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近畿大学医学部
内分泌・代謝・糖尿病内科

Kindai University Faculty of Medicine
Department of Endocrinology, Metabolism and Diabetes

教室案内

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教授ごあいさつ

内分泌・代謝・糖尿病内科教授

私たちの教室では目前の健康だけでなく、各個人の
一生涯を見据えた息の長い医療の提供を心がけています。

近畿大学医学部内分泌・代謝・糖尿病内科ホームページへようこそ。
当教室では糖尿病や脂質異常症などに代表される代謝疾患、甲状腺・副腎・下垂体をはじめとする内分泌疾患に関して、診療・教育・研究を行っています。

内科学は医学の基本です。なかでも内分泌・代謝学はひとつの臓器単位ではなく、ヒトの体全体を統合的にとらえる学問です。内科のなかでも最も内科らしい分野です。

糖尿病は今や国民病ともいえる程、患者数の多い疾患です。放置すると腎不全・失明・心筋梗塞など重篤な合併症を引き起こす可能性のある怖い疾患でもあります。現在の治療が適切かどうかで10年、20年先の人生が大きく左右される重要な疾患なのです。

30〜40年前までは、数種類の限定された内服薬やインスリンしか使えず、血糖コントロールが不十分な患者さまや、HbA1cが良好でも糖尿病治療薬の看過できない副作用である低血糖を繰り返す患者さまも多く、最終的に人工透析や失明に至るケースが多かったのです。

しかしながら、医学研究の進歩に伴い、近年、次から次へと新規糖尿病治療薬が登場しています。これら新規治療薬により、低血糖が生じにくい、より質の高い血糖コントロールが可能となってきております。さらには、心不全、心血管疾患、慢性腎臓病の発症・進行を、これらの糖尿病治療薬により抑制できる可能性も示されてきております。

また、当教室が中心となり研究を推進して来ました「1型糖尿病の根治を目指した遺伝素因・成因病態の解明」は、多くのがん治療に適応拡大されている免疫チェックポイント阻害薬による有害事象としての糖尿病発症の成因とも連関しております。さらに、1型糖尿病に対するインスリンポンプも革新的な進歩を遂げ、リアルタイムでの血糖モニタリングシステムとの連動や、スマートフォン・スマートウォッチと連携可能となるなど、まさに「糖尿病学の新時代」を迎えております。

すなわち、発症あるいは診断早期から適切なライフスタイルと治療を継続すれば、健常者と同様に健康寿命を全うすることが出来るようになってきました。さらには、多くの2型糖尿病、高血圧症、脂質異常症の発症要因となる内臓脂肪の過剰な蓄積に伴い、メタボリックシンドロームという動脈硬化高リスク状態に陥ることが、日本から世界に発信され約30〜40年になります。メタボリックシンドロームにおいても、食生活や運動習慣を見直し、適切なライフスタイルを継続していくことの重要性は論を待ちません。

しかし、"適切なライフスタイル"の継続は容易いことではなく、医療サイドのみならず家族からのサポートも重要かつ不可欠です。また、脂質異常症や高血圧症の治療とは異なり、1つの薬による治療効果は個々人によって大きく違う点が、糖尿病治療の難しさでもあります。すなわち、同じ"糖尿病"という病名であっても、極めてバラエティに富んだ疾患と言えます。

このような背景のもと、私たちの教室では、個々の患者さまの体質や病態に応じた最適の医療、いわゆるテーラーメイド医療の提供と、目前の健康だけでなく各個人の一生涯を見据えた息の長い質の高い医療を心がけています。研究面では、まさにテーラーメイド医療の根本に位置する体質・遺伝素因の解明を大きなテーマとして日夜励んでいます。これらを解明すれば疾患発症の分子メカニズムが明らかとなり、それぞれのメカニズム・病態に応じた根本的予防法・治療法を個々の患者さまごとに構築することが可能となるからです。

このような内分泌・代謝・糖尿病内科の診療・教育・研究理念に興味を持ち、賛同する若い先生方の入局をお待ちしています。

内分泌・代謝・糖尿病内科 主任教授
前田 法一

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