令和元年度の卒業生の声 No.2
令和2年3月修了 博士(医学) 木嶋 健太
大学院博士課程と聞けば、皆さんはどのようなものを想像するでしょうか。
自分は修士の学生時代には何だかよくわからないけれど博士課程に進学するのは敷居が高そうだ、と思っていました。博士課程にストレートで進めば臨床の道に戻ってこれないと聞いたのも理由の一端かもしれません。ですが、臨床の道を進みつつも、「せっかく修士課程を修めたのだから、もっと研究もしてみたい」という気持ちを持っていました。そんな折、職場の先輩の伝手で本研究室と先生を紹介してもらい、その勢いのまま、大学院進学を願い出ました。
大学院の入学の切っ掛けはそれくらいのものでもよいと自分は考えています。重要なのは、院生でいる短い間に知識と経験をしっかりと身に着けることです。今まで研究らしい研究もほとんどしたことが無く、英語も大学受験で覚えたきりの自分でしたが、先生や先輩のご指導の下、勉強の仕方や論文の書き方、研究の進め方をご教授いただき、2年半ばで研究発表を海外で行なったり、英文雑誌に論文が掲載されたりするようになりました。博士課程の本懐は、研究指導ができる人材の育成でもあります。本研究室では、それがしっかりと行き届いていますので、先生だけでなく先輩も研究に関して相談を受け、対応してくださります。そのおかげで、先生には聞きにくい些細な内容でも気軽に相談することができます。この風通しの良さは、本研究室の特長です。
本研究室は、国内だけでなく海外の研究室とも交流が深く、年に数回、合同研究会を開いております。さらに自分は運良く、研究室間での交換留学生として、4か月間タイ王国のChulalongkorn大学に留学することができました。留学時にはChulalongkorn大学のAnchali先生と共同研究を行ない、論文を執筆することができました。またその時交流をもった、多くの先生方との関係は現在も続いており、貴重な人脈となっております。大学院生としてのこの経験は、大学院生活だけでなく、人生の中でも上位に入る非常に大きな財産となっています。
自分は本研究室に入り、今までの人生が一変しました。臨床に明け暮れる日々、もちろんそれが悪いとは言いません。ですが、それだけでない日々があるのも良いものです。当然必要なものもあります。職場の理解、時間、お金、ですが、それに勝る知識と経験などの財産を得ることができます。そしてその財産は今後の人生を変えていくものとなると確信します。
本研究室にご興味がでましたら、ぜひ門戸をたたいてみてください。
我々一同、皆さんのお越しをお待ちしております。

お知らせ
2020/03/31 12:23