ABOUT US教室について

教室理念

当教室の研究分野は、再生医学と複数臓器のネットワークを視点とした骨代謝・内分泌の研究です。再生医学については、現在、臨床で実施されている再生医療の9割以上を、歯科・口腔外科および整形外科における骨・軟骨再生の分野が占めています。教室では、再生医学でも骨・軟骨再生に関連した研究を中心に行っています。一方、近年の複数臓器の関連に視点を置いた研究が重要視されてきている流れの中で、骨・骨格筋・肝臓・脂肪組織・血管の相互関連について、内分泌的な視点から研究を進めています。これらの研究を通して、新規性・インパクトのある臨床に還元される研究成果をめざしています。さらに、臨床科と連携し、若い人材の育成や基礎・臨床融合研究を進めています。
教育面では、PBLや相互学習を通して、教員と学生のコミュニケーションを重視した臨床に直結した生理学教育を実践しています。

教授メッセージ

近畿大学医学部再生機能医学教室は、昭和49年宮本博司教授のもとで、第二生理学教室としてスタートしました。昭和57年より第二代目教授として松尾理教授が就任され、29年にわたり、組織プラスミノーゲンアクチベーターを中心とする凝固線溶系の研究を発展されました。平成23年4月より、教室名が再生機能医学と変更になり、新しくスタートをきった再生機能医学教室の主任教授として、神戸大学大学院医学研究科より梶 博史が着任しました。

当教室では、以前より生理学教室(旧第一生理学教室)とともに生理学の教育を担当しています。生理学は、生命現象を機能の面から扱う学問です。基礎医学としてのみならず、内科を中心とした多くの臨床医学の基本となり、医学生の臨床医学教育、臨床医の診療を効果的に行う上でも重要な分野と考えております。

学部教育においては、現在、当教室では、循環器生理、内分泌代謝生理、腎・尿路生理、血液生理を担当しています。病態生理、臨床をふまえた生理学教育に、教室員力をあわせて尽力していきたいと思います。

研究は、基礎医学講座においては、重要な役割の一つです。基礎医学者においてはもちろんですが、臨床医を志す医学者においても、一時期、基礎医学研究に携わる経験を積むことは、優れた臨床医、専門医、指導医になるためには非常に有用なことです。指導を受けながら研究の経験を積むことによって、研究の準備、計画、遂行、結果の分析・試行錯誤、論文作成の過程を経験することにより、多忙な日常診療だけでは修練することが困難な多くのトレーニングが可能となります。例えば、研究の遂行能力、本に記載されていない未知の状況を分析・解決する能力、理論的思考力、プレゼンテーション能力、英語力、論文作成力などです。

当教室では、現在、内分泌・骨代謝の分野、再生医学の分野を中心に研究を発展させています。研究内容や教室の詳細については、このホームページの研究内容の項や教室独自のホームページの中で詳述しておりますので、ご参照ください。その中で、これからも学内・学外を含めた他の基礎、臨床系の講座との連携を深めて、基礎研究と臨床研究を融合させた基礎・臨床融合研究を推進し、臨床に還元される、独創性・新奇性に富んだ研究を目指していきたいと思います。

近畿大学医学部再生機能医学教室
主任教授 梶 博史

梶 博史
KAJI Hiroshi
教授