研修希望者へ

Johns Hopkins University留学体験記

SEASON 24
アメリカのMedical Schoolに入るには

テクニシャンが、Medical Schoolに合格を決め、ラボを去ることになりました。今回は、アメリカのMedical Schoolについて書いてみようと思います。

アメリカのMedical Schoolは、日本とは大きく異なり、一般に大学を卒業した後に受験することができます。学部というよりは大学院に近いイメージでしょうか。私も完全に理解できているわけではありませんが、大まかには、Medical Schoolの共通試験であるMCATと言うcomputer based testを受け、その成績を踏まえて各Medical Schoolに出願し、さらにそこからエッセイなどの書類選考や面接を経て最終的に合否が決まります。アメリカでもMedical Schoolは凄まじい競争率のようで、Medical School単位でみると、受かるのは1%ぐらいだとか。さらに、就職の際に良いレジデントプログラムに入るためにはレベルの高いMedical Schoolでないとダメなのだそうです。そして、良いレジデントプログラムに入らないと、希望の診療科・フェロープログラムに進めない、と。いかにも競争社会のアメリカらしいですね。そして、Medical School入試の面接やエッセイでは、ボランティアなどの社会活動の経験や、これまでにどのような研究に従事したかをアピールする必要があり、大学を卒業しただけでは大体経験が足りないため、それを補うために、1〜2年どこかの研究室に所属して研究活動を行う、ということだそうです。また、日本の国公立大学のように受験日程が同日、と言う訳でもないので、受験生1人につき50以上のMedical Schoolに出願するのが当たり前ことでした。受験費用もすごくかかるそうです。また、一般に学費も非常に高いため(日本の私大医学部より!)、受験生は富裕層が多く、また、学費用のローンを組む人も多いとのことでした。日本も医学部に入るのは大変ですが、話を聞く限りはアメリカも相当に条件は厳しそうです。

ということで、アメリカで立派な医師になるには、まだまだ道のりは大変そうですが、まずは大きな第一歩を踏み出した彼。中年のおじさんにとっては、若者の未来が明るくて羨ましいです。医師としていつかどこかでコラボできることを楽しみにしています。