教室について

教室理念

整形外科学教室では近畿大学建学の精神である「実学教育と人格の陶冶」および医学部の使命である「人に愛され、信頼され、尊敬される医師の養成」に基づき、以下を教室の理念とします。

向上（ambition）、互助（cooperation）、平等（equality）の精神（Spirit of ACE）を教室運営の基本とします。
国際的な感性と教養を身につけ、十分な知識と技能を修得した有能な整形外科医を育成します。
プロフェッショナルとしての高い使命感と倫理観、協調の精神を身につけた医師を育成します。
積極的な診療活動を通じて南大阪地域の社会福祉に貢献します。
診療上の問題点を見いだし、深く研究し、解決することにより医学の発展に貢献します。

教授メッセージ

学生や研修医の皆さんが抱く整形外科のイメージはどのようなものでしょうか。患者さんが多くて忙しく、頭より体力を使う、といったところでしょうか。
実際のところ患者さんが多くて忙しい診療科です。しかしながら、その忙しさを分かち合える整形外科医の仲間がたくさんいて、患者さんから感謝される機会が多くて、温もりとやりがいを感じられる診療科でもあります。
整形外科は、首から足先までの運動器の全てを治療対象としています。運動器の障害によって、立つ、歩く、手を使うといった基本的な動作が出来なければ、人は心豊かに楽しく生活することが難しくなります。整形外科は、人々の心豊かな生活の支えとなる運動器を扱う臨床医学です。
整形外科では、骨折、捻挫などの外傷から、変形性関節症などを扱う関節外科、椎間板ヘルニアや特発性側弯症などを扱う脊椎外科、手の機能再建を担う手外科、骨肉腫などの骨軟部腫瘍を扱う腫瘍外科、骨粗鬆症や関節リウマチなどの内科的治療を必要とする分野に至るまで、非常に幅広い疾患を扱っています。これだけの幅広い分野を扱える診療科は他にありません。整形外科専門医を目指す方は、初期研修終了後の約４年間の専門研修プログラムの中で、一人で整形外科診療に従事できるだけの最低限の知識と技量を習得することが出来ます。
整形外科専門医となった後は、自分の関心の高い分野に特化して、大学院での研究や海外留学、関連病院での臨床医としての技量向上に取り組み、大学病院に勤務して、その分野の専門家として患者さんや周囲の医療機関から絶大な信頼を得るエキスパートの道を歩むことが可能です。また、患者数が多いので、地域医療を支える中核病院での臨床医や、開業医への道も広く開かれています。
近畿大学整形外科は、南大阪唯一の大学病院であり、３次救急まで扱う南大阪と和歌山地域の中核病院として、最新の医療機器を導入して高度な医療を実践しています。また、大阪、奈良、和歌山の中核病院を連携施設に組み込んだ充実した整形外科専門研修プログラムを提供しています。

私の使命は、近畿大学整形外科の診療・研究・教育環境をさらに充実させ、患者さんから信頼される整形外科医を一人でも多く育成し、高品質の整形外科医療を一人でも多くの患者さんに提供することです。皆さんと一緒に働けることを楽しみにしております。

＜当科の特色＞

当科では関節外科（人工関節センター）、手の外科・マイクロサージャリー、脊椎・脊髄外科、運動器外傷外科（外傷センター）、骨軟部腫瘍外科の5チームがバランスよく診療・教育・研究活動に当たっています。すなわち、未来を支える整形外科医を育成する指導環境が整っています。また、国際的に通用する基礎・臨床研究業績が次々に公表されています。