JASTRO2015 印象記
11月19日から21日まで、群馬県前橋市にて行われた第28回日本放射線腫瘍学会(JASTRO)に参加した。今回、「Use of a Monte Carlo method to verify reductions in radiation exposure upon application of tungsten-functional paper I-125 seed brachytherapy」という演題で発表した。内容は、放射線遮蔽能力と紙の特徴を有するタングステン機能紙をMonte Carloでシミュレーションし、前立腺癌に対する小線源治療の術中における医療スタッフへの被曝や、術後の患者の家族や介護者への被曝を軽減することができることを示唆したものになる。会場から質問も出て、タングステン機能紙への関心の高さを実感した。
アメリカやヨーロッパの放射線腫瘍学会(ASTRO、ESTRO)からもPresidential Lectureとして講演があった。ASTROの講演内容は、局所進行前立腺癌に対してはホルモン療法単独ではなく、放射線治療を組み合わせることで生存率が上がったという内容であった。また、ESTROの講演では、HERO-project (Health Economics in Radiation Oncology)という、ヨーロッパの国間の放射線治療への医療経済学的な価値に対するモデルや知識のベースを促進させることを目的としたプロジェクトに関するものであった。各国のIMRTやIGRTといった高精度放射線治療を受けられる患者の人数をGNIにて比較したものや、放射線腫瘍医・医学物理士・放射線技師・看護師の人数の調査が印象に残っている。他職種間の連携は、世界でも非常に重要なテーマになっていることを感じた。(M.T.)

会場エントランスにて

ASTROとESTROのPresidential Lectureの司会を務める西村教授
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群馬県前橋市にて開催された日本放射線腫瘍学会第28回学術大会に参加してきました。ポスター発表もしてきましたが、意外と反響があり驚いています。国内での最先端技術の現状や単施設においての新たな試みなど勉強になることも多かったです。(M.I)

ポスターの前で
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2015/12/01 14:43