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倫理承認研究

倫理承認研究

当講座では下記の研究を行っています。

<個人情報の取り扱いについて>

お名前・生年月日・住所などの個人情報に関わるデータは一切使用いたしません。
※この研究は近畿大学の倫理審査委員会の審査・承認を得ております。
倫理委員会委員の名簿・議事録の要旨および手順書については http://www.med.kindai.ac.jp/rinri/ から確認できます。
※説明を希望される方は下記にご連絡ください。
※本研究に資料を提供したくない場合はお申し出下さい。お申し出頂いても今後の診療等に不利益が生ずることはありません。

(1)
研究課題名 病理解剖症例を用いた新規心肥大関連タンパク質の発現解析
対象 2000年以降に近畿大学病院にて病理解剖された方
研究機関名 近畿大学医学部および近畿大学病院
目的・方法 心肥大は高血圧性疾患の大部分を占めており、心不全、脳血管障害、腎障害などを引き起こす原因にもなり得ます。これらの治療に対して降圧薬を使用しても改善がみられず、心肥大が増悪する例も多く存在します。この問題に対し、心筋を標的とした心肥大の抑制による高血圧関連疾患の増悪を抑制する標的タンパク質を明らかしていきます。そのために、高血圧ラットの解析より見出された新規の心肥大関連タンパク質群についてヒトの肥大心における挙動を調べます。本研究では、剖検症例のパラフィンブロックを使用して標的タンパク質の発現及び局在を明らかにすることにより解析します。 研究期間:倫理委員会承認後5年間
研究に用いる試料・情報の種類 試料:心臓(パラフィンブロック)
情報:既往歴、年齢、性別、身長、体重、血圧、心重量、心臓に関する肉眼及び顕微鏡所見
個人情報の
取り扱い
連結可能匿名化を行い、本研究の実施者は個人の特定に至る情報(氏名や住所等)は取得不可とし、本研究の発表や討議においても一切公表しないこととする。連結可能匿名化の対応表は本研究に携らない個人情報管理者が厳重に施錠保管する。
問い合わせ先 本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。 ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。 また、試料・情報が当該研究に用いられることについてご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも不利益が生じることはありません。
照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
近畿大学医学部病理学教室 助教 井上敬夫
大阪府大阪狭山市大野東377−2 電話番号 072-366-0221
研究責任者 近畿大学医学部 病理学教室 教授 伊藤彰彦
(2)→ 終了しました(R4.3)。
研究課題名 腫瘍に特徴的な組織構築に着目した新規診断マーカーの探索
対象 近畿大学病院での乳癌、前立腺癌、肺癌、大腸癌の病理標本
研究機関名 近畿大学医学部 病理学
目的 腫瘍固有の組織構築を規定する分子機構を見出し、新たな診断法の開発に繋げる。
方法 組織切片を用いて、DNA・RNAシークエンス解析を行う。
意義 悪性腫瘍の発生機序の解明や、新たな診断法の開発に発展する可能性がある。
個人情報の
取り扱い
連結可能匿名化を行い、本研究の実施者は個人の特定に至る情報(氏名や住所等)は取得不可とし、本研究の発表や討議においても一切公表しないこととする。連結可能匿名化の対応表は本研究に携らない個人情報管理者が厳重に施錠保管する。
問い合わせ先 近畿大学医学部病理学教室 教授 伊藤彰彦   電話番号072-366-0221
(3)「婦人科系腫瘍」が追加されました(2020年)
研究課題名 固形腫瘍における増殖シグナルカスケード分子の発現(蛋白レベル)解析研究
対象 近畿大学病院でのリンパ腫、脳腫瘍、筋・骨格系肉腫、軟部・間葉系悪性腫瘍の病理標本、並びに婦人科系腫瘍の病理標本
研究機関名 近畿大学医学部 病理学
目的 非上皮性腫瘍、並びに婦人科系腫瘍における増殖シグナル異常の実態を明らかにする。
方法 蛋白質抽出物や組織切片を用いて、ウエスタンブロット法や免疫組織染色法により増殖シグナルカスケード分子の蛋白質発現解析を行う。
意義 非上皮性腫瘍・婦人科系腫瘍の発生機序の解明や、癌腫特異的な新規抗癌剤の開発に発展する可能性がある。
個人情報の
取り扱い
連結可能匿名化を行い、本研究の実施者は個人の特定に至る情報(氏名や住所等)は取得不可とし、本研究の発表や討議においても一切公表しないこととする。連結可能匿名化の対応表は本研究に携らない個人情報管理者が厳重に施錠保管する。
問い合わせ先 近畿大学医学部病理学教室 教授 伊藤彰彦   電話番号072-366-0221
(4)
研究課題名 OSNA法による肺癌リンパ節転移診断法開発に関する受託研究(炭粉沈着の影響)
対象 近畿大学病院にて、2013年7月 から2013年12月 までに診断目的で肺癌患者(16患者)から手術時に取得され、診断に使用され たリンパ節検体から作成された可溶化液 64検体
研究機関名 近畿大学医学部および近畿大学病院・シスメックス株式会社
目的 OSNA法の新規適用拡大予定項目である非小細胞肺癌におい て、リンパ節検体の多くで炭粉沈着が観察された。そこでこの炭粉沈着がmRNA増 幅系に影響を及ぼすか否かについて検討を実施する。
方法 1) 可溶化されたリンパ節重量の検証:可溶化 液中のハウスキーピング遺伝子発現量、あるいは全タンパク質量等から可溶化液中のリンパ節重量を検証する。2)mRNA増幅系における炭粉沈着の影響検証:簡易精製カラム等を用いて炭粉を除 去、回収し、mRNA増幅系への影響の有無を検証する。なお本研究期間は2014年12月から2016年3月までとする。
意義 本研究により、OSNA法による非小細胞肺癌リンパ節転移検出において炭粉沈着の影響がないことが確認されれば、より正確な診断結果を迅速、簡便に適用されることが期待され、適切な治療方針に貢献できると考えらる。
個人情報の
取り扱い
「連結可能匿名化」を行い、個人情報を保護する。(研究対象者のデータや検体から氏名等の個人情報を削り、代わりに新しく符号又は番号をつけて匿名化を行う。研究対象者とこの符号(番号)を結びつける対応表はネットワークから切り離されたコンピューターを使用して外部記憶媒体に記録し、鍵をかけて保管する。)
問い合わせ先 近畿大学医学部病理学教室 教授 伊藤彰彦   電話番号072-366-0221
(5)→ 中止しました(R4.3)。
研究課題名 副鼻腔手術標本を用いた副鼻腔真菌症の診断と疫学的研究
対象 1994年1月〜2014年12月に当院で副鼻腔真菌症に対して副鼻腔手術を受けられた方
研究機関名 近畿大学医学部および近畿大学病院・日本大学薬学部
目的 副鼻腔真菌症手術標本パラフィン切片を用いて真菌の種類を分子生物学的に同定し、副鼻腔真菌症の頻度や病態を解析する。
方法 (1)通常の病理診断により副鼻腔真菌症と診断された手術症例のパラフィン切片から真菌DNAを抽出しその塩基配列から真菌を同定する。 (2)各種真菌に対するDNAプローブあるいはRNAプローブを用いたパラフィン切片上でのin situ hybridizationにより真菌を同定する。
研究期間:倫理委員会承認後8年間(2017.7.2-2022.7.1)
研究に用いる試料・情報の種類 試料:手術で摘出された組織
情報:患者の年齢・性・罹患部位・臨床症状・画像所見・臨床診断・手術方法・微生物培養結果
個人情報の
取り扱い
「匿名化」を行い、個人情報を保護する。 (研究対象者のデータや検体から氏名等の個人情報を削り、代わりに新しく符号又は番号をつけて匿名化を行う。研究対象者とこの符号(番号)を結びつける対応表はネットワークから切り離されたコンピューターを使用して外部記憶媒体に記録し、鍵をかけて保管する。
問い合わせ先 本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。また、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。
照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
〒589-8511 大阪狭山市大野東377-2
近畿大学医学部病理学教室 木村雅友【研究責任者】 電話番号072-366-0221
(6)
研究課題名 腫瘍発生におけるマスト細胞の役割:病理学的解析
対象 近畿大学病院の腫瘍患者の剖検、生検及び手術症例
検体  200例
研究機関名 近畿大学医学部および近畿大学病院
目的 マスト細胞は骨髄造血幹細胞の子孫で、全身の末梢組織、例えば、皮膚真皮や消化管・呼吸器粘膜などに存在している。生理的な分布には組織ごとに一定の細胞密度がある。しかし、腫瘍が発生すると、マスト細胞はその周囲や腫瘍間質に多数集簇することが知られており、腫瘍発生においてマスト細胞が何らかの役割を担っているのではないかと考えられている。マスト細胞は様々な生理活性物質やサイトカインを放出するので、これらのメディエーターを介して血管新生や炎症細胞浸潤を惹起することにより腫瘍発生に関与しているのではないかと推測されているが、詳細な機序については依然よくわかっていない。そこで、本研究課題では、腫瘍病変内に存在するマスト細胞と非腫瘍部に(生理的に)存在するマスト細胞とを免疫組織化学的に比較することにより、腫瘍病変内マスト細胞に特異的なメディエーターの発現を同定する。
方法 皮膚腫瘍や消化管腫瘍などの病理標本を用いて、腫瘍病変内に存在するマスト細胞と非腫瘍部に(生理的に)存在するマスト細胞における種々のメディエーターや膜蛋白(接着分子や受容体など)の発現を免疫染色により解析する。
意義 本研究により、種々の腫瘍の発生においてマスト細胞が果たす役割について分子レベルでの理解が進むと考えられ、本研究課題の成果は将来的には、腫瘍発生の分子機序の解明へと発展していく可能性がある。さらに、マスト細胞を標的とする新しい腫瘍治療法の開発へと発展していく可能性がある。
個人情報の
取り扱い
近畿大学病院の剖検、生検、手術症例には固有の解剖番号が附されているが、本研究に供する症例を選定した後には、同意が得られているものに関しては「連結可能匿名化」を行い、同意が得られていないものに関しては新たな症例番号を附することで「連結不可能匿名化」を行い、個人情報を保護する。
(研究対象者のデータや検体から氏名等の個人情報を削り、代わりに新しく符号又は番号をつけて匿名化を行う。研究対象者とこの符号(番号)を結びつける対応表は作成しない。)
問い合わせ先 近畿大学医学部病理学教室 教授 伊藤彰彦   電話番号 072-366-0221
(7)
研究課題名 前立腺癌と肺癌の病理学的解析
対象 近畿大学病院の前立腺癌及び肺癌患者の剖検、生検及び手術症例
検体  200例
研究機関名 近畿大学医学部および近畿大学病院
目的 前立腺癌の治療には男性ホルモン(アンドロゲン)の作用を減らす事によるホルモン療法、外科手術による除去、放射線療法、化学療法などがある。最近、前立腺癌ではGAK(cyclin G associated kinase)の過剰発現、とGAKの結合因子であるアンドロゲン受容体(AR)の相乗作用により病態が悪化するとする報告がでた。GAKはEGFRと同程度にゲフィチニブで阻害される新規な標的でもあるため、ゲフィチニブが肺癌のみでなく前立腺癌の分子標的薬として有効な可能性も出てきた。またLats2キナーゼがARと結合してリン酸化することによりARの活性を阻害していることを示唆するデータもある。GAKはPP2A B’γのリン酸化により脱リン酸化活性を阻害するので、リン酸化されたARの活性をGAKが脱リン酸化制御している可能性もある。本研究の目的はAR, GAK, EGFR, Lats, B’γの前立腺癌と肺癌の発症と治療における役割を病理的実験により解明することにある。
方法 病理検体に対して、AR, GAK, EGFR, Lats, B’γの抗体(リン酸化抗体も含む)による免疫染色によって過剰発現や発現減少などの癌部での発現異常を検索する。
意義 前立腺癌及び肺癌においてEGFRの変異という遺伝子検査とGAKの過剰発現という病理検査を組み合わせた、診断法を構築し、副作用のでない形でゲフィチニブを使用する体制ができれば、前立腺癌及び肺癌の死亡率の減少が期待され、医学的及び社会的に有意義である。
個人情報の
取り扱い
「連結不可能匿名化」を行い、個人情報を保護する。
(研究対象者のデータや検体から氏名等の個人情報を削り、代わりに新しく符号又は番号をつけて匿名化を行う。研究対象者とこの符号(番号)を結びつける対応表は作成しない。)
問い合わせ先 近畿大学医学部病理学教室 教授 伊藤彰彦   電話番号 072-366-0221
(8)
研究課題名 病理解剖症例における接着分子発現異常の網羅的解析
対象 2005年4月以降に近畿大学病院にて病理解剖に供された症例で、そのパラフィン包埋ブロックを使用する。
使用するブロックは、生理的にCADM1を発現する臓器・組織が含まれるもので、対象となる代表的な疾患は、臓器・組織別に以下の通り。
1 肺:肺気腫、間質性肺炎、気管支喘息、胸膜炎、肺癌、胸膜中皮腫。
2 肝臓:肝炎、肝硬変、肝癌。
3 膵臓:糖尿病、膵炎、膵島腫瘍。
4 乳腺:乳腺症、乳癌。
5 皮膚:皮膚炎(アトピー性、過敏性等)、白血病皮膚浸潤。
6 骨:骨折、偽関節、交感神経性ジストロフィー、骨肉腫。
7 脳:脳内出血、脳梗塞、脳腫瘍。
研究機関名 近畿大学医学部および近畿大学病院
目的
CADM1(cell adhesion molecule-1)はIgCAM型の接着分子で、その生理的な発現分布は肺呼吸上皮や胆管上皮等の上皮性細胞から、神経やマスト細胞等の非上皮性細胞まで幅広い。CADM1分子の結合は単に隣接細胞同士を力学的に繋ぎとめるだけでなく、両者間の機能的な相互作用を促進する。従って、CADM1の発現異常が機能的な細胞間相互作用の不全を惹起し、その結果として種々の病態が発生している可能性がある。本研究課題では、生理的なCADM1発現組織に発症する種々の病変を病理解剖症例から選び出し、その病変内におけるCADM1発現の異常の有無を免疫組織学的に調べる。
方法 パラフィン包埋ブロックより薄切切片を作製し、CADM1抗体による免疫染色を行う。免疫組織化学によって染色された標本を少なくとも2名以上の病理医が観察し、染色シグナルの病変内分布・細胞分布、シグナルの強度等につき評価する。
意義 接着分子の機能異常が種々の疾患の病態形成に重要であることは従来示唆されている所ではあるが、それらの知見の多くは細胞レベル或いは実験動物レベルにとどまっている。本研究課題では、CADM1について臨床検体での検証を行うと言う点で、医学的に有意義である。また、基礎医学研究の成果を臨床研究へと発展させることを目指すものであり、社会的にも有意義である。
個人情報の
取り扱い
「連結可能匿名化」を行い、個人情報を保護する。
(研究対象者のデータや検体から氏名等の個人情報を削り、代わりに新しく符号又は番号をつけて匿名化を行う。研究対象者とこの符号(番号)を結びつける対応表は筆記による紙媒体として、鍵をかけて厳重に保管する。
問い合わせ先 近畿大学医学部病理学教室 教授 伊藤彰彦   電話番号 072-366-0221
(9)
研究課題名 光学技術による胸膜中皮腫の1細胞診断
対象 近畿大学奈良病院での胸水細胞診標本
研究機関名 近畿大学奈良病院 病理診断科・近畿大学医学部 病理学・奈良先端科学技術大学院大学 物質創成科学研究科
目的 本研究では光学顕微鏡像では診断が困難な初期の胸膜中皮腫の細胞診標本に関して、1細胞で中皮腫と中皮細胞を迅速に識別する手法の開発を目的とする。
方法 顕微鏡下において透過光が直接観測されない暗視野照明法で白色光を細胞診標本に照明し、一つの細胞から散乱された光を対物レンズで集めて分光器へ導入して細胞の光散乱スペクトルを計測する。
意義 本研究が成功すれば病理医でも診断の難しい早期胸膜中皮腫の発見に繋がる点で大きな意義があり、早期治療の開始という観点から患者にとって大きなメリットになる。また本手法は既存の細胞診標本を利用して光散乱スペクトルを測定するため、新たな試料作製などの手間が必要ない診断補助システムとして病理医の負担を低減することが可能になる。
個人情報の
取り扱い
連結可能匿名化を行い、本研究の実施者は個人の特定に至る情報(氏名や住所等)は取得不可とし、本研究の発表や討議においても一切公表しないこととする。連結可能匿名化の対応表は厳重に施錠保管する。
問い合わせ先 近畿大学医学部病理学教室 教授 伊藤彰彦   電話番号072-366-0221