近畿眼科先進医療研究会

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平成25年
3月2日(土)6月15日(土)10月3日(木)10月19日(土)
平成24年
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平成23年
4月8日(金)4月15日(金)6月8日(水)6月10日(金)
6月30日(金)
平成22年
3月27日(土)7月16日(金)7月21日(水)8月18日(水)
9月5日(日)9月15日(水)9月18日(土)
平成21年
2月1日(日)4月11日(土)9月12日(土)12月19日(土)

第10回近畿眼科先進医療研究会

日 時:
平成22年9月15日(水)18:00~19:00
場 所:
近畿大学医学部附属病院 円形棟3階『小講堂』
講 師:
近畿大学医学部眼科学教室 客員教授  林 皓三郎先生
対象者:
近畿眼科先進医療研究会会員

研修テーマ:『Who(what)pays toll for the development of herpetic stromal keratitis(HSK)』

角膜ヘルペスはacyclovirのようなすばらしい抗ヘルペス薬の開発によってその治療効果があげられている。しかしアメリカでは依然として交通事故による外傷に次いで角膜を介した視力障害の大きな原因であり続けている。ヘルペス性実質角膜炎の免疫病理発生について3点から考えたい。
1)角膜にはウイルスが増殖していなくても(沈静していても)多くのウイルスDNA(HSV DNA)やウイルス免疫複合体(HSV-IC)が存在している。HSVDNAは同じアルファーヘルペス群に属するVZVと比べてもそれ自体極めて生物活性の高いunmethylated CPGが多く含まれている。ウイルスが増殖していなくても これらは角膜上皮や実質細胞の endosomeにある活性化したToll-like receptor 9に認識されてproinflammatory cytokine であるIL-6の産生を誘導する。同様にHSV=ICもTLR3,9を介するIL-6の産生に関与する。
2)IL-6はVEGFを介して新生血管の増殖を誘導する。HSVDNAやHSV-ICは角膜細胞や浸潤してくるマクロファージにもTLRsを介する活性化によってVEGFの産生を誘導する。またマクロファージはMMP-9を産生してさらに血管新生を促す8角膜細胞はMMP-9は造らない。
3)こうしてできる新生血管はleakyで炎症性細胞(多核白血球PMNや単核球)が容易に浸潤する。最も多数の浸潤細胞はPMNである。
HSVの感染,HSVDNA,HSV-ICによってこれらを遊走させるIL-8,Gro-alpha,ができる。遊走してきたPMNはGM-CSFによって活性化し局所にとどまる。PMNはTNF-alpha,hydrogen peroxide,myloperoxidase.nitrate,hROS,などを産生するがこのうちhydrogen peroxide, myeloperoxidaseはウイルス増殖を抑制する。PMNはウイルスの増殖をサポートとしない。感染角膜細胞にPMNを1;50-100個加えるとウイルス増殖は強く抑制される。また産生されるnitrateは末梢CD4T細胞を Th1に分化させる可能性がある。

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