分子生物学 (平成28年度)
■ 教員名 ■
西尾 和人 (教授)
坂井 和子 (講師)
藤田 至彦 (医学部講師)
デベラスコ マルコ (助教)
寺嶋 雅人 (助教)
大森 亨 (非常勤講師)
■ 教育目標 ■
分子生物学は、全ての生物に共通して存在する遺伝物質DNAを基盤として生命の諸現象を解明しようとする学問です。
細胞生物学、遺伝学との統合的な理解により、生命現象の基礎的理解を深め、諸疾患の病因等医学的事象の分子生物学的理解を深め、臨床へ向けての礎とすることを目標とします。
■ 授業計画 ■
1.講義
授業は講義を中心とし、分子生物学、細胞生物学、遺伝学の領域の系統的講義を行います。
ゲノム生物学の教員が中心に講義を行い、双方向授業を一部の講義に取り入れています。
実習および関連する学習を重視し、試験形式のレポート作成を課します。
実習態度、講義の受講態度も重視します。講義内容に合わせて教科書、参考書を通読することを推奨します。
学生からの質問は随時受け付けますが、オフィスアワーを週に1回(火曜日 午後5~6時)設け、学生が自由に質問できる機会を設けます。UNIT終了後に総括的評価のための本試験を実施し、カリキュラムの習熟度を評価します。
講義の一般目標として、次の項目を掲げています。
各講義における到達目標の詳細は、シラバスに記載しています。
1. 遺伝子の構造と機能について理解する
2. DNAと染色体について理解する
3. モデル生物について理解する
4. DNAの複製について理解する
5. DNAの修復・組換について理解する
6. 遺伝子倫理についてその概念を理解する
7. 安全・実習講義の内容を理解する
8. DNAの転写について理解する
9. ゲノムの進化について理解する
10. RNAの翻訳について理解する
11. 遺伝学の基礎について理解する
12. 遺伝子発現調節について理解する
13. 細胞内輸送について理解する
14. 細胞周期について理解する
15. 遺伝子とがんの関連性について理解する
16. シグナル伝達・細胞死ついて理解する
17. 細胞骨格について理解する
18. 生殖細胞と受精について理解する
19. 核酸・蛋白質の操作について理解する
20. 遺伝病について理解する
21. 医療現場における英会話を習得する
22. 遺伝子検査について理解する
23. 遺伝情報に基づく医学の概念を理解する
2.実習
午後に計4日間行う実習においてはゲノム生物学教室の全教員が担当します。
遺伝子の単離・電気泳動といった基礎的な実験を通じて、遺伝子の配列と個人の体質、または疾患との関連について学習します。毎回、その日に行った内容について小レポートの提出をしてもらいます。また、実習期間における学生の理解度を把握するために、5日目に試験形式でレポート作成を行います。
3.教科書
下記の書籍を分子生物学の教科書とします。
著 者 名 | 書 名 | 出 版 社 |
中村桂子、松原謙一 監訳 | Essential 細胞生物学 (第4版) | 南江堂 |
参考図書
著 者 名 | 書 名 | 出 版 社 |
Robert L. Nussbaum・Roderick R. Mclnnes・Huntington F. Willard | トンプソン&トンプソン遺伝医学 | メディカル・サインエンス・インターナショナル |
Bruce R. Korf, Mira B. Irons | コルフ臨床遺伝医学 原書4版 | 丸善出版 |
デイヴィッド・サダヴァ | カラー図解 アメリカ版 大学生物学の教科書 第1巻 細胞生物学 | ブルーバックス |
デイヴィッド・サダヴァ | カラー図解 アメリカ版 大学生物学の教科書 第2巻 分子遺伝学 | ブルーバックス |
デイヴィッド・サダヴァ | カラー図解 アメリカ版 大学生物学の教科書 第3巻 分子生物学 | ブルーバックス |
水谷修紀 | 症例でわかる新しい臨床遺伝学 | メディカルサイエンスインターナショナル |
4.講義予定
日 程 | 時限 | 担当教員 | 内 容 |
11月22日(火) | 1 | 西 尾 | 導入講義・遺伝子の構造と機能 |
2 | 坂 井 | DNAと染色体 | |
3 | 寺 嶋 | モデル生物 | |
4 | 西 尾 | DNAの複製 | |
11月24日(木) | 2 | 藤 田 | DNAの修復・組換 |
11月29日(火) | 1 | 西 尾 | 遺伝子倫理 |
2 | 西尾・藤田 | 安全・実習講義 | |
3 | 全教員 | 実 習 | |
4 | 全教員 | 実 習 | |
12月 1日(木) | 2 | 藤 田 | DNAの転写 |
12月 6日(火) | 1 | 西 尾 | ゲノムの進化 |
2 | 藤 田 | RNAの翻訳 | |
3 | 全教員 | 実 習 | |
4 | 全教員 | 実 習 | |
12月 8日(木) | 2 | 坂 井 | 遺伝学の基礎 |
12月13日(火) | 1 | 坂 井 | 遺伝子発現調節 |
2 | 藤 田 | 細胞内輸送 | |
3 | 全教員 | 実 習 | |
4 | 全教員 | 実 習 | |
12月15日(木) | 2 | 西 尾 | 細胞周期 (1) |
12月20日(火) | 1 | 西 尾 | 細胞周期 (2) |
2 | 坂 井 | 遺伝子とがん | |
3 | 全教員 | 実 習 | |
4 | 全教員 | 実 習 | |
12月22日(木) | 2 | 西 尾 | シグナル伝達(1) |
1月10日(火) | 1 | 大 森 | シグナル伝達(2) |
2 | 大 森 | 細胞骨格 | |
3 | 全教員 | 実習レポート | |
4 | 全教員 | 実習レポート | |
1月12日(木) | 2 | 藤 田 | 生殖細胞と受精 |
1月17日(火) | 1 | 西 尾 | 細胞死 |
2 | 寺 嶋 | 核酸・蛋白質の操作 | |
3 | 西 尾 | 遺伝病 | |
4 | デベラスコ マルコ | Interactive Education | |
1月19日(木) | 2 | 坂 井 | 遺伝子検査 |
1月24日(火) | 1 | 坂 井 | 遺伝情報に基づく医学 |
2 | 西 尾 | 統括講義 | |
3 | 西 尾 | 自 習 | |
4 | 西 尾 | 自 習 | |
1月26日(木) | 2 | 西 尾 | 質疑応答 |
■ 評価方法 ■
評価は、
本試験(70%) ・ 実習レポート(10%) ・ 講義毎の小テスト、レポート(10%) ・ 学習態度(10%)
により行います。
なお、講義の際には、指定される席に着いてください。
遅刻、途中退出は、講師からの特段の指示がある場合以外は欠席となります。
診断書のない欠席・正当な理由(忌引きなどの事前届出)の無い欠席などの場合、再試験が実施される際に、試験を受けることが出来ないことがあります。