研究オプトアウト情報

2022年06月03日 掲載

食道扁平上皮がんおよび頭頸部扁平上皮がんにおけるFOLR1発現についての探索的研究

2022年5月22日 ver.1.2

1.対象となる方

<食道扁平上皮癌 選択基準>
・20歳以上
・病理学的に扁平上皮癌と確定診断された症例
・局所進行病変もしくは転移/再発病変に対して少なくとも1レジメン以上の化学療法が行われたもしくは行う予定がある症例
・採取された腫瘍組織検体が十分量存在し、利用可能である症例
・本研究に関して、患者さんから文書で同意を得られている症例、もしくは既に既存試料が得られて保管されている場合、患者さんからの明確な拒否の意思が無い症例

<頭頸部扁平上皮癌 選択基準>
・20歳以上
・病理学的に扁平上皮癌と確定診断された症例
・原発もしくは転移/再発病変に対して少なくとも1レジメン以上の化学療法が行われたもしくは行う予定がある症例
・採取された腫瘍組織検体が十分量存在し、利用可能である症例
・本研究に関して、患者さんから文書で同意を得られている症例、もしくは既に既存試料が得られて保管されている場合、患者さんからの明確な拒否の意思が無い症例

2.研究実施機関

近畿大学医学部腫瘍内科 責任者:川上 尚人

3.本研究の意義、目的

近年、肺がん、食道がん、頭頸部がんなどさまざまながん種において免疫治療薬を中心に抗がん剤治療は目覚ましく進歩しています。しかし、それでも免疫治療薬など抗がん剤治療の効果が芳しくない場合もありますので、これからも新たな治療薬の開発に取り組んでいくことが必要です。
この研究では新たな治療薬の標的となりうる蛋白質や遺伝子が、がん細胞に多く認められるのかどうかを調べます。当院で抗がん剤治療を受けた食道がんと頭頸部がんの患者さんから採取された腫瘍組織や血液検体を使わせていただき、遺伝子や蛋白についての変化を調べます。また患者さんの過去の診療録から得られた診療情報と照し合わせることで、腫瘍の特徴や治療経過の関連性を見出したいと考えています。この研究により、今後の治療開発に有用な新しい発見が得られ、さらに新しい治療薬を患者さんに届ける礎になるのではないかと考えています。
本研究の目的は、当院で診療を受けたことがある食道がんと頭頸部がんの患者さんのがん細胞における、FOLR1という遺伝子の変化とそのタンパク質の発現について明らかにすることです。この研究により、新たな治療薬を患者さんに提供する足がかりとなり、その結果は、食道がんや頭頸部がんに限らず他のがん種にも応用できると期待しています。
もし、データの利用をご希望されない場合には、下記連絡先までご連絡ください。そういったご要望を頂いたとしても、患者様の不利益となることはありません。

4.協力をお願いする内容

当院において過去に採取をされた腫瘍組織や血液などの試料の提供をお願いします。また、あなたの診療記録(性別・生年月・病理所見・臨床的分類・治療経過・検査所見・喫煙や飲酒といった過去の生活習慣)を調査させていただきます。

【試料の種類】
①過去に診療において採取済みのパラフィン包埋標本
②過去に研究で採取済みの血液

5.本研究の実施期間

倫理委員会で許可された日から5年間

6.プライバシーの保護について

本研究で扱う患者さんの個人情報は、研究用に付与された患者番号のみです。その他の個人情報(住所、氏名、電話番号など)は一切取扱いません。本研究で扱う診療情報は個人を特定されうる個人情報は全て削除され、匿名化されます。個人情報と匿名化データをつなげる情報(連結情報)につきましては、本研究の情報管理者が研究終了まで厳重に管理し、研究に関してデータの確認が必要と判断された場合にのみ参照します。【調査する項目】に示した情報を収集し、近畿大学医学部腫瘍内科にて保存/管理いたします。
この臨床研究で得られたデータおよび試料を二次利用すること(他の研究で利用すること)が有益であると研究代表者が判断した場合は、この臨床研究で得たあなたの診療情報(測定結果)および試料が利用される可能性があることをご承知おきください。その際には改めて実施計画書を作成し、必要な場合には改めて倫理審査委員会の承認を受けます。その場合もあなたの個人情報は厳重に守られます。
なお、得られた情報は研究終了後から10年後に匿名のまま自動的に破棄されます。測定終了後の余剰の試料は、研究終了後から10年後に原則として破棄されます。

7.結果の開示について

この研究から何らかの発見があったとしても実際の診療に応用するためにはさらなる追加研究が必要であり、すぐに個人の治療に役立つわけではありません。従って解析結果をあなたに個別にお知らせすることは予定しておりません。しかし、将来的に、重大な疾患もしくは何らかの病態の遺伝子の変異があることが特定された場合には、希望する方にのみ結果を開示いたします。結果の開示を希望される場合は、9.問い合わせ先までご連絡ください。また、心配や不安などがある場合、遺伝相談(遺伝カウンセリング)の機会を提供いたします。当院における遺伝子カウンセリングの体制としては下記のものがありますので、ご希望の場合は受診していただけるように致します。
近畿大学病院 遺伝子診療部 

なお、この研究計画の詳細の開示を希望される場合には個人情報の保護や研究の独創性の確保に支障をきたさない範囲内で研究計画の閲覧を行うことができます。御希望の場合は、担当医に御相談下さい。

8. ご質問や研究に対する拒否の自由

その他に本研究に関してお聞きになりたいことがありましたら、遠慮なくいつでも担当医または下記のお問い合わせ先まで御相談下さい。

9. 問い合わせ先

近畿大学医学部腫瘍内科
【研究責任者】医学部講師 川上尚人
【研究事務局】医学部助教 稲垣千晶、医学部講師 田中薫
〒589-8511 大阪府大阪狭山市大野東377-2
TEL:072-366-0221(内線3542) / FAX:072-360-5000

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