再試験問題
ユニット3 神経再試験(重吉分)H19 8/23
1. 脳の矢状断の絵を書いて、名称を20以上いれなさい。
2. 三叉神経の中枢の核とその役割について知るところを述べよ
3.下垂体のホルモン分泌と視床下部の関連について、視床下部、下垂体の絵を描いて説明せよ。
(前葉、後葉で異なった仕組みになっている。)
4.以下の症例について質問に答えよ。
72歳の老人が歩行不能ということで救急外来に運ばれてきた。数週間前に彼は歩行中左足を引きずっていることに気づかれた。左上肢も次第に麻痺してきた。左に持ったものをよく落としたし、左手を挙上することもできなくなった。さらにこの間、患者は右眼瞼下垂に気付いた。彼がやっと救急外来を訪れたときには右眼は完全に閉じた状態になっていた。右眼険を手で開いてみると物が二重に見え、2つの像が互いに斜めになっているように見えることに気付いた。
診察所見
対坐法で視野は正常。左の瞳孔は直径3mmで対光反射正常。右瞳孔は7mmで対光反射が欠如している。右眼球は内転、上転、下転ができないが、外転は正常。下方を見ようとすると右目は時計方向に回旋する。左眼の動きは正常。右眼瞼は完全に下垂している。顔面下部の左側は右側程良く動かないが、前額のしわ寄せは両側ともよくできる。痛覚、固有知覚ならびに振動覚は正常に保たれている。左上下肢には著しい麻痺がある。左下肢で体重を支えることができないので歩行不能である。
a.大脳、中脳、橋、延髄、脊髄の各断面を描き、部位の名称と、この患者の知覚異常、運動麻痺に関係する神経路を書き入れなさい。また、以下の部位を示しなさい。
尾状核、レンズ核、視床、内包、中脳水道、黒質、赤核、上丘、第四脳室、薄束核、楔状束核
b.障害部位はどこか。また、そう思う理由を書きなさい。
ユニット3 神経再試験(長野担当分)H19 8/23
【1】 次の文の( )内に適当な語句を記入しなさい。
光をもっとも感じる領域の中心窩は、(1)は多いが、杆体と毛細血管を欠いている。
(2)は、透明で血管はないが、知覚神経が密に分布している。
(3)関門は、脳組織だけにみられる特徴的な機能で、血液中の物質が脳組織に入るのを厳しく制限している。
・眼房水の流れ
毛様体上皮→(4)→前眼房→(5)管→静脈系
・脳脊髄液の流れ
側脳室→(6)孔→第3脳室→中脳(7)→第4脳室→マジャンディー孔と
ルシュカ孔→(8)→クモ膜顆粒→硬膜静脈洞
【2】正しいものを選びなさい。
(海綿静脈洞内を通っていない脳神経)
1、視神経 2、眼神経 3、滑車神経
4、外転神経 5、動眼神経
(脳の栄養に関係していない動脈)
1、外頚動脈 2、前大脳動脈 3、椎骨動脈
4、脳底動脈 5、内頚動脈
本試験 ユニット3-2 神経試験1 重吉分
1.中脳の水平断の絵を書いて名称を10以上入れなさい。
2.視床下部の腹外側部と背内側部の網膜との関係における解剖学的な相違が、
時差ぼけとどのように関係するのかを説明せよ
☆お詫び☆
重吉の二番の問題、視交叉上核という単語が抜けていました。
混乱した方も居られたと思います。
申し訳ありません。よって、視交叉上核、視床下部など、体内時計中枢のある部位の名称については
誤っていても減点の対象とはしません。明暗周期のシフト後の腹外側部と背内側部の乖離について
触れたものについては合格点としています。
3.下垂体のホルモン分泌と視床下部の関連について、視床下部、下垂体の絵を描いて説明せよ。
(前葉、後葉で異なった仕組みになっている。)
4.以下の症例について質問に答えよ。
33歳の右利きの男性が左手が使いにくいという訴えで来院した。
この症状は4週間前から起こり徐々に悪化している。時々左手に
持ったものを落すが高い棚の上にあるものをとるのは容易である。
右下肢そして少し遅れて右上肢がしびれてきた。他人から歩くときに
左足を引きずっているといわれ、患者も階段を上る際に困難を感じて
いるという。診察してみると患者は意識清明、見当識正常で協力的である.
言語は構音障害なく流ちょうである。呼称、復唱、了解は正常。脳神経系正常。
左の足指、かかと、手指で固有知覚と振動覚が低下している。痛覚と温度覚が、
右側の上肢、躯幹並びに下肢で低下しているが、頚部や顔面では正常である。
左上下肢は受動運動に対する抵抗(すなわち、筋トーヌス)は正常である。
左上下肢に軽い麻痺があるが、筋萎縮や筋線維束性攣縮はない。
特に左手では握力と手指の外転が右手に比べ弱い。左側で腱反射が亢進し、
バビンスキー (Babinski) 徴候が陽性である。
a.大脳、中脳、橋、延髄、脊髄の各断面を描き、部位の名称と、この患者の知覚異常、
運動麻痺に関係する神経路を書き入れなさい。また、以下の部位を示しなさい。
尾状核、レンズ核、視床、内包、中脳水道、黒質、赤核、上丘、第四脳室、薄束核、楔状束核
b.障害部位はどこか。また、そう思う理由を書きなさい。
ユニット3-2試験問題(長野担当)H19 7/21
【1】次の文の( )内に適当な語句を記入しなさい。
光をもっとも感じる領域の(1)は、錐体は多いが、杆体と毛細血管を欠いている。
また、光を感じない(2)は視神経線維が集約する領域である。
(3)は、透明で血管はないが、知覚神経が密に分布している。
(4)細胞は、杆状体にあるロドプシンの合成への関与、光の吸収、
視細胞への栄養物質の供給、杆状体の外節の古くなった上端部を食べこんで処理するなどの働きがある。
脳の硬膜の大部分は(5)動脈によって栄養される。
(6)関門は、脳組織だけにみられる特徴的な機能で、血液中の物質が脳組織に入るのを厳しく制限している。
【2】正しいものを選び番号を記入しなさい。
A(眼房水の流れ)
1、毛様体上皮→前眼房→後眼房→シュレム管→静脈系
2、毛様体上皮→前眼房→後眼房→静脈系→シュレム管
3、毛様体上皮→後眼房→前眼房→シュレム管→静脈系
4、毛様体上皮→後眼房→前眼房→静脈系→シュレム管
B(海綿静脈洞内を通っていない脳神経)
1、動眼神経 2、視神経 3、滑車神経
4、外転神経 5、眼神経
C(脳の栄養に関係していない動脈)
1、内頚動脈 2、外頚動脈 3、椎骨動脈
4、脳底動脈 5、中大脳動脈
【3】側脳室のみに拡大が認められる時は、どの領域での脳脊髄液循環障害が起こっていると考えられるか。