がん細胞は正常の細胞よりも分裂が盛んに行われるため、ブドウ糖がたくさん必要とされます。そのため「18F」FDGを静脈から注射すると、がん細胞にたくさん集まります。その様子をPET装置で撮像すると、がんがどこにあるのか(存在の有無)その広がりがどのくらいか(病巣の範囲)がわかります。また、同時に得られるCT画像を重ねることで正確な位置がわかります。
体から出る放射線は時間と共に急速に少なくなります。半日くらい空ければ放射能は10分の1以下になり、問題ありません
撮像自体は15〜20分程度ですが、安静待機時間を含め、検査終了までに2時間程度です。
ブドウ糖類似の化合物であるFDG(フルオロデオキシグルコース)に放射性同位元素の18F(フッ素)を標識した18F-FDGという薬です。ブドウ糖と似た振る舞いをしながらわずかな放射線を出します。がん細胞に多く取りこまれる性質がありますのでがんの診断に役立ちます。薬はすべて院内で検査直前に合成し、厳重な品質管理を行っています。アレルギーや副作用の報告はありません。ご安心ください。
糖分を含むお水やお茶はお控えください。また、腎臓の病気などで主治医から水分摂取の制限されている場合を除き、当院ではFDGの投与後にお水を渡しております。FDGは尿から排泄される薬剤ですので、水分摂取で必要以外のFDGが排泄され、被ばくも減らすことができます。
初めに撮影に使用する装置を見ていただき、ご判断いただけますのでお申し出ください。
検診コースで当日面談を希望の場合は、PET/CT、MR、超音波の各検査画像と、脈波検査結果を医師より簡単にご説明させていただきます。詳しくは受診後2~3週間程度でお送りする検査結果をご覧ください。 臨床コース(医療機関からのご紹介)の方は、原則として受診日より7日以内にご依頼元の先生宛に結果を発送します。当日のご説明はありませんので、ご依頼元の先生からそれまでの経過とあわせて総合的なご説明をお受けください。
生理中に検査を行うことは可能です。子宮内膜には月経中と排卵期に、卵巣には排卵期に機能的にFDGが集まることが知られています。子宮がんや卵巣がんとの判断が難しくなりますので、問診票に現在の状態を正しく申告いただきますようお願いいたします。
FDG-PET検査では放射線の被ばくがあります。
また、検査後のすぐの授乳はできるだけひかえて下さい。そのため、検査前の搾乳などもご考慮ください。
妊娠中でしたら、胎児の被ばくという観点から検査はおすすめできません。主治医と検査の必要性について、もう一度ご相談してください。
当院の【PET/CT検査】における被ばく線量は約10.8mSv(ミリシーベルト)です。
日本核医学学会の「FDGガイドライン」の勧告に基づき、撮影条件と投与量は必要最小限に設定して被ばく量を抑えております。
痛み止め、そのほか普段、常用している薬は飲んでいただいて構いません(糖尿病のお薬は基本的に検査前には控えてただきたいですが、事前に主治医ともご相談ください)。ベッドの上で20分間安静にできるよう、ご協力をお願いします。
自費で検査をお受けになる場合は、約11万円(税込)です。保険診療では、この3割または1割負担になります。
(072)366-0221(代表)内線2604
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