パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症などのいわゆる「神経難病」における遺伝子変異と臨床症状との関連を調べることを主たる研究テーマにしています。最近は、単一遺伝病と言われる、遺伝子変異と病気が1対1に対応する場合だけでなく、遺伝子変異が複数の異なる病気に関連することが分かっています(図、Neurol Genet. 2018;4:e252)。逆に遺伝子変異があっても病気にならないあるいは軽い場合もあります。こうした場合、環境因子や他の遺伝的な体質が病気に繋がると推測されており、現在積極的に研究を進めております。また、こうした病気の一部では人工多能性幹(iPS)細胞を用いた研究も行っています。臨床症状としては嚥下機能と遺伝子との関わりも調査しております。また、こうした神経難病だけでなく、片頭痛のような比較的多い病気についても遺伝子との関連が分かりつつあり、本研究室でも研究しています。