ABOUT US教室について

教室理念

「外科医たる前に人として尊敬される、命を預ける信頼に足る医師になれ!」が基本精神です。その上で、癌などで命の危険に直面している患者を前に治療リスクを恐れて消極的になることなく、また自らの知識や技量で治療の可能性を否定することなく、高い目標に向かって過去の常識にとらわれることなく、可能性を求めて挑戦を続けていくのが我々の使命と考えます。リスクを理由に何もしないことこそ罪で、そのような自らを守るメスなどは捨て去り、日々メスと心を磨き、結果を常に反省してやり方を変えることで結果を変えていく、成長を続けるチームであると共に、患者と共にリスクを背負い、患者に代わりその思いを胸にメスを奮う外科医であるべきと考えています。“今”に満足することなく、一歩上を目指して向上することで、常にその時の最高を提供するのが我々の信条です。

教授メッセージ

受験生の皆さんへ

医師という職業、これ程一生の仕事としてやりがいのある仕事は他にはありません。確かに責任があり、ハードな仕事です。でも、責任があるからこそ、その達成感や充実感があるのです。ハードでも、患者さんを救おうという目標があるから自然と頑張れるのです。そして目的を達したときに患者さんが見せる感謝の言葉と笑顔。これ以上のエネルギーはありません。ただ、人が人を治療するのが医療です。単に成績がよいからというだけで医学部を受験するのではなく、今一度医師という人の命を預かる職業について考え、漠然とでもよいですから自分のおぼろげな将来像をもって受験して下さい。成績よりも、苦しんでいる人を苦痛や不安から開放してあげたい、命の危険に曝されている人を救いたいという情熱の方が重要です。目標に向かって勉強し、合格を勝ち取って下さい。

在校生の皆さんへ

医師になるべく、日々勉学に励んでいることと思います。医学の進歩と共に年々学ぶべき情報量は増えています。一夜漬けの勉強は無理です。講義に集中し、毎日少しの時間でも復習を加えて、記憶が新鮮な内にその定着を図るようにして下さい。6年間はあっという間です。時間に流されるのではなく、自ら攻めて時間を有効に使って下さい。その上で、残りをクラブ活動や自分の時間として活用して下さい。勉強だけしていてもよい医者にはなれません。知識も重要ですが、患者さんや他の医療従事者に信頼される人間でなければなりません。クラブ活動や友人との付き合い、またボランティア活動や旅での出会いなど、色んな背景や年齢の方とのふれあいを通じて人間力を磨いて下さい。皆さんこそがこの近畿大学医学部を、そして近畿大学病院を支える人材です。大いに期待しています。

外科に興味のある研修医ならびに専攻医の先生方へ

現在の研修制度は複数の科をローテートして幅広い実地臨床の知識、技術と経験を学ぶというのが理念です。決して診療科のwindow shoppingにならないようにして下さい。医学部6年間またはクラークシップの時におぼろげながら自分の興味のある診療科は絞られているのではないかと思います。そういう先生はその気持を大切にして下さい。そして、そうでない先生も含め、自分を過小評価して最初から限界を決め、やる前から自分ができそうな診療科を選択するのはやめて下さい。人間の可能性は無限大です。目標の設定次第でその努力もやり方も違います。挑戦もしないで成功は勝ち取れません。失敗を恐れていても成功を得ることはできません。何故失敗したか。それを考えてやり方を変えれば結果を変えることができます。まず、どういう医師になりたいか、どういう病気の患者さんを救いたいのかを考え、その気持から逃げずに自らの道を選択してもらいたいと思います。外科は確かにハードでリスクも高い面があります。でも、自らの手で患者の命を救うという得がたい充実感を得ることができます。熟練するには時間がかかります。でも、技術の上達を日々実感することができます。リスクは、術式やアプローチ法を変えることでリスクを下げることも可能です。一方、切除不可能という病変に対してはチームで新しい術式を開発することで治癒を勝ち取り、患者と共にチームでその喜びを分かち合うことができます。それが“外科”です。私は、外科医を選択して全く後悔していません。日本の世界一の手術技術、手術成績を次世代に伝え、更に発展してもらいたいと思います。若い、情熱と夢にあふれる先生を心から熱望しています。

安田 卓司
YASUDA Takushi
主任教授