ご挨拶

近畿大学医学部脳神経外科教室 教授 加藤天美平成17年より近畿大学医学部脳神経外科教室を担当させていただいております。初代井奥教授からの定位機能外科、次代種子田教授が心血を注がれた脳卒中外科、神経内視鏡といった教室の伝統と、私が専門としてまいりました脳腫瘍外科、てんかん外科、機能的脳神経外科とを融合して、さらに充実した脳神経外科診療、すぐれた専攻医の育成、ならびに先端的な研究を進めて行きたいと考えています。

近畿大学医学部は大阪南部の二次医療圏において、地域医療に大きな責務と指導的地位を担っております。とくに、当教室は通常の脳神経外科疾患はもとより、救急疾患の代表とも言える脳血管障害診療の充実に大きな役割があります。さらに、難治性てんかんや不随意運動をはじめ、機能的脳神経外科の医療ネットワークも課題であり、責任の重さを痛感しております。

これらの診療をさらに展開するためには新しい脳神経機能評価技術、画像誘導手術、低侵襲脳血管内治療、エネルギー集中局所治療や脳―コンピュータインターフェイスなど、さまざまな新しい可能性があります。幸い平成18年秋から、私どものグループ研究が科学技術振興機構の「戦略的創造研究推進事業-CREST」に採択されました。予算面で裏付けのもと、いっそうの推進ができればと思っております。

私どもの教室では多様な価値観のもと、各人の独創性を伸ばす方向で脳神経外科の臨床と研究を推進しております。広い視野と特殊な技術をあわせ持った専門医が評価される時代、脳神経外科の診療・研究に興味をもち、共に発展させていきたいと考える諸君が参加されることを期待しております。

加藤 天美 略歴
昭和54年 大阪大学医学部卒業
昭和57年 モントリオール神経研究所研究員(カナダ)
昭和60年 大阪大学大学院医学研究科卒業
昭和60年 大阪厚生年金病院 医長
平成3年 大阪大学医学部 助手
平成1年 大阪労災病院 脳神経外科部長
平成13年 大阪大学助教授大学院医学系研究科
平成17年 大阪大学医学部附属病院 病院教授(併任)
平成19年 近畿大学医学部 教授
平成20年 自然科学研究機構 生理学研究所多次元共同脳科学推進センター客員教授