第10回
Collagen
types
a.FIBRILLAR COLLAGENS 線維性コラーゲン
・type I---> skin(皮膚), bones(骨), tendons(腱), mature scars(瘢痕)
・type II---> cartilage(軟骨)
・type III---> embryonic tissue(胎児組織),
blood vessels(血管), pliable organs,柔らかい臓器
immature scars(未熟瘢痕)
b.AMORPHOUS COLLAGENS 非線維性コラーゲン
・type IV---> besement membranes(基底膜)
・type VI---> connective tissue(結合組織)
[解説および参考資料]
ヒトを含めて高等動物の蛋白の約1/3がコラーゲンといわれています.
腱には約86%,皮膚には約72%含まれています.骨,軟骨にも多く含まれています.細胞間の接着,細胞間マトリックスの主要な成分として重要な役割を担っています.
現在19種類が知られており大部分は遺伝しDNAがクローニングされています.
コラーゲンの構造は左巻きのポリペプチド鎖が3本集まり(三重鎖ラセン),右巻きらせん構造を作っています.
グリシン-X-Yというアミノ酸単位の繰り返しからなるコラーゲン分子特有の配列をもっています.壊血病では,コラーゲンに多く見られるプロリン(Pro)がハイドロキシオプロリン(Hyp)にかえる時に必要な酵素がビタミンC不足で充分に働かず,正常の線維が形成されないといわれています.
コラーゲンの遺伝子は17番,7番,12番と多数の遺伝子に分かれているのだそうです.
コラーゲンの現在の分類:
1. フィブリルコラーゲン(I,
II, III, V, XI型)
2. ファシットコラーゲン(IX,
XII型)
3. ネットワークコラーゲン(IV, VII型)
基底膜コラーゲン(IV型)
4.膜コラーゲン(XVII型)
5.その他(XVIII型)
参考:http://ja.wikipedia.org/wiki/コラーゲン
コラーゲンの異常疾患:
Ehlers-Danlos症候群,骨形成不全症(osteogenesis imperfecta),Marfan症候群,Alport症候群,Goodpasture症候群などが知られていますね.
[参考画像]
a. b.
a. 大腸粘膜(アザン−マロリー染色).上皮下の基底膜が青く染色されている.コラーゲン大腸炎では,この部位が10μm以上の厚さになり硝子様を呈する.慢性の水様下痢が主な症状でヨーロッパに多く,日本では稀な疾患とされているが,内視鏡のK教授の話だと近年増えているのだとか.
b. 71歳,耳介皮膚の肥厚性瘢痕.膠原線維の肥厚と硝子化がみられる.
[演習問題]
図は皮膚真皮の組織である.もっとも多いコラーゲンはどれか.
a. Type I collagen
b. Type II collagen
c. Type III collagen
d. Type IV collagen
e. Type V collagen
正解:a.