EDUCATION教育 / カリキュラム

カリキュラムの特徴

生殖医学

当科では、多くの大学病院が行っていない生殖補助医療(体外受精・顕微授精・凍結融解胚移植)を行っており、不妊診療について広く学ぶことができる。

  1. 排卵とその障害
    排卵のメカニズムおよび排卵誘発法について学ぶ。
  2. 卵管とその通過障害
    卵管の構造と機能、卵管通過障害の原因、腹腔鏡や卵管鏡を用いた卵管形成術、生殖補助医療について学ぶ。
  3. 受精とその障害
    受精のメカニズムと受精障害の治療法としての顕微授精について学ぶ。
  4. 着床とその障害
    着床のメカニズムと着床障害の原因、子宮筋腫などの器質的疾患に対する子宮鏡下切除術や腹腔鏡下手術について学ぶ。
  5. 子宮内膜症
    子宮内膜症の病態および、腹腔鏡下手術やホルモン療法などの治療法について学ぶ。
  6. がん生殖(Oncofertility)
    手術・化学療法・放射線療法によるがん治療によって, 妊孕性が消失する可能性のある女性患者に対して将来の妊娠・出産に備えて卵子凍結・胚凍結・卵巣凍結を行い、また男性患者に対しては精子凍結を行う治療法について学ぶ。

周産期医学

当院は地域母子周産期センターに指定されており、産科救急疾患を含む多くの妊娠・分娩関連の疾患を取り扱っている。

  1. 妊娠、分娩のメカニズム
    妊娠、分娩のメカニズムについて学び、妊娠、分娩が女性の体にめまぐるしい変化をもたらしていることを学ぶ。
  2. 帝王切開術
    帝王切開術は、病態に応じ緊急度や手術手技が多岐にわたる。帝王切開術の適応とその方法について学ぶ。
  3. 合併症妊娠
    糖尿病、膠原病、甲状腺異常、腎疾患等、妊娠の経過に影響を与える疾患は多い。そのような合併症妊娠の管理方法について学ぶ。
  4. 切迫早産
    切迫早産は様々な原因によって生じる。切迫早産の病態と治療法について学ぶ。
  5. 産科救急(妊娠高血圧腎症、胎盤早期剥離、前置胎盤、弛緩出血、羊水塞栓症、産科DIC) 妊娠中にはさまざまな異常が突発し、急速に進行する。対応が遅れれば母子ともに致命的となり、逆に速やかに対応できれば救命が可能となる。そのような産科救急を学ぶ。
  6. 胎児異常
    胎児異常には致死的なものから出生後早期に適切な治療が施されれば問題なく成長できるものまで、さまざまな疾患がある。胎児異常の診断と治療の方法について学ぶ。

婦人科腫瘍学

当科では、画像や病理像をみずから検討しつつ、手術、化学療法、放射線治療ともエビデンスに基づいた診療を心がけている。当科は良性・悪性疾患とも、腹腔鏡やロボットを使用した鏡視下手術を積極的に行っている。また、進行・再発症例も、外科や泌尿器科などと連携して手術を行っている。

  1. 卵巣腫瘍
    卵巣腫瘍は組織学的に多様で、それぞれに対する治療法が大きく異なる。卵巣腫瘍の分類、手術療法、化学療法について学ぶ。
  2. 子宮頸癌
    HPV感染による発癌のメカニズム、頸部上皮内腫瘍、浸潤癌の病態と治療法について学ぶ。
  3. 子宮体癌
    肥満などのリスク因子と発癌のメカニズム、前癌状態としての子宮内膜増殖症、浸潤癌の病態と治療法について学ぶ。
  4. 子宮間葉系腫瘍
    子宮筋腫や子宮肉腫の病態、治療法について学ぶ。

女性医学

当院では東洋医学研究所、メンタルヘルス科などと連携して診療を行なっている。女性の成長、加齢、女性ホルモンの変動に伴いQOLを損なう様々な病態を学ぶ。

  1. 子宮奇形
    病態および腹腔鏡下手術などの治療法を学ぶ。
  2. 月経前症候群
    月経前の心身の不調が生じるメカニズムと治療法について学ぶ。
  3. 更年期障害
    周閉経期や卵巣摘出後に生じる様々な症状に対する対症療法やホルモン補充療法などを学ぶ。
  4. 骨盤臓器脱
    骨盤臓器脱の病態、保存的治療や腹腔鏡下仙骨腟固定術などの手術について学ぶ。