近畿大学医学部開学と同時に天理よろづ病院から初代教授として着任し、教室発展の礎を築いた。主たる研究のテーマは聴覚医学。臨床では中耳手術、甲状腺手術など幅広く手掛けた。基礎研究の大切さ、局所だけでなく全身を診ることの大切さを説き、その教えは門下生に引き継がれている。昭和55年に第42回耳鼻咽喉科臨床学会、昭和56年に第26回日本オージオロジー学会を主催した。
昭和55年4月京都大学より講師として近畿大学医学部に着任。昭和57年に助教授、平成4年に第2代教授に就任した。主に中耳手術、顔面神経麻痺治療を専門とし、CT画像を用いた側頭骨含気容量の測定、超音波聴覚、脳磁図、顔面表情運動の他覚的評価を研究テーマとした。研究、臨床ともに非常に的確かつ細やかなアドバイスで教室員の指導をされた。平成9年に第36回日本小児耳鼻咽喉科研究会、平成12年に第23回日本顔面神経研究会を主催した。
平成22年4月大阪大学より教授として近畿大学医学部に第3代教授として就任した。主に耳科手術を専門とし、特に鼓室形成術、人工内耳埋め込み術、人工中耳埋め込み術について術者として多くの実績を積み上げた。学会は第39回日本顔面神経学会、第75回めまい平衡医学会総会学術講演会、第28回日本耳科学会、第64回日本聴覚医学会、第16回小児耳鼻咽喉科学会を主催した。
令和4年4月九州大学より近畿大学耳鼻咽喉頭頸部外科教室主任教授として就任した。頭頸部癌診療を中心に幅広く臨床に従事しており、教育・研究も積極的に取り組まれている。