(臨床研究に関する公開情報）
西暦2021年12月22日 ver.1.1
近畿大学病院では、下記の臨床研究を実施しております。この研究の計画、研究の方法についてお知りになりたい場合、この研究に検体やカルテ情報を利用することをご了解できない場合など、お問い合わせがありましたら、以下の「問い合わせ先」へご照会ください。提供を拒否される場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。なお、この研究に参加している他の方の個人情報や、研究の知的財産等は、お答えできない内容もありますのでご了承ください。
[研究課題名]
WJOG13420G
プラチナ製剤不応・不耐の消化管原発神経内分泌癌に対するラムシルマブ併用療法の多施設共同後ろ向き観察研究
[研究責任者]
愛知県がんセンター 薬物療法部 舛石 俊樹
[研究の背景]
消化管原発神経内分泌癌は確立された標準治療がなく、肺小細胞癌に準じて治療されることが多いのが現状です。現在、みなし標準治療であるエトポシド+シスプラチンとイリノテカン+シスプラチンを比較する臨床試験が進行しています。しかし、これらの治療が効かなくなった患者さんには決まった治療がありません。近年、胃・大腸の神経内分泌癌に対して胃癌、大腸癌で用いられる血管新生阻害薬であるラムシルマブが用いられることがあり、神経内分泌癌の治療として有効ではないかと期待されています。本来であれば臨床試験として治療効果を検証することで、標準治療の確立に繋がります。しかし、消化管原発神経内分泌癌は非常に稀な病気であり、大勢の患者さんに参加して頂く臨床試験を行うことが難しいのが現状です。そこで既に治療を受けられた患者さんの治療に関連する情報を振り返って収集し解析することで、稀な病気に対する有効治療の啓発に繋がると考え、この研究を発案しました。
[研究の目的]
プラチナ製剤不応・不耐の胃・大腸原発神経内分泌癌に対するラムシルマブ併用療法の有効性を検討する。
[研究の方法]
●対象となる患者さん
プラチナ製剤を含む1次治療を受けられた胃・大腸原発神経内分泌癌の患者さんで、西暦2015年3月1日から西暦2020年6月30日の間に2次治療を受けた方
●研究期間：近畿大学医学部倫理委員会承認日から西暦2024年1月28日
●利用する検体、カルテ情報
検体：病理組織検体（診療または他の研究で使用した余りの検体で保管することに以前同意をいただいたもの）
カルテ情報：
• 検体：病理組織検体（診断に使用したスライド、未染色スライド）
• カルテ情報：診断名、生年月、性別、身体所見(PS*含む)、既往歴、合併症、検査結果（血液検査、画像検査、尿検査）、
治療情報（手術内容、手術日、化学療法歴、化学療法の開始日・終了日・効果・副作用、放射線治療歴）、
病理組織情報（診断名、組織学的情報、免疫染色結果）
*PS（パフォーマンスステータス）：患者さんの一般状態をあらわす指標の一つ
●検体や情報の管理
病理組織検体は、検体を測定する機関である愛知県がんセンターに配送で提出し、測定されます。情報は、研究代表者機関である愛知県がんセンターにインターネットを介して提出され、集計、解析が行われます。
また、本研究で得られたデータおよび検体を他の研究に利用することが有益であると考えられる場合、WJOGの理事会の承認のもとに個人情報を除いたデータおよび検体を二次利用することがあります。
[研究組織]
この研究は、多施設との共同研究で行われます。研究で得られた情報は、共同研究機関内で利用されることがあります。
●研究代表者（研究の全体の責任者）： 愛知県がんセンター 舛石 俊樹
●その他の共同研究機関：
西日本がん臨床試験機構（WJOG）の消化器グループに所属する施設（予定）
http://www.wjog.jp/hospital-list2.php?key=2
[個人情報の取扱い]
研究に利用する検体や情報には個人情報が含まれますが、院外に提出する場合には、お名前、住所など、個人を直ちに判別できる情報は削除し、研究用の番号を付けます。また、研究用の番号とあなたの名前を結び付ける対応表を当院の研究責任者が作成し、研究参加への同意の撤回、診療情報との照合などの目的に使用します。対応表は、研究責任者が責任をもって適切に管理いたします。
検体や情報は、当院の研究責任者及び検体や情報の提供先である愛知県がんセンターが責任をもって適切に管理いたします。研究成果は学会や学術雑誌で発表されますが、その際も個人を直ちに判別できるような情報は利用しません。
[問い合わせ先]
近畿大学病院 腫瘍内科
責任医師：三谷 誠一郎
TEL：072-366-0221(代)