専門外来の御紹介

                                      2008/08/01 更新

★中耳外来 (磯野・齊藤)

 当外来は主に中耳疾患から聴神経腫瘍にいたる、側頭骨疾患全般を扱っている。投薬や外来処置で治療できる軽症のものから、鼓室形成術、頭蓋底外科を要するものまで、「みみ」の病気全般の治療を行っている。

 その主な疾患とは、慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎、耳小骨奇形などの先天疾患、外傷による側頭骨骨折、耳小骨離断、滲出性中耳炎、そして聴神経腫瘍などである。

 我々の手術(鼓室形成術)に対する基本方針は、聴力改善を第一の目的とし様々な工夫を行うことである。成人の真珠腫の場合、ほとんどの症例が一期的に行なえるが、高度な病変を伴う真珠腫の場合は段階的手術をおこなっている。逆に、非常に軽度の乾燥した穿孔性中耳炎の場合は短期入院のコースもある。

 術前検査に画像診断では三次元CTを導入し、詳細に耳小骨連鎖の診断を行い、術後聴力の予測を行い、最善の術式を選択する。聴力検査でも耳小骨の可動性に注目し精密な検査を行い、形態および機能の両面から詳しい検討を行って、術後聴力改善に努めている。

 最近の手術成績を日本耳科学会2000年案で成功率を見てみると、鼓室形成術I型が92%、同II型が89%、同III型変法が74%そして同IV型変法50%とよい成績をあげている。

★難聴外来 (村本・中山)

 主に感音難聴に対応している。複数の聴覚機能検査およびCT、MRI等の画像検査を行い、診断治療を進めている。他、定期的な難聴の管理を行っている。

 外来数は年間のべ約800例で、突発性難聴100例・蝸牛型メニエール病50例・機能性難聴50例などが多く、聴神経腫瘍やその他の内耳性・後迷路性難聴の診断・治療を行っている。

 内科的な治療はもちろんのこと、必要ならば中耳外来と連絡を取り、外科的治療も迅速に対応している。また、必要のある患者に対しては、補聴器外来との充分なる連携をはかり補聴器の適応の有無などの検討を行っている。

★顔面神経外来 (吉川)

 年間の顔面神経外来患者数はのべ約600人。顔面神経麻痺の治療の基本方針は保存的治療(ステロイド漸減療法)であり、筋電図、電気味覚検査、アブミ骨筋反射の諸検査による麻痺の評価を行い、さらに当科では赤外線カメラを用いた詳細な顔面表情運動の評価を行っている。その他、側頭骨骨折による顔面神経麻痺の患者には顔面神経減荷術を施行し、良好な結果を得ている。

★頭頸部癌外来 (森)

 頭頸部腫瘍患者の術前、術後のフォローアップを行っている。頭頸部癌は進行が早いため、診断から治療までできるだけ速やかに移行できるように心掛け、重複癌に対してもできるだけスムーズに治療が施行できるように配慮している。最近では、初診日から2週間以内に手術を行える体制となってきている。
 治療の主体は手術であるが、進行癌には放射線、化学療法を適宜組み合わせ、治療成績の向上に努めている。近年は、術後の放射線、化学療法は外来で施行するケースが増加してきている。また進行癌には、高い治癒率と再建手術による機能障害の軽減を目指して、放射線科、形成外科との合同カンファレンスを術前、術後に開いている。これにて、再建の必要性や適切な再建材料の選択、さらに術後照射の必要性やその照射範囲を検討している。
 その結果、進行舌癌でもその5年生存率は61%の成績を残し、術後経口摂取可能な期間の短縮や、摂食可能な食事形態が改善されてきている。また再発の高危険群には、外来で施行可能な抗癌剤治療を行っている。

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