脊椎脊髄センターの役割
設立の背景
脊椎脊髄センターの活動内容
脊椎脊髄疾患の各病態に応じた適切な診療の実施
- 適切な診断・評価: MRI、脊髄造影、3次元CT等を用いて神経障害部位を脊椎や脊髄に関する各種疾患の診断を行い、患者さんの病状や病態を基に適切な治療方針を決定します。
- 全年代の脊椎脊髄疾患に対する専門性の高い治療: 一般的な手術術式から手術の低侵襲化(顕微鏡・内視鏡・経皮的手術・ナビゲーション手術等)を進めています。また、安全面に配慮した術中神経モニタリングも実施しております。さらにハイブリット手術室を利用し、術中CTを用いて正確なインストゥルメンテーション手術を実施しています。
- 新技術・新規治療の安全な導入と実施: 骨セメント注入型スクリュー、骨粗鬆症性骨折体ステント留置術、 椎間板内酵素治療(ヘルニコア)、頚椎人工椎間板置換術、 腰仙椎低侵襲前方固定術、全内視鏡下脊椎手術、 脊髄損症に対する間葉系細胞移植(再生医療)
- 合併症のさらなる低減のための研究
- 他職種連携:手術室、病棟、外来看護師および理学療法士とのチーム医療
- 患者さんへの情報提供
病診連携の充実:紹介元開業医や回復期リハビリテーション病院との連携強化
- 内科併存症の情報共有
- 紹介状返書の充実
- 術後リハビリテーションにおける回復期リハビリテーション病院や診療所での治療とリハビリの継続
治療成績向上のための基礎・臨床研究の実施
スタッフ
池田 光正 (脊椎脊髄病指導医、脊椎脊髄外科専門医、骨粗鬆症専門医)
石濱 嘉紘 (脊椎脊髄病指導医、脊椎脊髄外科専門医)
家村 駿輝 (日本整形外科学会脊椎脊髄病医)
鳥海 賢介 (日本整形外科学会脊椎脊髄病医)
青山 真吾 (PL病院)(日本整形外科学会脊椎脊髄病医)
倫理委員会承認研究
2018年 原発性骨粗鬆症患者の骨代謝に対するテリパラチド週1回投与製剤の影響の検討(椎体骨折)
2020年 頚椎変形を伴う頚椎症性脊髄症に対する画像評価と手術成績の調査
2020年 閉経後女性に対する骨粗鬆症治療成績の調査
2023年 脊椎疾患におけるCT画像を用いた椎体骨密度・骨構造評価
2024年 脂肪組織、骨髄組織を用いた組織恒常性関連遺伝子の加齢性発現変動に関する研究
手術治療
▶︎頚椎手術




▶︎成人脊柱変形
幼少期からの側弯が遺残した脊柱変形、姿勢不良、歩行障害(姿勢保持困難)骨粗鬆症性椎体骨折後の変形、神経障害、姿勢不良を対象として、ハイブリッド手術室での脊柱変形を行います。
▶︎腰椎手術

腰部脊柱管狭窄症 脊柱管狭窄を除圧で除去します。腰椎椎間板ヘルニア 顕微鏡、内視鏡下髄核摘出等
▶︎骨粗鬆症性椎体骨折
骨粗鬆症性骨折体ステント留置術による椎体形成術
椎体骨折は一般的に保存加療を先行しますが、強い疼痛を有する場合や骨折治癒が遷延する場合には手術治療を選択します。椎体の形態を安定化させるために骨専用のセメントを注入し疼痛を取り除きます。
▶︎脊椎外傷
転落外傷による腰椎多椎体骨折に対する後方固定術
手術実績
2022年度 | 2023年度 | ||
脊椎手術 | 頚椎 | 54 | 48 |
胸椎 | 10 | 16 | |
腰椎 | 52 | 52 | |
脊椎・脊髄腫瘍 | 3 | 3 |