研究オプトアウト情報

2021年04月23日 掲載

「切除不能進行・再発胃癌を対象としたS-1/シスプラチン併用(CS)療法とドセタキセル/シスプラチン/S-1併用(DCS)療法のランダム化第Ⅲ相試験」の附随研究 化学療法を施行した進行胃癌におけるバイオマーカーに関する研究(研究番号 JCOG1013A1)

1.研究の対象

JCOG1013「切除不能進行・再発胃癌を対象としたS-1/シスプラチン併用(CS)療法とドセタキセル/シスプラチン/S-1併用(DCS)療法のランダム化第Ⅲ相試験」に参加して治療を受けられた方

 

2.研究目的・方法

研究の概要:
近年、組織や血液などを用いて、がんの診断や治療に関わる因子(バイオマーカー)を探索する研究が精力的に行われるようになってきました。こうした研究で得られるデータを活用して、治療薬の効果に関わる遺伝子変異の有無や変異の種類、遺伝子やタンパクの発現量などのバイオマーカーを解析し活用することで、将来の治療開発や治療薬選択など、患者さんの体質やがんの性質に合わせた個別化医療の実現につながることが期待されています。
本研究は、JCOG1013「切除不能進行・再発胃癌を対象としたS-1/シスプラチン併用(CS)療法とドセタキセル/シスプラチン/S-1併用(DCS)療法のランダム化第Ⅲ相試験」に附随する試料解析研究です。胃がん組織中の遺伝子やタンパクの状態と病型との関連を調べ、治療効果や予後を予測するバイオマーカーを探索することを目的としています。

研究の意義:
本研究により、治療効果や予後を予測するバイオマーカーが同定されれば、個別化医療(患者さんごとに適切な治療方法の選択など)の可能性が広がります。
有用なバイオマーカーを同定するには、ひとつの医療機関の限られたデータのみでは情報が少なく不十分であり、多くの医療機関が協力して、研究計画書で規定された均一な方法で治療されたJCOG試験の登録患者さんの多くのデータを利用した解析だからこそ、大きな意味を持ち、将来の患者さんの治療に役立つ研究になると考えています。
本研究により、ご協力いただいた患者さんご本人への直接的な利益は発生しませんが、将来の患者さんに、より効果の高い治療法を提供できるかもしれません。また、必要以上の治療を減らすことで医療費を削減するなど、社会的な利益にもつながる可能性があります。

目的:
本研究は、JCOG1013試験に参加いただいた胃がん患者さんの腫瘍組織そのものや、腫瘍組織から抽出したDNA、RNA、タンパクを調べることで、胃がんの特徴と関連のある異常を見つけ出すこと、および治療効果や予後を予測できるマーカーを見つけ出すことを目的としています。

方法:
当施設をはじめJCOG1013試験の参加施設で保管している腫瘍組織から標本を作製し、DNA、RNA、タンパクの解析を行います。
DNAを用いて次世代シークエンサーという機器により、遺伝子に変異があるかどうかの解析、RNAを用いた発現解析、免疫組織化学によるタンパク解析という方法により、どのような遺伝子やタンパクが機能しているのかを解析します。それら解析の結果と、あなたに参加いただいたJCOG1013試験で収集された臨床情報をあわせて、例えば、将来、胃がんに対し抗がん剤治療を行う必要があると診断された時点で、治療の効果が予測できるかの検討などを行います。

研究実施期間:本研究の研究計画書承認から2027年12月まで。

3.研究に用いる試料・情報の種類

試料:
(組織)検査または手術の際に採取した腫瘍組織の標本を作製し、DNA、RNA、タンパクの解析を行います。

情報:
JCOG1013登録番号、JCOG1013で得られた診療情報 (年齢、性別、組織型などの背景情報、および無増悪生存期間、全生存期間など有効性に関わる情報等)

 

 

4.外部への試料・情報の提供、結果の公表、データの二次利用

当施設から試料解析実施施設への試料と臨床情報の提供は、匿名化番号を用いて、特定の関係者以外が個人を識別し得る情報にアクセスできない状態で行います。
また、試料解析情報は、我が国における代表的な公的データベースである、
独立行政法人科学技術振興機構(JST)バイオサイエンスデータベースセンター(NBDC)
http://humandbs.biosciencedbc.jp/
や別の公的データベースで公表される可能性がありますが、これらのデータベースは、科学的観点と個人情報保護のための体制などについて厳正な審査を受けて承認された研究者のみが利用でき、データベースに登録された情報は特定の個人の情報であることが直ちに判別できないように管理されています。
提供いただいた腫瘍組織(またはDNA、RNA)は、原則としてこの研究のためにのみ使わせていただきます。
この研究で得られた結果(情報)につきましては、試料解析施設にて適切に保管いたします。ただし、この研究で得られた情報は、将来、非常に重要な検討が必要となるような場合に、JCOGの委員会の承認を得た上で二次利用させていただくことがあります。
データの二次利用についてご不明な点があれば、本研究の事務局または研究代表者にお問い合わせください。

 

5.研究組織

JCOG(Japan Clinical Oncology Group:日本臨床腫瘍研究グループ)
胃がんグループ参加医療機関 http://www.jcog.jp/basic/partner/group/mem_scsg.htm
研究代表者 国立国際医療研究センター がん総合診療センター 山田 康秀
研究事務局 国立がん研究センター中央病院 消化管内科 岩佐 悟
研究事務局 埼玉県立がんセンター 消化器内科 高橋 直樹
国立がん研究センター中央病院 臨床研究支援部門 JCOGデータセンター

6.お問い合わせ先

ご希望があれば、他の患者さんの個人情報や研究に関する知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書および関連資料を閲覧することが出来ますのでお申し出ください。
試料・情報が当該研究に用いられることについて、患者さんもしくは患者さんのご家族の方が拒否された場合、あるいは同意を撤回される場合には研究対象といたしません。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。
本研究に関するご質問等がある場合や、研究への試料・情報の利用を拒否する場合には、下記の連絡先までお問い合わせください。
ただし、すでにこの研究の結果が論文などで公表されていた場合には提供していただいた情報や、試料に基づくデータを結果から取り除くことができない場合があります。なお、公表される結果には特定の個人を識別することができる情報は含まれません。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
近畿大学医学部腫瘍内科
川上 尚人
〒589-8511 大阪府大阪狭山市大野東377-2
TEL:072-366-0221(Ex.3542) / FAX:072-360-5000

施設研究責任者:
近畿大学医学部腫瘍内科
中川 和彦
〒589-8511 大阪府大阪狭山市大野東377-2
TEL:072-366-0221(Ex.3542) / FAX:072-360-5000

JCOG1013A1研究事務局
岩佐 悟
国立がん研究センター中央病院 消化管内科
〒104-0045 東京都中央区築地5-1-1
TEL:03-3542-2511
FAX:03-3542-3815
高橋 直樹
埼玉県立がんセンター 消化器内科
〒362-0806  埼玉県北足立郡伊奈町小室780
TEL:048-722-1111
FAX:048-722-1129

JCOG1013A1研究代表者
山田 康秀
国立国際医療研究センター がん総合診療センター
〒162-8655 東京都新宿区戸山1-21-1
TEL:03-3202-7181
FAX:03-3207-1038

研究オプトアウト情報 一覧に戻る