診療内容

IVR Pick up!

IVRには多くの手技がありますが、近畿大学病院で特に力を入れて取り組んでいる手技について紹介します。

緊急止血術

交通外傷や消化管出血、周産期出血などの出血性疾患に対しては、365日24時間体制で対応し、治療にあたっています。
短時間で迅速な止血が可能であり、これまでは外科的な手術が行われていたような疾患においても、まずはIVRで止血、といった状況が多くなってきました。

出血性胃潰瘍に対する緊急止血術
内視鏡では止血困難な出血に対して塞栓術を行った。手技時間は約30分。
左は内視鏡写真。中は塞栓前(→が出血)、右は塞栓後の血管造影。

Salvage IVR

悪性腫瘍をはじめとする難治性疾患の治療においては、出血や感染症(膿瘍形成など)といった合併症をきたすことが多くあります。こういった合併症により、手術や抗癌剤治療などの根治的な治療が継続できなくなったり、病変自体は制御できていても合併症のために命を落としたりすることもあります。IVRだけで全ての病変を治療できるわけではありませんが、止血術や膿瘍ドレナージ、ステント留置術などの手技を用いて合併症を制御(Salvage)し、手術や抗癌剤治療といった本来の治療が順調に行えるようサポートします。

膵癌術後の膿瘍に対するドレナージ
膵体部切除部に膿瘍形成があり(左図)、CTガイド下に腸管を避けながら穿刺してチューブを挿入した(右図)。

緩和IVR

悪性腫瘍による症状に対してもIVRは有効です。骨転移などによる難治性疼痛に対しては、骨セメント術やラジオ波焼灼療法、動脈塞栓術といった手技を用いて疼痛緩和を図ります。また、腹水貯留に対するデンバーシャント造設術、難治性イレウスに対するPTEG(経食道胃管造設術)、上大静脈症候群に対するステント留置術といった手技もあります。
ほとんどの手技は局所麻酔で可能であり、身体への負担も小さいため、悪性腫瘍などの影響で全身状態の悪い患者さんにも施行可能です。

肺癌腰椎転移に対する経皮的椎体形成術(骨セメント)
治療前は腰椎転移による疼痛で寝た切りであったが、治療翌日には疼痛はほぼ消失して歩行可能となった。