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月経前症候群(PMS)月経前不快気分障害(PMDD)と漢方

PMS、PMDDという病気を知っていますか?

この病気は、月経(生理)開始1〜2週前より始まり、月経開始後数日で症状がなくなる不快な身体精神症状(うつ気分、イライラ、乳房の痛み、むくみなど)を特徴とします(https://telling.asahi.com/article/12151263)。症状が軽い場合(PMS)は女性の約75 % が経験する非常に身近な疾患ともいえます。症状が重い場合(PMDD)は女性の 約 3 % と決して頻度的には高くありませんが、社会・学校および家庭生活を行う上で大きな障害となり、本人がつらいだけでなく、周りの人々にとっても対応にこまることが多い疾患といえます。いまの日本では(医療関係者の間でも)この病気に対す認知度は低く、ひとりで悩んでいたり、せっかく病院を受診しても生理現象なので病気ではないと相手にされなかったりする場合もあります。

 西洋医学の治療方法としては、抗うつ薬(SSRI)や経口避妊薬が用いられますが、本来はPMSやPMDDに対しての保険適応はありません。これらですべての症状が改善するわけでもなく、また嘔気などの副作用で内服できなかったり、妊娠を考えている場合には使用しにくいのが現状です。PMS/PMDDに対しての漢方治療はかなり有効で、東北大で実施した治療成績検討では、治療開始12週の時点の評価で「気分のおちこみ」「不安・緊張」「怒り・イライラ」「涙もろさ」「気力低下」「過食・偏食」「不眠・過眠」「身体症状」「仕事・家事の能率」「社会生活」「対人関係」で有意な改善効果を認めました。さらに、重症度の改善効果では下図のようにSSRIに匹敵するくらいの改善効果をあげています。また、西洋薬との組み合わせによる副作用対策としての漢方治療も可能です。

漢方治療による重症度の変化

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