EDUCATION教育 / カリキュラム

カリキュラムの特徴

小児科では、3年生の臨床各論VI、4年生の臨床各論IXを中心に臨床前医学教育を行い、共用試験後に、診療参加型臨床実習を行っている。臨床各論VIは周産期・発達小児ユニットであり、そのうちの発達小児コースを担当している。臨床各論IXは、産婦人科、および小児外科とのジョイント形式でTeam based Learning(TBL)を行っている。具体的には、発達小児コースでは、上記に掲げているカリキュラム目標に則って、医学教育で必要な知識、技能、態度・習慣を身に付けるよう、工夫を凝らしている。コースは、胎児期から思春期へと段階的に配置し、成長・発達に関する総合的な内容から、小児疾患群別の各論へと進むようにしている。授業形態は講義形式だけではなく、アクティブラーニングとして、クリッカーを用いて、反転授業や学生参加型学習をコース内に散りばめている。さらに技能教育として、シミュレーション実習を行い、態度・習慣学習として、協調学習を実施している。また、大学教員だけではなく、市中病院や開業医の先生にお願いして、実地医療に直結した話題を聞く機会を設けている。さらに、学習者の意見を吸い上げるためにアンケート評価を行い、次年度のカリキュラム編成の改善に努めている。臨床各論IXでは、周産期医療の連続的な繋がりから、産科とNICUが連動した形での授業を1日、小児科と小児外科が共同して行う疾患の診断・治療に関する授業を1日それぞれ行なっている。その授業形式は、午前中にTBL形式にての集中授業を行ない、午後からは、レスポンスアナライザーを使用したスクラッチカード形式で、振り返りとなるグループ学習形式の演習を行っている。
診療参加型臨床実習(クリニカル・クラークシップ)では、5年生は2週間、小児科病棟で診療グループの一員として参加してもらい、屋根瓦形式で実習を行っている。その際、大学のログブックではなく、ポートフォリオを用いて、学生自身が日々の目標をきちんと立て、それに合わせて日々の行動を定めている。評価ではプレゼンテーション評価を中心に、多彩な評価法を組み合わせて行っている。また、知識を整理する機会として、Small Group Teaching(SGT)を随所に入れている。さらに、クリニカルクラークッシップ最終日には、Significant Event Analysis(SEA)を用いて、小児科クリニカル・クラークシップでの振り返りを行っている。選択性の6年生は3週間の実習を小児科病棟、新生児集中治療室(NICU)、市中病院または開業医の3か所で1週ずつ行い、集中治療からcommon diseasesまで幅広く学ぶ機会を提供している。以上、可能な限り最新の医学教育を取り入れたカリキュラムを作成し、学生には小児科の魅力や楽しさを理解してもらうよう常に努力している。
一方、共用試験におけるcomputer based testing(CBT)、および国家試験に準拠した学習も進めており、学生が両試験において、十分に対応できるようなカリキュラムを行っている。