RESEARCH研究

研究内容

当研究室では、細胞、組織、臓器の各レベルで生命活動を支える基盤的なプロセスである「物質輸送」に着目し、その仕組みを分子レベルで理解することを目指しています。生体内の細胞は、栄養素、代謝物、イオンなどの物質を必要に応じて取り込み、あるいは排出することで、自らの増殖、分化、代謝を調節するとともに、組織・臓器、ひいては生体全体の恒常性を支えています。こうした物質の移動は、トランスポーターと呼ばれる膜タンパク質群によって精密に制御されています。
多くの疾患の成立や進展には、細胞や組織がどのような物質を取り込み、それをどのように利用するかという、物質輸送と代謝の変化が深く関わっています。トランスポーターは、多様な生体内物質の輸送を担う重要な分子群ですが、その多くについては、生理的役割や病態における意義がまだ十分には解明されていません。
私たちは、輸送機能解析、遺伝子発現解析、メタボローム解析、疾患モデル解析などの多様な研究手法を組み合わせ、トランスポーターが生命現象や疾患において果たす役割を明らかにしていきます。物質輸送を読み解くことで病態の理解を一層深め、新たな創薬標的の同定や診断技術の開発へとつなげることを目指します。