近畿大学医学部 放射線医学教室 放射線腫瘍学部門

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Kindai University Faculty of Medicine Department of Radiation Oncology
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平成26年度卒業生の声 No.1

近畿大学医学部大学院 基礎医学系 医学物理コースを修了して




平成27年3月 博士(医学)取得
長畑智政(大阪市立大学医学部附属病院)




 文部科学省が2008年に始めた5カ年計画の「がんプロフェッショナル養成プラン」が更新され、現在は「がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン」となっており、近畿大学では医学物理コースが医学物理研究者養成コースとなっています。

 本コースの卒業生としては、研究者としては出発点にいるというのが正直な感想です。しかし、臨床に対する見方や考え方は大学院の講義を通じて大きく変わりました。平日の夜間の専門科目以外に、医師、看護師、薬剤師、医学物理士が一緒に受講する共通特論が1年を通じて土曜日の午後に月2回程度あります。4月に始まる共通特論Ⅰ:腫瘍病態生物学では、受講中は約8割が理解できませんでした。細胞や遺伝子レベルの振舞い、サイトカイン、薬理学など、漠然とした興味があっても今まで踏み込んでこなかった生化学・生物学を基礎とする知識を吸収するのに多大な努力を必要としました。9月に共通特論Ⅱ:臨床腫瘍学総論が始まると、少しずつ知識が臨床に繋がり始めました。1月からの共通特論Ⅲ:臨床腫瘍学各論で臨床プロトコルを集学的に学ぶ一方で,腫瘍病態生物学を復習することで理解が深めつつ、講義を咀嚼していくことで臨床業務を他業種にも説明できる知識体系を持てると思います。

 大学院を修了するためには、まずは個人の研究テーマを完成させなくてはなりません。研究テーマを完成させるには、研究課題の重要性や新規性を説明することも含まれます。自分のやろうとすることが医療の中でどのように重要かを他の医療従事者に説明するのに、講義の中で培った知識と視点が役立ちます。医療分野でも専門化が進む昨今ですが、医学物理研究者養成コースを修了した後は、自分の仕事に関係する多くの医療従事者と対話しつつ、医療の進歩に貢献できる研究者になれると思います。

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2015/03/27 14:00