研究オプトアウト情報

2023年04月17日 掲載

(R04-237)局所進行頭頸部扁平上皮癌術後再発ハイリスク患者の術後補助化学放射線療法の予後・治療効果・有害事象を予測するバイオマーカー研究(研究番号 JCOG1008A1)

「局所進行頭頸部扁平上皮癌術後の再発ハイリスク患者に対する3-Weekly CDDPを同時併用する術後補助化学放射線療法とWeekly CDDPを同時併用する術後補助化学放射線療法に関するランダム化第II/III相試験」の附随研究

(R04-237)局所進行頭頸部扁平上皮癌術後再発ハイリスク患者の術後補助化学放射線療法の予後・治療効果・有害事象を予測するバイオマーカー研究(研究番号 JCOG1008A1)

ver.1.0 2023年2月6日

1.研究の対象

JCOG1008「局所進行頭頸部扁平上皮癌術後の再発ハイリスク患者に対する3-Weekly CDDPを同時併用する術後補助化学放射線療法とWeekly CDDPを同時併用する術後補助化学放射線療法に関するランダム化第II/III相試験」に参加して治療を受けられた方

2.研究目的・方法

研究の概要:
近年、組織や血液などを用いて、がんの診断や治療に関わる因子(バイオマーカー)を探索する研究が精力的に行われるようになってきました。こうした研究で得られるデータを活用して、治療薬の効果に関わる遺伝子の変異の有無や変異の種類などのバイオマーカーを同定して活用することで、将来の治療開発や、患者さんの体質に合わせた治療薬選択などの個別化医療の実現に繋がることが期待されています。
本研究は、JCOG1008「局所進行頭頸部扁平上皮癌術後の再発ハイリスク患者に対する3-Weekly CDDPを同時併用する術後補助化学放射線療法とWeekly CDDPを同時併用する術後補助化学放射線療法に関するランダム化第II/III相試験」に附随する試料解析研究です。
頭頸部がんの組織の形態や、組織や血液(血漿(けっしょう)・血清(けっせい))中のRNA(アールエヌエー)の種類や量と病型との関連を調べたり、治療の効果や予後を予測するバイオマーカーを探索したりすることを目的としています。(本学では血液(血漿(けっしょう)・血清(けっせい))の使用はございません。)

研究の意義:
本研究により、治療効果や予後を予測するバイオマーカーが同定されれば、個別化医療(患者さんごとに適切な治療方法の選択など)の可能性が広がります。
有用なバイオマーカーを同定するには、ひとつの医療機関の限られたデータのみでは情報が不十分であり、多くの医療機関が協力して、研究計画書で規定された均一な方法で治療されたJCOG試験の登録患者さんの多くのデータを利用した解析だからこそ、大きな意味を持ち、将来の患者さんの治療に役立つ研究になり得ると考えています。
本研究により、ご協力いただいた患者さんご本人への直接的な利益は発生しませんが、将来の患者さんに、より効果の高い治療法が提供できるかもしれません。また、必要以上の治療を減らすことで医療費を削減するなど、社会的な利益にも繋がる可能性があります。

目的:
本研究は、JCOG1008試験に参加いただいた頭頸部がんの患者さんの腫瘍組織そのものや、腫瘍組織のRNAを調べることで、頭頸部がんの特徴と関連のある異常を見つけ出すこと、および治療の効果や予後を予測できるマーカーを見つけ出すことを目的としています。

方法:
当施設をはじめJCOG1008試験の参加施設で保管している腫瘍組織そのものを用いたり、腫瘍組織からRNAを抽出して解析に用います。
本研究では腫瘍組織を用いて免疫染色という解析を進めるほか、次世代シークエンサーという機器等を用いたRNAの発現解析という方法により、どのような遺伝子が機能しているのかを解析したりします。
それらの解析の結果と、あなたにご参加いただいたJCOG1008試験で収集された臨床情報を合わせて、例えば、将来、頭頸部がんと診断された時点で、予後や治療の効果が予測できるかの検討などを行います。

研究実施期間:本研究の研究計画書承認から2026年12月まで。

3.研究に用いる試料・情報の種類

試料:組織
○組織:検査または手術の際に採取した腫瘍組織そのものを解析に用いるほか、腫瘍組織からRNAを抽出して解析します。
○情報:JCOG1008で得られた診療情報、JCOG1008登録番号、BBJ登録番号

4.外部への試料・情報の提供、結果の公表

当施設から試料解析実施施設への試料と臨床情報の提供は、BBJバイオバンクIDという匿名化番号を用います。
いずれの試料・情報も特定の関係者以外が個人を識別し得る情報にアクセスできない状態で行います。
また、試料解析情報は、我が国における代表的な公的データベースである、独立行政法人科学技術振興機構(JST)バイオサイエンスデータベースセンター(NBDC)(http://humandbs.biosciencedbc.jp/)や別の公的データベースで公表される可能性がありますが、これらのデータベースは、科学的観点と個人情報保護のための体制などについて厳正な審査を受けて承認された研究者のみが利用でき、データベースに登録された情報は特定の個人の情報であることが直ちに判別できないように管理されています。
試料・情報の管理について責任を有するものの氏名又は名称: 国立がん研究センター東病院
当院での試料・情報の管理について責任を有するものの氏名又は名称: 近畿大学医学部

5.研究組織

JCOG(Japan Clinical Oncology Group:日本臨床腫瘍研究グループ)
頭頸部がんグループ参加医療機関 http://www.jcog.jp/basic/partner/group/mem_hncsg.htm

研究代表者    国立がん研究センター東病院 頭頸部内科 田原 信
研究事務局    国立がん研究センター東病院 頭頸部内科 榎田 智弘
国立がん研究センター中央病院 臨床研究支援部門 JCOGデータセンター
試料解析実施施設
 広島大学大学院医系科学研究科 細胞分子生物学研究室 田原 栄俊
 国立がん研究センター先端医療開発センター免疫TR分野 西川 博嘉、小山 正平
統計解析実施施設
 広島大学病院 未来医療センター 生物統計部 吉村 健一

6.お問い合わせ先

ご希望があれば、他の患者さんの個人情報や研究に関する知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書および関連資料を閲覧することができますのでお申し出ください。
また、試料・情報が本研究に用いられることについて、患者さんもしくは患者さんの代理人の方が拒否された場合、あるいは同意を撤回される場合には研究対象といたしません。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。
本研究に関するご質問等がある場合や、研究への試料・情報の利用を拒否する場合には、下記の連絡先までお問い合わせください。
ただし、既にこの研究の結果が論文などで公表されていた場合には提供していただいた情報や、試料に基づくデータを結果から取り除くことができない場合があります。なお、公表される結果には特定の個人を識別することができる情報は含まれません。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
【施設研究責任者】 近畿大学病院 腫瘍内科 田中 薫
〒589-8511 大阪府大阪狭山市大野東377-2
TEL:072-366-0221 

JCOG1008A1研究事務局
榎田 智弘
国立がん研究センター東病院 頭頸部内科
〒277-8577 千葉県柏市柏の葉6-5-1
TEL:04-7133-1111

JCOG1008A1研究代表者
田原 信
国立がん研究センター東病院 頭頸部内科
〒277-8577 千葉県柏市柏の葉6-5-1
TEL:04-7133-1111

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