研究オプトアウト情報

2023年03月08日 掲載

(R04-207)「KRAS阻害薬の耐性機序の解明と克服に関する研究

2022年11月11日 ver.1.1

研究課題

KRAS阻害薬の耐性機序の解明と克服に関する研究

研究の背景

KRAS遺伝子異常は肺癌、大腸癌、膵臓癌など多くの癌で高頻度に見られる遺伝子変異の1つです。近年、KRAS阻害薬のソトラシブがKRAS G12C変異のある非小細胞肺癌で用いられるようになりましたが、治療成績の大きな改善が見られているとは言えず、さらなる新規治療戦略が求められています。この研究では、どのような患者様にソトラシブの効果があるのかを調べ、さらにはソトラシブの効果を阻害している分子を探索します。今後、KRAS変異のある悪性腫瘍に対する治療方法を決定する上で有用な新しい知見が得られることが期待できます。

研究の概要

対象:
【30-187】「固形悪性腫瘍における解析を目的とした臨床検体の凍結保存バンキング」に同意をいただき、腫瘍検体(組織、末梢血、胸水、腹水、髄液)、血液検体を採取させていただいた患者さん
施設:
近畿大学医学部内科学腫瘍内科部門でデータ収集を行い、近畿大学医学部内科学腫瘍内科部門、近畿大学高度先端総合化学医療センター再生医療部、近畿大学医学部病理学教室、近畿大学医学部ゲノム生物学教室にて解析します。また、必要時には検体を用いた免疫組織染色を株式会社パソロジー研究所、遺伝子解析を株式会社徳島分子病理研究所に委託します。

【研究代表者】
近畿大学医学部内科学腫瘍内科部門 米阪 仁雄

【研究事務局】
近畿大学医学部内科学腫瘍内科部門 金村 宙昌

【統計解析アドバイザー】近畿大学病院臨床研究センター 千葉 康敬

【共同研究機関】
大阪国際がんセンター 責任者:國政 啓 
関西医科大学病院 責任者:吉岡 弘鎮 
久留米大学病院 責任者:東 公一 
独立行政法人国立病院機構大阪南医療センター 責任者:工藤 慶太 
大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院 責任者:横山俊秀 
市立岸和田市民病院 責任者:尾崎智博、渡邉 諭美
和泉市立総合医療センター 責任者:津谷あす香

【メチル化測定】
近畿大学高度先端総合医療センター 責任者:寺村岳士、竹原俊幸、小野寺勇太

【免疫組織染色の実施ならびに測定・解析業務】
近畿大学医学部病理学教室 責任者:前西修

【ゲノム測定・ゲノム解析】
近畿大学医学部ゲノム生物学教室 責任者:西尾 和人、坂井和子

【委託測定機関】
測定機関名:
株式会社 パソロジー研究所 測定責任者:福岡順也 担当業務:免疫組織化学染色 
測定機関名:
株式会社 徳島分子病理研究所 測定責任者:田中仁夫 担当業務:In situ hybridizationの実施
目的:
KRAS遺伝子変異陽性固形癌におけるKRAS阻害薬の耐性因子を評価し、これらの耐性因子に影響を及ぼす臨床的背景や分子メカニズムについて評価することです。
これらの知見が同患者集団における治療戦略の最適化につながることを期待します。
方法:
過去の通常診療で得られた臨床情報・診療情報・腫瘍組織の残存検体、血液検体を入手・収集し、統計学的手法により各項目の関連性を解析します。その腫瘍組織の残存検体を用いて治療効果に関すると想定される遺伝子の発現・変異、メチル化などを解析し、上記の情報との関連性を検討します。
研究期間:
倫理委員会の承認日より5年間

解析資料および試料

本研究は近畿大学医学部内科学腫瘍内科部門を代表する多施設共同研究です。本研究では、過去の通常診療で得られた臨床情報・診療情報(性別・年齢・生年月・病理所見・臨床的分類・病変の部位・喫煙歴・既往歴・家族歴・身体所見・遺伝子異常の有無とその内容・血液検査項目・治療内容・治療効果・治療経過)を診療録より入手・収集し、各項目の関連性を統計学的手法により解析します。また、過去の通常診療で得られた腫瘍組織、新規に採取した血液検体を用いて免疫組織染色・遺伝子発現・変異解析・メチル化の測定を行い、上記の情報との関連性を検討することがございます。これらの遺伝子変異は、がんの薬剤感受性に関わるものであり、患者様やそのご家族の遺伝に関係するものではありません。検査の一部に遺伝子解析をすることがございます。この研究での遺伝子解析に関する不安に対して相談したい場合、さらに詳細な説明をご希望される場合には下記問い合わせ先にご連絡ください。近畿大学病院遺伝子診療部のカウンセリングを担当する専門のスタッフをご紹介いたします。
尚、過去に採取したがん組織が小さい場合、本研究での使用によって残存検体の消耗や稀に滅失の可能性があり、その後の追加検査に支障が生じたり追加検査が出来なくなったりすることが稀にあります(そのようなことが無いように細心の注意を払います)。
この掲示をご覧頂き、「ご自身の臨床情報・診療情報に関するデータならびに腫瘍組織の残存検体の利用を希望しない」とのお申し出がない場合には、ご同意頂いたものとして、検討させて頂きたいと存じます。もし、データ及び腫瘍組織の残存検体の利用をご希望されない場合には、下記連絡先までご連絡くださいますようお願い申し上げます。なお、今回の研究課題につきましては、すでに当施設の倫理委員会にて承認されております。

試料・情報の管理について責任を有するもの

特定の個人を照合するための情報は、各共同研究機関の研究責任者あるいは個人情報管理者が保管・管理します。
全体の試料・情報の管理責任を有する者 近畿大学医学部 腫瘍内科 米阪 仁雄
本学での試料・情報の管理責任を有する者 近畿大学医学部 腫瘍内科 米阪 仁雄

個人情報保護に関する配慮

個人情報の取り扱いにつきましては、本研究に関係する全ての研究者は、個人情報保護法に基づいて、研究対象者の個人情報を厳重に管理します。本研究は何らかの悪性腫瘍と診断された患者様の診療録に基づいた臨床情報・診療情報を用いて行います。個人情報に関しては、本研究のみに使用します。個人識別情報管理者を置き、対象患者様に対して独自のIDをつけ、個人情報は全て匿名化されますので、いかなる個人情報も委託機関以外の施設への試料・情報提供はなく、院外に出ることはありません。またデータの二次利用も行いません。ご自身の診療情報が利用されているかも知れないと思われる個々の研究について詳細を知りたい時は、いつでも情報を提供致します。患者様の個人情報の管理は十分慎重に行い、漏洩することがないように致します。

ご質問や研究に対する拒否の自由

その他に本研究に関してお聞きになりたいことがありましたら、遠慮なくいつでも担当医または下記のお問い合わせ先まで御相談下さい。患者様からのご希望があれば、その方の臨床データは研究に利用しないように致します。そのご要望を頂いたとしても、患者様の不利益となることはありません。

研究責任者及びお問い合わせ先

研究代表者/    米阪 仁雄   近畿大学医学部内科学腫瘍内科部門
研究事務局/    金村 宙昌  近畿大学医学部内科学腫瘍内科部門 
    
〒589-8511 大阪府大阪狭山市大野東377-2
TEL:072-366-0221(Ex.3542) / FAX:072-360-5000

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