ごあいさつ

この度、近畿大学を申請校とした、大阪公立大学、神戸大学、関西医科大学、兵庫医科大学における5大学9学部によるがんプロアライアンスである「阪神5大学サステナブルがん人材養成プラン」が、令和5年度からの研究拠点形成費等補助金「次世代のがんプロフェッショナル養成プラン」として採択されました。本プランは近畿圏の国公私立大学の医学・看護学・薬学、理工学そしてビッグデータ解析への対応を目的として今回あらたに情報学系の大学院研究科を加えた5大学9学部が相互連携し、大学院生などを対象に、がん治療やがん予防の進歩に加えがん医療の高度化、進歩にサステナブルに対応できるがん専門医療人を養成することを目的としています。

平成18年度に「がん対策基本法」が制定され、これに基づいて策定された「がん対策推進基本計画」には、がん医療全般に携わる専門的な知識と技能を有する医師やその他の医療従事者の養成が明記されています。これを受け文部科学省は、平成19年度より、「がんプロフェッショナル養成プラン」を立ち上げました。近畿大学及び連携大学は、本事業に3期にわたって採択され、「6大学連携オンコロジーチーム養成プラン」（平成19～23年度）、「7大学連携先端的がん教育基盤創造プラン」（平成24～28年度）、そして「7大学連携個別化がん医療実践者養成プラン」(平成29年～令和3年度)を実施してきました。

私自身も第1期のがんプロ大学院生としてがん診療の取り組み方や研究の手法、多職種連携についてがんプロの中で学び、さらにがんプロはその後に指導職としてがんプロ大学院生の教育を行うにあたっての原点となっています。さらに第4期がんプロ「阪神5大学サステナブルがん人材養成プラン」の多くの教員ががんプロの卒業生でもあり、その経験を生かして、継続性、発展性のある教育を行うことを目指しております。

「阪神5大学サステナブルがん人材養成プラン」では3つのタスクフォース（TF）として「TF1:医療現場」「TF2：予防医療」「TF3：研究開発」を設置し、地域医療や先制医療、ビッグデータの活用、免疫療法のマネジメントなど新たに我々が取り組むべき課題を解決するための人材養成に努めます。

がん診療にこれから携わろうとする皆さん、我々と共により良いがん診療の発展のために共に学びあいましょう！

阪神5大学サステナブルがん人材養成プラン
事業推進責任者
近畿大学医学部内科学教室腫瘍内科部門　主任教授　林　秀敏