用(図5)

屈折異常があれば完全矯正眼鏡を装用します。常にピントがあった像を網膜に写すことが大切ですので、必ず一日中かけてもらいます。

図5

眼鏡による矯正

弱視、斜視/図5:眼鏡による矯正
 

2.アイパッチによる遮閉治療(図6)

図6

アイパッチによる遮蔽治療

弱視、斜視/図6:アイパッチによる遮蔽治療

不同視弱視や斜視弱視で視力の発達に左右差がある場合には、視力の良い目を遮蔽して弱視眼を集中的に使用させる遮閉治療を行います。遮閉は1日、5時間から終日行います。

斜視とは?

図7

アイパッチによる遮蔽治療

弱視、斜視/図7:斜視の種類

斜視とは両目の視線が正しく見る目標に向かっていないものをいい、両眼視機能の異常や弱視を伴います(図7)。

斜視になって困ること

1.弱視
2.両眼視機能異常(図8)
片目ずつ異なったところを見ているために遠近感がわからない。

図8

両眼視機能の検査

弱視、斜視/図8:両眼視機能の検査
3.外見上の問題、眼精疲労

斜視の種類

1.内斜視

①乳児内斜視
生後6か月以内に発症したものを先天内斜視、2歳以内に発症したものを乳児内斜視といいます。両眼視機能の発達の臨界期を考慮して治療を行います。
②後天内斜視
2歳以降に発症した内斜視です。両眼視を獲得後に斜視が発症することもあります。
③調節性内斜視(図9)
遠視が原因となって発症する内斜視で完全矯正眼鏡を装用して治療します。

図9

調整性内斜視

弱視、斜視/図9:調節性内斜視

2.外斜視

①間欠性外斜視(図10)
もっとも多いタイプの斜視です。目の位置が外にずれているときと、正常のときがあり、正常のときの両眼視機能は良好です。

図10

間欠性外斜視

弱視、斜視/図10:間欠性外斜視
②恒常性外斜視
眼位は常に外斜しています。両眼視機能は不良です。

3.下斜筋過動

眼球運動を担っている外眼筋(図11)の中で、下斜筋の力が強く眼球が上方向に引っ張られ上下斜視になります。内斜視、外斜視に合併することもあり、必要があれば手術を行います。

図11

外眼筋

弱視、斜視/図11:外眼筋

麻痺性斜視

眼球運動に関係した外眼筋または脳からの支配神経の麻痺により生じます。外傷や頭蓋内の疾患が原因となります。急に物が二重に見える様になり,眼科を受診されます。

斜視の治療

1.眼鏡装用
必要があれば完全矯正眼鏡を装用します。
2.視能訓練
適応が限られますが、間欠性外斜視で行うことがあります。
3.手術療法(図12)
外眼筋の力を強めたり弱めたりします。

図12

外斜視の手術

弱視、斜視/図12:外斜視の手術

斜視をみたら

斜視は脳腫瘍やさまざまな眼疾患の症状の一つになっていることがあります。斜視が疑われれば必ず眼科を受診してください。

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