EDUCATION教育 / カリキュラム

カリキュラムの特徴

医師として日常診療で遭遇する神経系疾患の患者さんに対応するために、神経疾患の基礎、臨床、社会医学にわたる知識とその知識を生かした考え方を習得します。神経学は、個々のニューロン働きを基礎とした「ネットワーク」の学問であり、神経内科の授業では、1)神経解剖と神経生理、2)神経診察法(不随意運動の診かたを含む)、3)疾患各論(他分野との連携も含む)、4)地域,社会との連携(多職種連携を含む)、などを座学、能動学習(実習形式、TBL形式)、他分野との連携を通じて総合的に学びます。
学習目標を以下に示します。1)神経診察を実践し、その神経生理学的意義、さらには解剖学的局在診断について理解する。2)神経疾患の診断に必要な様々な臨床検査について理解する。3)神経変性疾患、神経免疫性疾患、脳血管障害等の病態、発症機序、診断方法、治療、慢性期管理について理解する。4)認知症、機能性疾患(一次性頭痛,てんかんなど)の病態、発症機序、診断方法、治療、ケア、社会的問題について理解する。5)神経疾患の包括的ケア、社会的問題について理解する。以上は3年次までに習得します。
これらの基礎的な知識を習得したうえで、以降の学年で病院での実習が始まります。大学病院ならではの多彩な神経疾患の患者さんと実際に接し、外来実習や病棟実習を行います。外来実習では、予診として患者さんから問診を行い、診断や治療について指導医と一緒に考察します。病棟実習では、クリニカルクラークシップを行い、主治医グループの一員として、診療業務を経験します。
神経内科疾患は、いまだに難治性の疾患が多いですが、近年、病態解明とそれに伴う治療法の開発が大きく進み、治療のできる疾患が増えてきました。この流れはこれからも益々加速してゆくと思われ、みなさんにも当科の授業や実習と通して実感していただきたいと思います。