在学生へ

学生のみなさんへ

ようこそ脳神経外科へ︕

脳神経外科とは、脳、脊髄、末梢神経およびその付属器官(⾎管、⾻、筋⾁など)を含めた神経系全般の疾患の中で主に外科的治療の対象となりうるものについて診断、治療を⾏う医療分野です。扱う疾患は、脳⾎管障害(くも膜下出⾎や脳梗塞など)や腫瘍、機能的疾患(パーキンソン病やてんかんなど)、外傷、先天奇形などあらゆるものがあります。また、患者さんは年齢を問わず数多くの多彩な病態が脳神経外科での治療対象となります。内科的治療が進歩するなか、診断技術の向上や外科的治療⼿段の低侵襲化によって、かつて治療の対象にならなかった疾患も外科的治療が⾏えるようになり、脳神経外科の治療対象は確実に増えています。また、脳神経外科では、外科的治療だけでなく、総合的な診断を⾏い、必要に応じて薬物治療などの内科的治療も積極的に⾏っています。

プライマリケアの中で、頭部外傷や脳⾎管障害の診察、また、意識障害を含めた神経症状の鑑別診断など、神経疾患の診断、治療における多くを脳神経外科医が担っています。そのため、医学部学⽣や研修医には脳神経外科を将来専攻する、しないに関わらず、神経疾患に興味をもっていただき、脳神経外科でそうした⽇々の診療内容を学んでいただければと考えています。脳や脊髄の仕組みはまだまだ未知な部分も多く、これからも多くのことが解明され、治療も進歩していきます。術中機能モニタリングや画像誘導法、機能温存を⽬指した治療法で⼿術の安全性・精度・確実性が向上し、開頭を必要としない⾎管内治療技術や定位的⼿術、ニューロモジュレーション技術などあらゆる分野で⽇々研究が⾏われ、発展しています。そうした脳神経外科でみなさんとお会いできることを楽しみにしています。

各学年の学習内容

基礎学習(3年次)

脳神経疾患を的確に診断し、治療計画を⽴案する能⼒を得るために、脳神経の構造と機能とともに各疾患の病態と鑑別診断を理解し、治療法の実際とその選択基準を学んでいただきます。

臨床実習(5年次)

⼤学病院で実習します。担当症例1例をレポート課題にしますが、それに限らず若⼿指導医のもとで脳神経外科診療を広く体験してみてください。⼿術室、脳卒中センター(SCU)、初療室(ER救急外来)などで実際の診療がどのように⾏われているのかに触れてください。

臨床実習(6年次)

5年次に引き続き、多種多様な脳神経外科疾患診療を体験していただきます。また、国家試験に必要で⼗分な知識も習得できるよう学んでいただきます。

お問い合わせ先

近畿⼤学医学部 脳神経外科教室
担当:露口 尚弘
E-mail:ntsuyuguchi@med.kindai.ac.jp