研究に関するお知らせ (Japanese only)

近畿大学病院(外科、産科婦人科、脳神経外科、消化器内科、腫瘍内科)で
「難治癌全ゲノム解析の患者還元に関する研究」に参加された患者様・ご家族の皆様へ


■ 研究の対象
近畿大学病院(外科、産科婦人科、脳神経外科、消化器内科、腫瘍内科)では、「難治癌全ゲノム解析の患者還元に関する研究」という臨床研究を行っています。
この研究に同意いただき、研究に参加された患者様について、追加で病気の診断(画像診断、病理診断)にかかわる診療情報を使用させていただきますので、以下の内容をご確認ください。
なお、この研究は、近畿大学医学部倫理委員会で審査・承認を受け、医学部長による実施の許可を受けて行われます。
■ 試料・情報の利用目的及び利用方法
この研究は、日本人の全ゲノム解析等を推進するため、日本医療研究開発機構(AMED)革新的がん医療実用化研究事業(領域 1-7:がん全ゲノム解析等における患者還元に関する研究)に参画し、患者様から提供いただいた検体を用いて全ゲノム等解析を実施し、専門家による解析結果の解釈・検討(エキスパートパネル)をおこない、患者さんの診療に適切に活用するための体制を構築することを主な目的としています。
そのため、この研究に同意いただき、登録された患者様には、手術時に採取された組織検体及び血液検体を用いて検査を行った後、診療情報とともに、この研究の共同協力機関に提供しています。
このうち、全ゲノム等解析が行われた方を対象として、病気の診断(画像診断、病理診断)にかかわる診療情報を追加で使用させていただきます。
利用する情報は、患者様個人が特定されないようにした上で、個人情報に関しては、厳重に管理します。
これらの情報は、共同協力機関である東京大学医科学研究所(責任者 井元清哉)へ提供します。
また、全ゲノム解析における検査結果の確認を目的として、手術時に採取された組織検体及び血液検体を用いて遺伝子パネル検査を行う場合があります。検査を実施する際は、外部委託企業であるユーロフィンクリニカルジェネティクス株式会社もしくは株式会社理研ジェネシスへ検体を提供し検査を行います。外部委託企業での検査において、患者様個人が特定されないようにした上で個人情報は厳重に管理されます。
■ 追加で提供する情報の項目
● 病理画像データ・病理報告書
当該情報は、病理組織スライドのデジタル化データ、病理診断報告書のコピーを電子的に収集します。
● 手術時に採取された組織検体及び血液検体の残余
当該検体は、手術時に採取された組織検体及び血液検体の残余を用います。
■ 利用又は提供を開始する予定日
「難治癌全ゲノム解析の患者還元に関する研究」の研究計画の変更に関する倫理委員会承認後
■ 試料・情報の提供を行う機関
東京大学医科学研究所 教授 井元清哉
ユーロフィンクリニカルジェネティクス株式会社(外部委託企業)
株式会社理研ジェネシス(外部委託企業)
■ 提供する試料・情報の取得の方法
診療の過程で得られた病理組織スライドのデジタル化データ、病理診断報告書のコピーを電子的に収集します。
手術時に採取された組織検体及び血液検体残余を用います。

■ 提供する試料・情報を用いる研究に係る研究責任者
近畿大学医学部ゲノム生物学教室 教授 西尾和人

■試料・情報の管理に責任を有するもの
近畿大学医学部

■ データの利用に同意されない場合
この研究に関して、データの利用に同意されない場合には、研究対象としませんので、下記の問い合わせ先までお申出ください。その場合でも患者様に不利益が生じることはありません。
ただし、解析結果として既に公開されたデータにつきましては、同意を撤回された場合においても削除、非公開とすることができませんので、ご了承ください。

■ お問合せ先およびデータの利用に同意されない場合の連絡先
詳しくはこちら >>

『メチル化プロファイリングによる原発巣推定アルゴリズム構築に関する探索研究』

■研究の対象
●2012年4月1日以降に当院において固形がんと診断され、腫瘍組織を採取された方
●「固形悪性腫瘍における解析を目的とした臨床検体の凍結保存バンキング」(30-187)」において血漿検体を採取、保存された方
■研究の意義・目的
原発不明がんは、転移巣のみが発見され、原発巣が特定できないために、適切な治療の開始が遅れることの多い予後不良の希少がんです。原発不明がんの治療には、遺伝子解析情報を用いて原発巣を推定する診断が有益な情報となります。
遺伝子解析技術の進化により、腫瘍組織だけでなく、血漿中を流れる微量の核酸をもとに腫瘍由来の遺伝子変異情報を解析する取り組みが広がっています。
本研究は、血漿検体を用いた実用化可能な原発不明がんの原発臓器推定分類器を構築することを目的としています。
この研究で、低侵襲な原発巣の推定が可能となり、将来の原発不明がんの診断、治療法の開発に繋がる知見が得られることが期待されます。
■研究の方法
研究に用いる試料として、2012年4月1日以降に当院において固形がんと診断され、腫瘍組織を採取された方で、病理診断目的にて採取されたホルマリン固定パラフィン包埋標本の残余を用います。
また、「固形悪性腫瘍における解析を目的とした臨床検体の凍結保存バンキング」(30-187)」において血漿検体を採取された方の保存された血漿検体を用います。この研究の参加にあたって、新たに試料を採取することはなく、身体的な不利益は生じません。検体から核酸を抽出し、近畿大学医学部ゲノム生物学教室で遺伝子解析が行われます。一部の解析は、検査会社に外部委託し測定します。研究に用いる情報として、診療記録の情報から、がん種、組織型等の臨床情報を収集します。
■遺伝カウンセリングについて
本研究に関する内容で、試料・情報の提供により遺伝に対する不安が生じた場合は、担当医師を通じて近畿大学病院遺伝子診療部を紹介します。
■研究期間
近畿大学医学部倫理委員会承認後~2028年3月31日
■共同研究機関
この研究は、下記の機関との共同研究です。

近畿大学医学部腫瘍内科(責任者 林 秀敏)
近畿大学医学部消化器内科(責任者 西田 直生志)
近畿大学医学部泌尿器科(責任者 植村 天受)

■試料・情報の管理に責任を有するもの
近畿大学医学部腫瘍内科 谷﨑 潤子

■個人情報の取り扱いについて
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-- 下記の研究は終了しました。 --

『非小細胞肺癌腫瘍組織に対するIdylla™ EGFR Mutation Testの同等性評価試験』

■研究の意義・目的
近年、肺がんにおけるEGFR遺伝子変異をはじめとするバイオマーカーの情報に基づき治療法を選択する事により、治療成績が改善される事が示されております。本研究は、遺伝子検査の工程を全自動で行うことにより、簡便かつ精度管理され、人的要因の影響の少ないEGFR遺伝子検査キットの実用化に貢献することが期待されます。
■研究の方法
近畿大学病院にて、非小細胞肺癌の診断もしくは手術を受けられた方の腫瘍組織検体を用いて、EGFR遺伝子検査キットの性能評価を行う研究です。
■研究期間
近畿大学医学部倫理委員会承認後~2022年5月31日
■試料・情報の利用目的及び利用方法類
この研究では、非小細胞肺癌の患者さんを対象に、手術によって得られた組織の提供をお願いしています。この検体は、あなたの同意が得られた後にご提供していただきます。この研究を行うために、あなたから新しく検体を採取することはありませんので、身体的な危険や不利益はありません。ご提供いただいた検体は、近畿大学医学部ゲノム生物学教室に提出され、そこでEGFR遺伝子変異を測定するために新しく開発されたキットの性能を評価するために遺伝子解析が行います。また、検体の一部を外部の委託機関に提出し、他の測定方法で同じ遺伝子解析を実施します。これらの結果を比較することで、キットの性能を評価します。将来、このキットを用いることにより、皆様が受けられる治療方針が速やかに決定できる可能性があります。また、あなたの臨床的な背景情報は、性能評価に活用されます。
■利用する試料・情報の項目
利用させていただく、あなたの臨床的な背景情報は、性別、診断時の年齢、組織型、TNM分類、病期になります。個人が特定されることはありません。 利用する試料は、手術時に切除した腫瘍組織をホルマリン固定した検体の一部です。 近畿大学医学部にて、試料・情報の管理について責任を有するものは、近畿大学医学部ゲノム生物学・教授 西尾和人です。
■提供いただく試料・情報を利用する者の範囲
●近畿大学医学部 研究責任者 ゲノム生物学・教授 西尾和人
実施項目:遺伝子変異測定・解析
利用する試料・情報:病理組織、登録された検体の臨床情報、病理組織から得られた遺伝子解析情報
●株式会社LSIメディエンス メディカルソリューション本部高度技術分析センター遺伝子解析部 脇田 淳
実施項目:遺伝子変異解析
利用する試料・情報:病理組織
●株式会社エスアールエル MUQSラボラトリー 和田かおり
実施項目:遺伝子変異解析
利用する試料・情報:病理組織
●株式会社ニチレイバイオサイエンス 研究開発部長 松本 真二
実施項目:解析
利用する試料・情報:登録された検体の臨床情報、病理組織から得られた遺伝子解析情報
■提供いただく試料・情報の二次利用の可能性について
本研究で用いた病理組織の残余、及び得られた遺伝子変異情報は、二次利用をする可能性があります。二次利用する際は、改めて倫理委員会等での承認を得て行います。
■試料・情報の利用の停止について
この研究へ検体を提供するかどうかは、あなたご自身で決めていただくことであり、あなたの自由です。検体の提供をお断りになっても何ら不利益はありませんし、提供に同意いただいた場合も、いつでも同意を撤回することが可能です。検体を提供されなくても、これからの治療において不利益を受けることは決してありません。同意を撤回された場合、保管している検体およびその検体から得られたデータは直ちに廃棄します。ただし、同意を撤回した時に、すでに研究結果が論文などで発表されていた場合には、結果を廃棄できないことがあります。
研究対象者の試料・情報の利用の停止を希望される方は、近畿大学医学部ゲノム生物学・教授 西尾和人
(〒589-8511 大阪府大阪狭山市大野東377-2 Tel: 072-366-0221(内線3150)/FAX: 072-367-6369)
にまでご連絡ください。
■共同研究機関
この研究は、下記の機関との共同研究です。

東京医科大学病院 (教授 大平達夫)
近畿大学医学部外科学教室(教授 光冨 徹哉)
近畿大学病院病理診断科(教授 佐藤 隆夫)
株式会社ニチレイバイオサイエンス(研究開発部長 松本 真二)

■個人情報の取り扱いについて
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-- 下記の研究は終了しました。 --

『結腸・直腸がん組織に対するRAS遺伝子およびBRAF遺伝子検査キットの同等性評価試験』

■研究の意義・目的
近年、結腸・直腸がんにおけるRAS(KRAS、NRAS)、BRAF遺伝子変異をはじめとするバイオマーカーの情報に基づき治療法を選択する事により、治療成績が改善される事が示されております。本研究は、遺伝子検査の工程を全自動で行うことにより、簡便かつ精度管理され、人的要因の影響の少ないRAS(KRAS、NRAS)およびBRAF遺伝子検査キットの実用化に貢献 することが期待されます。
■研究の方法
近畿大学病院にて、結腸・直腸がんの診断もしくは手術を受けられた方の腫瘍組織検体を用いて、RAS(KRAS、NRAS)およびBRAF遺伝子検査キットの性能評価を行う研究です。
■研究期間
近畿大学医学部倫理委員会承認後~2021年9月30日
■試料・情報の利用目的及び利用方法類
この研究では、大腸がんの患者さんを対象に、手術によって得られた組織の提供をお願いしています。この検体は、あなたの同意が得られた後にご提供していただきます。この研究を行うために、あなたから新しく検体を採取することはありませんので、身体的な危険や不利益はありません。ご提供いただいた検体は、近畿大学医学部ゲノム生物学教室に提出され、そ こで複数の遺伝子変異を同時に測定するために新しく開発されたキットの性能を評価するために遺伝子解析が行います。また、検体の一部を外部の委託機関に提出し、他の測定方法で同じ遺伝子解析を実施します。これらの結果を比較することで、キットの性能を評価します。将来、このキットを用いることにより、皆様が受けられる治療方針が速やかに決定できる可 能性があります。また、あなたの臨床的な背景情報は、性能評価に活用されます。
■利用する試料・情報の項目
利用させていただく、あなたの臨床的な背景情報は、性別、診断時の年齢、組織型、TNM分類、病期になります。個人が特定されることはありません。利用する試料は、手術時に切除した腫瘍組織をホルマリン固定した検体の一部です。 近畿大学医学部にて、試料・情報の管理について責任を有するものは、近畿大学医学部ゲノム生物学・教授 西尾和人です。
■提供いただく試料・情報を利用する者の範囲
●近畿大学医学部 研究責任者 ゲノム生物学・教授 西尾和人
実施項目:遺伝子変異測定・解析
利用する試料・情報:病理組織、登録された検体の臨床情報、病理組織から得られた遺伝子解析情報
●株式会社LSIメディエンス メディカルソリューション本部高度技術分析センター遺伝子解析部 脇田 淳
実施項目:遺伝子変異解析
利用する試料・情報:病理組織
●株式会社エスアールエル MUQSラボラトリー 和田かおり
実施項目:遺伝子変異解析
利用する試料・情報:病理組織
●株式会社ニチレイバイオサイエンス 研究開発部長 松本 真二
実施項目:解析
利用する試料・情報:登録された検体の臨床情報、病理組織から得られた遺伝子解析情報
■提供いただく試料・情報の二次利用の可能性について
本研究で用いた病理組織の残余、及び得られた遺伝子変異情報は、二次利用をする可能性があります。二次利用する際は、改めて倫理委員会等での承認を得て行います。
■試料・情報の利用の停止について
この研究へ検体を提供するかどうかは、あなたご自身で決めていただくことであり、あなたの自由です。検体の提供をお断りになっても何ら不利益はありませんし、提供に同意いただいた場合も、いつでも同意を撤回することが可能です。検体を提供されなくても、これからの治療において不利益を受けることは決してありません。同意を撤回された場合、保管している検体およびその検体から得られたデータは直ちに廃棄します。ただし、同意を撤回した時に、すでに研究結果が論文などで発表されていた場合には、結果を廃棄できないことがあります。
研究対象者の試料・情報の利用の停止を希望される方は、近畿大学医学部  ゲノム生物学・教授 西尾和人
(〒589-8511 大阪府大阪狭山市大野東377-2 Tel: 072-366-0221/FAX: 072-367-6369)にまでご連絡ください。
■共同研究機関
この研究は、下記の機関との共同研究です。

近畿大学医学部ゲノム生物学教室(研究責任者 教授 西尾和人)
近畿大学医学部外科学教室(教授 川村 純一郎)
近畿大学病院病理診断科(教授 佐藤 隆夫)
滋賀県立総合病院外科(部長 山本 秀和)
滋賀県立総合病院病理部(部長 岩佐 葉子)
株式会社ニチレイバイオサイエンス(研究開発部長 松本 真二)

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-- 下記の研究は終了しました。 --

『全自動遺伝子検出システム クリニカルPCR(cPCR)の性能評価』

肺がんでは、患者さんに最適な治療を選択するため、がん組織の遺伝子変異の有無を検査することで分子標的治療薬投与の必要性を判断しています。より迅速かつ標準的な方法で遺伝子検査を行うために、私たちは自動化装置で遺伝子変異の有無を検出する研究をシスメックス㈱と共同で行います。この研究は当院で採取された肺組織を用いて行う予定です。当院受診時に頂戴しました包括同意書で「検体使用の同意」をいただいた方が対象となります。研究の内容についての疑問、研究の参加を希望されない方はご遠慮なく担当医にお申し出ください。参加を拒否した場合でも、不利益は生じません。
■研究の対象
過去に当院で非小細胞肺癌と診断された方のうち、包括同意書で「検体使用の同意」を頂いた方
■研究の意義・目的
肺癌組織のFFPE検体が有するBRAF遺伝子変異及びROS1融合遺伝子を検出し、既存検査キットとの定性判定一致率を評価する
■研究の方法
近畿大学病院に保管されている残余検体と診療情報を利用させて頂きます。
■研究期間
近畿大学医学部倫理委員会承認後~2022年3月31日
■共同研究機関
この研究の研究代表機関は兵庫県立がんセンター(研究責任者 里内美弥子)です。
共同研究機関は下記のとおりです。

兵庫県立がんセンター(研究代表機関)
岡山大学病院
神奈川県立がんセンター
九州がんセンター
京都医療センター
京都大学病院
近畿大学病院
神戸市医療センター中央市民病院
済生会中津病院
四国がんセンター
高槻赤十字病院
東京医科歯科大学病院
姫路医療センター
シスメックス株式会社

■利益相反について
この研究の責任者および担当者は、近畿大学医学部利益相反マネジメント委員会の審査を受けており、関連する企業や団体などと研究の信頼性を損ねるような利害関係を有していないことが確認されております。
なお、本試験ではシスメックス株式会社から資金提供があります。

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『胸部腫瘍に対する分子標的治療薬の有効性に関わるバイオマーカー探索研究』

■研究の対象
・肺癌、中皮腫等の胸部腫瘍と診断され、分子標的治療薬に著明な薬効を示した症例や高度に耐性を示す等の特異な経過や、肉腫へ分化する癌肉腫等の稀な病態を示し、2013年1月以降に当院で胸部(肺、気管支、縦隔など)から腫瘍組織を採取された方
・胸腺腫、石灰化線維性腫瘍等の稀な胸部腫瘍と診断され、2013年1月以降に当院で胸部(肺、気管支、縦隔など)から腫瘍組織を採取された方
■研究の意義・目的
胸部腫瘍は、胸部(肺、気管支、縦隔など)から発生して、増殖をする細胞の集まりで、肺癌、胸腺腫などを指します。
一般的に病気の診断や治療方法の開発のためには多くの研究が必要です。現在行われている診断や治療方法も長い時間をかけて研究され、進歩してきました。
近畿大学医学部も、腫瘍に対する医療の発展に貢献するため、さまざまな研究に積極的に取り組んでいます。 近年の分子生物学的研究の進歩により、癌細胞に発現するさまざまな遺伝子の変化に対して顕著な効果を示す分子標的治療薬の開発が進んでいます。癌細胞の遺伝子変化を解析する技術は急速に進歩し、その結果を基に治療法を検討する取り組みが広がっています。一方で、標準的な治療法が確立されていない胸腺腫や石灰化線維性腫瘍などの稀な胸部腫瘍、著名な治療効果を示す胸部腫瘍症例、高度な耐性を示す等、希少な経過を示す症例が認められることがあります。それらの症例の遺伝子解析から、他とは異なる遺伝子変化を探索、同定し、次世代の治療に役立てることはとても重要な研究課題です。
本研究は、胸部腫瘍の試料を用いて体細胞変異解析研究を行い、薬物療法の有効性に関わる分子を探索することを目的とします。この研究で、稀な胸部腫瘍における分子標的治療薬の効果との関連を調べることにより、将来の診断、治療法の開発に繋がる知見を得たいと考えています。
■研究の方法/研究に用いる試料・情報の種類
病理診断を目的とした際に採取した腫瘍組織検体で、残余の検体がある場合、その組織検体4~5ミクロン厚の薄切スライド15枚を用いて実施します。したがいまして、この研究の参加にあたって、新たな身体的な不利益は生じません。検体から核酸を抽出し、近畿大学医学部ゲノム生物学教室に送付され、保管、遺伝子解析が行われます。
この研究は、多施設共同研究です。共同研究機関に記載のある施設からの試料・情報を用いて、腫瘍組織検体の遺伝子解析を行い、抗がん薬の効き目や副作用、腫瘍の特徴、臨床情報(年齢、性別、組織型など)との関連を解析します。
■研究期間
近畿大学医学部倫理委員会承認後~2023年12月31日
■共同研究機関
この研究は、下記の機関との共同研究です。

近畿大学医学部病理学講座(責任者 伊藤彰彦)
近畿大学医学部外科学講座呼吸器外科部門(責任者 光冨徹哉)
神戸市民病院神戸市立医療センター中央市民病院腫瘍内科(責任者 片上信之)
大阪国際がんセンター呼吸器内科(責任者 今村文生)
近畿中央胸部疾患センター(責任者 笠井孝彦)
大阪はびきの医療センター(責任者 河原邦光)
兵庫県立がんセンター(責任者 佐久間淑子)

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-- 下記の研究は終了しました。 --

『新規な遺伝子変異検出法による血漿中体細胞遺伝子変異検出の性能評価研究』

■研究の対象
近畿大学医学部で行われた「扁平上皮癌を対象とした最適化医療の為の遺伝子異常のスクリーニング研究(近畿大学医学部倫理委員会承認番号27-245)」に参加され、近畿大学医学部ゲノム生物学教室に血液検体の残余が保管されている方
■研究の意義・目的
近年の分子生物学的研究の進歩により、癌細胞に発現するさまざまな遺伝子の変化に対して顕著な効果を示す分子標的治療薬の開発が進んでいます。癌細胞の遺伝子変化を解析する技術は急速に進歩し、その結果を基に治療法を検討する取り組みが広がっています。肺癌におけるEGFR遺伝子変異や大腸癌におけるKRAS遺伝子変異などは、その代表的な遺伝子です。特定の遺伝子の変化に対する分子標的治療薬の治療を行うと、治療に伴い、遺伝子の状態が変化することがわかってきており、次の治療を検討するための再度の遺伝子の検査が必要になってきています。一般に、腫瘍組織の再生検は侵襲性が高い検査です。そのため、簡便に採取できる血液検体を用いた癌細胞由来の遺伝子変異の検出が試みられています。血液検体を用いた癌細胞由来の遺伝子変異の検出は、有用な検査方法であり、新規技術を用いた検出法の開発は今後の最適化医療に貢献すると考えられます。本研究で用いるDigital ICA systemは、微細なマイクロウェルを有するマイクロ流体デバイスであり、従来の検査法に比べて感度を保ちつつ測定時間の短縮が見込める新規な検出システムです。本研究では、Digital ICA systemを用いた血液検体からの癌細胞由来の遺伝子変異検出の性能を評価することを目的としています。
■研究の方法
「扁平上皮癌を対象とした最適化医療の為の遺伝子異常のスクリーニング研究(近畿大学医学部倫理委員会承認番号27-245)」で採取、保存されている残余の血漿検体を用い、近畿大学医学部ゲノム生物学教室においてDigital ICA systemおよびQX100 Droplet Digital PCR system測定システムを用いて、EGFR遺伝子変異を測定します。また、年齢、性別、診断時の癌種、組織型の情報を使用いたします。
■研究期間
近畿大学医学部倫理委員会承認後~2019年3月31日
■共同研究機関
この研究は、近畿大学医学部ゲノム生物学教室と凸版印刷株式会社との共同研究です。

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-- 下記の研究は終了しました。 --

『次世代シーケンスによる体細胞遺伝子変異検出性能の比較研究』

■研究の意義・目的
ゲノム解析技術の発展により、大規模な臨床検体を用いたゲノム解析が行われ、各種のがんで、特徴的な遺伝子異常が発見され、対応する分子標的薬とそのコンパニオン診断薬の開発が進められています。次世代シーケンサーは、標的とする遺伝子異常を複数個所、同時に検出することが可能であり、体外診断薬を目指した開発への取り組みが行われている。本研究では、次世代シーケンサーによる遺伝子異常検出性能を向上させるため、各種の次世代シーケンサーでの遺伝子異常の作業工程や検出性能を比較検討することを目的としています。
■研究の方法
近畿大学医学部附属病院にて、固形癌の診断もしくは手術を受けられた方の腫瘍組織検体を用いて、癌組織の遺伝子解析を行います。
■研究期間
近畿大学医学部倫理委員会承認後~2017年12月31日
■共同研究機関
この研究は、近畿大学医学部腫瘍内科、病理学講座および株式会社日立ハイテクノロジーズとの共同研究です。

■個人情報の取り扱いについて
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『原発不明がんにおける血液検体を用いた原発巣推定の探索的研究』

■研究の意義・目的
原発不明がんは、原発巣が特定できない腫瘍を示します。近年、解析技術の発達によって、組織検体の代わりに血液検体を使った、より患者さんに負担の少ない方法での遺伝子解析ができるようになりつつあります。
この研究では、血液検体を用いた原発不明がんの原発巣特定の実施可能性を検証し、原発不明がんに対する新たな治療戦略の開発を目指しています。
■研究の方法
がん種が特定されている方の検体を用いて、血液検体でのがん種の特定が正しくなされるかを検証するため、非小細胞肺がん、大腸がん、肝細胞がん、食道がん、膵がん、胃がん、前立腺がん、乳がん、卵巣がん、子宮頸がんの方、さらに、原発不明がんの方の検体での検証を行うため、原発不明がんの方に検体提供のご協力をお願いしています。
この研究は、近畿大学医学部附属病院にて、診断を受けられた方の腫瘍組織検体および血液検体を用いて、原発不明がんに係る遺伝子異常の解析、タンパク質解析を行う研究です。
■研究期間
近畿大学医学部倫理委員会承認後~2021年 5月31日
■共同研究機関
この研究は、近畿大学医学部ゲノム生物学教室、内科学腫瘍内科部門、病理学講座との共同研究です。

■個人情報の取り扱いについて
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『固形がん腫瘍組織における増殖シグナルカスケードの遺伝子異常解析研究』

■研究の意義・目的
細胞の増殖シグナルに関係する分子は、癌治療の有望な標的と考えられています。
本研究では、近畿大学医学部付属病院において登録・採取された癌患者の試料を用いて、増殖シグナルにおける遺伝子異常を探索することを目的としています。本研究により、新たな抗癌剤の開発につながり、癌治療の進展に大きな貢献が期待されます。
■研究の方法
近畿大学医学部付属病院において、肺癌、胃癌、大腸癌、肝細胞癌、乳癌、食道癌、前立腺癌、卵巣癌の診断もしくは手術を受けられた方の腫瘍組織検体を用いて、癌細胞におこる遺伝子異常を解析する研究です。
■研究期間
近畿大学医学部倫理委員会承認後~2020年 3月31日
■共同研究機関
この研究は、近畿大学医学部ゲノム生物学教室、近畿大学医学部病理学講座、近畿大学医学部生化学教室、近畿大学薬学部分子医療・ゲノム創薬学研究室との共同研究です。

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『完全切除非扁平上皮非小細胞肺癌に対するペメトレキセド + シスプラチン併用療法と
ビノレルビン + シスプラチン併用療法のランダム化比較第III相試験における付随バイオマーカー研究』


■研究の意義・目的
完全切除非扁平上皮非小細胞肺癌に対するペメトレキセド+シスプラチン併用療法とビノレルビン+シスプラチン併用療法のランダム化比較第Ⅲ相試験(JIPANG試験)における付随研究として、切除肺癌組織検体を用いて、肺癌組織における体細胞変異の解析、遺伝子発現解析を行います。この研究では、無病生存率に寄与しうる因子の探索およびペメトレキセドの治療効果予測バイオマーカーおよび肺癌の分子特性の探索を目的としています。
■研究の方法
完全切除非扁平上皮非小細胞肺癌に対するペメトレキセド+シスプラチン併用療法とビノレルビン+シスプラチン併用療法のランダム化比較第Ⅲ相試験(JIPANG試験)に登録された方の腫瘍組織検体を用いて、癌細胞におこる遺伝子異常を解析する研究です。JIPANG試験に関する内容はこちらのHPをご覧ください。
■研究期間
近畿大学医学部倫理委員会承認後~2021年12月31日
■共同研究機関
この研究は、完全切除非扁平上皮非小細胞肺癌に対するペメトレキセド+シスプラチン併用療法とビノレルビン+シスプラチン併用療法のランダム化比較第Ⅲ相試験(JIPANG試験)に参加する施設との共同研究です。

■個人情報の取り扱いについて
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『大腸がん腫瘍組織における体細胞変異および遺伝子発現プロファイルに関する探索研究』

■研究の意義・目的
近畿大学医学部付属病院にて採取された大腸がん検体を用いて、臨床病理学的因子や予後における検討を行います。大腸がんにおける最適化医療に大きな貢献が期待されます。
■研究の方法
近畿大学医学部付属病院にて、大腸がんの診断もしくは手術を受けられた方の腫瘍組織検体を用いた探索研究を行っております。 大腸がんの腫瘍部位の特徴,術後の再発の有無や生存の有無との関連性の評価を行う研究です。 この研究では、性別、年齢、腫瘍組織、再発、生存に関する情報を使用させていただきます。
■研究期間
近畿大学医学部倫理委員会承認後~2018年3月31日
■共同研究機関
この研究は、近畿大学医学部ゲノム生物学教室と外科学教室との共同研究です。

■個人情報の取り扱いについて
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-- 下記の研究は終了しました。 --

『非小細胞肺癌腫瘍組織における融合遺伝子の測定キット性能評価試験』

■研究の意義・目的
近年の非小細胞肺がんにおける事例はEGFR変異やALK融合遺伝子陽性をバイオマーカーとして患者選択を行う事により、治療成績が改善される事が示されております。しかしながら肺がんにおいては診断に供する検体が限られる場合が多く、微量検体から複数の遺伝子変異の同時測定の確立は肺がんの治療成績の向上に大きな貢献が期待されます。
■研究の方法
近畿大学医学部附属病院にて、肺がんの診断もしくは手術を受けられた方の腫瘍組織検体を用いて、新しいALK, RET, ROS1, NTRK1遺伝子変異測定系の確認を行う研究です。
■研究期間
近畿大学医学部倫理委員会承認後~2017年12月31日
■共同研究機関
この研究は、近畿大学医学部ゲノム生物学教室、近畿大学医学部病理学講座、東京医科大学病院呼吸器・甲状腺外科、東京医科大学病院人体病理学、ライフテクノロジーズジャパン株式会社との共同研究です。

■個人情報の取り扱いについて
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-- 下記の研究は終了しました。 --

『肺がん腫瘍組織における融合遺伝子検出の性能検証に関する研究』

■研究の意義・目的
肺がんでは、ALK(anaplastic lymphoma kinase)をはじめとする融合遺伝子が発見され、融合遺伝子の有無により治療が選択されます。本研究では、近畿大学医学部付属病院において登録・採取された肺がん患者の試料を用いて、融合遺伝子検出キット・ソフトウエアによる適切な判別基準を検証することを目的としています。新たな融合遺伝子検出キット・ソフトウエアの確立は、肺がんの治療の進展に大きな貢献が期待されます。
■研究の方法
近畿大学医学部付属病院にて、肺がんの診断もしくは手術を受けられた方の腫瘍組織検体を用いて、新しい融合遺伝子検出キット・ソフトウエアの確認を行う研究です。
■研究期間
近畿大学医学部倫理委員会承認後~2016年12月31日
■共同研究機関
この研究は、近畿大学医学部ゲノム生物学教室とサーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社との共同研究です。

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-- 下記の研究は終了しました。 --

『大腸がん腫瘍組織におけるKRAS遺伝子変異の測定精度比較研究』

■研究の意義・目的
近畿大学医学部付属病院において登録・採取された患者の大腸がん試料を用い、KRAS遺伝子変異検出試薬間での検出結果の相関性を評価することを目的としています。新たなKRAS遺伝子変異測定の確立は、大腸がんの治療成績の向上に大きな貢献が期待されます。
■研究の方法
近畿大学医学部付属病院にて、大腸がんの診断もしくは手術を受けられた方の腫瘍組織検体を用いて、新しいKRAS遺伝子変異測定系の確認を行う研究です。
■研究期間
近畿大学医学部倫理委員会承認後~2014年11月14日
■共同研究機関
この研究は、近畿大学医学部ゲノム生物学教室、病理学教室、東レ株式会社との共同研究です。

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近畿大学医学部 ゲノム生物学教室
西尾 和人【研究責任者】

〒589-8511
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TEL:072-366-0221 (内線:3150)
FAX: 072-367-6369