キャンサー・ボードとは

定義

キャンサーボードとは、手術、放射線診断、放射線治療、薬物療法、病理診断及び緩和ケアに携わる専門的な知識及び技能を有する医師および医療従事者、また必要に応じてその他の専門を異にする医師等による個別のがん患者の症状、状態及び治療方針等を意見交換・共有・検討・確認等するためのカンファレンス。

目的

• がん患者の状態に応じたより適切ながん医療を提供できるよう、各診療科の医師における情報交換・連携を恒常的に推進する観点から、各診療科が定期的に参加する症例検討会（キャンサーボード）を設置する。
• キャンサーボードで検討した内容については、記録の上、関係者間で共有する。

実施主体

近畿大学病院　がんセンター

参加者

• 治療法（手術療法、薬物療法、放射線療法等）となり得る診療科の複数診療科の担当医師が参加する。緩和ケア担当医師や病理医についても参加する。
• 患者の医学的問題のみならず社会的問題についても検討し、歯科医師や薬剤師、看護師、診療放射線技師、医学物理士、栄養士（管理栄養士を含む）、歯科衛生士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、社会福祉士（医療ソーシャルワーカー）等の専門的多職種の参加を必要に応じて求める。
• 当該医療圏において地域の医療機関や在宅診療所等の医療・介護従事者とがんに関する医療提供体制や社会的支援のあり方について情報を共有し、役割分担や支援等について議論する。

実施報告

• キャンサーボード開催ごとに報告書を作成し、がんセンターに提出する。
• 報告内容は次のとおりとする。

• ①キャンサーボード名	②開催日時	③開催場所	④参加者	⑤検討した患者ＩＤ
  ⑥⑤のうち「がんと初めて診断された患者」の区分付※				⑦その他必要事項

  ※⑥「がんと初めて診断された患者」の定義 近畿大学病院にて初めてがん診療を行った患者（他医療機関でがんと診断または診療されている場合も含む）

開催頻度

• 院内キャンサーボード：　臓器別・分野別で開催（週1回から月1回程度） ※下記参照
• 院外も含むオープンキャンサーボード：年2回〜4回の開催
• 開催場所：大講堂