診療内容
造血器腫瘍は、血液やリンパ系の細胞から発生するがんで、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などが含まれます。診断には、血液・骨髄検査や生検などに加え、近年では遺伝子検査(がん遺伝子パネル検査)も活用され、より詳細な病態の把握や治療選択に役立てられています。
治療も大きく進歩しており、従来の抗がん剤治療や造血幹細胞移植に加え、分子標的薬や免疫療法が広く用いられるようになっています。さらに、CAR-T細胞療法や二重特異性抗体などの新たな治療法も導入され、これまで治療が難しかった患者さんにも治療の選択肢が広がっています。
当科病棟は43床を有し、すべての病室をクリーンルームとして整備しています。このうち9床は個室クリーンルームであり、感染管理に十分配慮した環境のもと、強力な化学療法や造血幹細胞移植などの専門的な治療を行う体制を整えています。
造血幹細胞移植については、自家・同種移植を積極的に実施しており、血縁・非血縁ドナー、さい帯血、HLA半合致ドナーなど、患者さんの病状に応じた多様な移植に対応しています。また、急速に発展しているがん免疫療法にも力を入れており、CAR-T細胞療法では、悪性リンパ腫に対するキムリア®、ブレヤンジ®、イエスカルタ®、多発性骨髄腫に対するアベクマ®など、国内で承認された治療を実施しています。さらに、さまざまな造血器疾患を対象とした治験・臨床試験にも積極的に参加しています。患者さん一人ひとりの病状や適格性を十分に検討したうえで、標準治療に加えて、治験を通じた新たな治療選択肢を提示できる体制を整えています。






