ABOUT US教室について

教室理念

  1. 最新の医療知識や技術をもとに、純粋に最良の医療を追求する。
  2. 重症、軽症を問わず、患者さんの立場になって望みにこたえ、力一杯頑張ることができる人材を育成する。

具体的には、まず切開、切除、縫合に関する基本技術を獲得する。つぎに創傷治癒機転を理解した上で、発育障害を生じず目立たない手術瘢痕を作成する手技を確立する。さらに癌切除後の組織欠損、外表の先天異常、外傷(切断指再接着、顔面骨骨折、熱傷)、難治性潰瘍などに対して高度な診療技術を駆使し、形態的のみならず機能的な組織修復を行う。

教授メッセージ

形成外科の大きな使命は、先天的・後天的に生じたあらゆる身体表面の形態・機能異常に対して修復を行う、あるいは「ゼロ」から形成することで、患者さんの「生活の質」を向上させることです。その歴史は古く、紀元前のインドやルネッサンス時代のイタリアにおける造鼻術までさかのぼります。その後、第一次世界大戦における戦傷者治療の必要性から、形成外科技術は大きく発展し、現代の形成外科学の基盤が築かれました。

形成外科の大きな特異性として、「治療対象としての特定臓器」を持たず、その「高い技術力と豊富な知識」を以って社会に貢献する、ということが挙げられます。そのため、時代とともに形成外科に対する社会のニーズは多様化してきました。外傷治療から始まった形成外科学は、先天性疾患治療や、がん手術によって失われた形態・機能の再建に発展し、そして現在ではより社会性を重視した美容外科へのニーズが高まってきております。

近畿大学形成外科では、これまでの豊富な臨床および基礎研究の経験を基に、顔面、体幹、四肢における先天性疾患をはじめとし、がん切除後の形態・機能再建、外傷、熱傷などの後天的疾患に対しても、常に審美的な観点を重視しつつ形成・再建手術を行うことで患者さんの「生活の質」の向上を目指しております。黎明期、成長期を経て成熟期に入った形成外科では、今後益々高い技術力と豊富な知識が求められます。当教室では、常に最新の技術と知識を取り入れていくのはもちろんですが、より良い治療法を自ら開発し世界へ発信すべく、日々研鑽に務めていく所存です。

冨田 興一
TOMITA Koichi
主任教授