研究オプトアウト情報

2023年07月07日 掲載

(R02-229)抗PD-1/PD-L1抗体と細胞障害性抗がん剤を併用した非小細胞肺癌において遺伝子発現免疫プロファイルと治療効果の関連性を検討する後向き観察研究

v1.2 作成日:2023年5月2日

研究課題

(R02-229)抗PD-1/PD-L1抗体と細胞障害性抗がん剤を併用した非小細胞肺癌において遺伝子発現免疫プロファイルと治療効果の関連性を検討する後向き観察研究

研究の背景

近年、がん治療において腫瘍細胞とその周囲の免疫環境における免疫関連マーカーを詳細に検討することの重要性が明らかになってきています。しかしながら、現在わかっていることはごく一部であり、一人一人の患者様に適切な医療を提供するためにはこれらの知見を今後さらに積み重ねる必要があります。
この研究の目的は、非小細胞肺癌患者様の腫瘍組織を用いて、腫瘍細胞が発現している遺伝子や周囲の免疫環境を調査して治療効果との関連を明らかにすることです。それにより非小細胞肺癌に対する化学療法についてより深い理解が可能となると考えられます。この研究は、あなたと同様に非小細胞肺癌と診断された方に対しての治療をより適切に行うための足がかりとなることが期待されます。

研究の概要

対象:
進行・再発非小細胞肺癌に対して、当院にて抗PD-1/PD-L1抗体と殺細胞性抗がん剤による治療を受けた患者様、かつ、本研究のための資料(過去の通常診療で得られ診療録内に記録された診療情報)ならびに検体(過去の通常診療で得られた腫瘍組織)の提供が可能である方を対象とします。
施設:
近畿大学医学部内科学腫瘍内科部門でデータ収集を行い、近畿大学医学部内科学腫瘍内科部門、近畿大学医学部病理学教室、近畿大学医学部ゲノム生物学教室、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科にて解析します。
目的:
非小細胞肺癌患者の一次治療における治療効果と免疫関連遺伝子発現の関係性を検討・解析することにより、同患者集団における治療戦略の最適化につながることを期待します。
方法:
過去の通常診療で得られた診療情報を診療録より入手・収集し、統計学的手法により各項目の関連性を解析します。また、過去の通常診療で得られた腫瘍組織を用いて免疫関連遺伝子発現の測定を行い、上記の情報との関連性を検討します。
調査対象期間:
2019年1月~2021年1月
総研究期間:
倫理委員会承認日より4年

解析資料・試料

本研究では、過去の通常診療で得られた診療情報を診療録より入手・収集し、各項目の関連性を統計学的手法により解析します。また、過去の通常診療で得られた腫瘍組織を用いて免疫関連マーカー(免疫組織染色、遺伝子発現)の測定を行い、上記の情報との関連性を検討します。これらの遺伝子変異やタンパク質は、がん免疫に関わるものであり、患者様やそのご家族の遺伝に関係するものではありません。また、過去の通常診療または過去の研究で採取された組織検体を利用させて頂くため、本試験に伴って新たに生じる身体への危険はありません。ただし、過去に採取したがん組織が小さい場合、本研究での使用によって残存検体の消耗や稀に滅失の可能性があり、その後の追加検査に支障が生じたり追加検査が出来なくなったりすることが稀にあります(そのようなことが無いように細心の注意を払います)。
診療録から抽出させていただく情報は以下の通りです。

・性別 ・年齢 (生年月) ・施設名 ・患者イニシャル 
・病理所見(採取日、組織型)・臨床病期、遠隔転移部位(治療開始時) 
・再発の場合は前治療歴 
・Eastern Cooperative Oncology Group (ECOG) Performance status (PS)  
・PD-L1発現率 
・既に検査されている遺伝子異常の有無・内容(EGFR遺伝子変異、ALK遺伝子異常、KRAS遺伝子変異、ROS1遺伝子異常、ミスマッチ修復遺伝子異常、HER2遺伝子増幅、その他の既知のドライバー遺伝子異常) 
・Oncomine/FoundationOneなどの遺伝子検査を実施している場合はその結果
・血液検査項目(CRP、血算、末梢血好中球、末梢血リンパ球、末梢血単球、末梢血好酸球、腫瘍マーカー、Alb) 
・生検に関する情報(日付、方法) 
・一次治療の開始日、レジメン、最終投与日
・一次治療中に重大な有害事象が発生した場合はその内容
・後治療の内容、治療開始日、最終投与日、
・一次治療の治療期間、治療効果
・死亡日または最終生存確認日、死亡の場合は死因

この掲示をご覧頂き、「ご自身の診療情報に関するデータならびに腫瘍組織の利用を希望しない」とのお申し出がない場合には、ご同意頂いたものとして、検討させて頂きたいと存じます。もし、データの利用をご希望されない場合には、下記連絡先までご連絡くださいますようお願い申し上げます。なお、今回の研究課題につきましては、すでに当施設の倫理委員会にて承認されております。

共同研究および個人情報保護に関する配慮

本研究は近畿大学医学部腫瘍内科、同ゲノム生物学教室、同病理学教室、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科(研究責任者:冨田秀太)、市立岸和田市民病院(研究責任者:中山智裕)、和泉市立総合医療センター(研究責任者:津谷あすか)、近畿大学奈良病院(研究責任者:田村孝雄)、倉敷中央病院(研究責任者:濱川正光)、大阪南医療センター(研究責任者:工藤慶太)の共同で行われる研究です。個人情報の取り扱いにつきましては、本研究に関係する全ての研究者は、個人情報保護法に基づいて、研究対象者の個人情報を厳重に管理します。本研究は非小細胞肺癌と診断された患者様の診療録に基づいた診療情報を用いて行います。個人情報に関しては、本研究のみに使用します。個人識別情報管理者を置き、対象患者様に対して独自のIDをつけ、個人情報は全て匿名化されますので、いかなる個人情報も院外に出ることはありません。ご自身の診療情報が利用されているかも知れないと思われる個々の研究について詳細を知りたい時は、いつでも情報を提供致します。患者様の個人情報の管理は十分慎重に行い、漏洩することがないように致します。

ご質問や研究に対する拒否の自由

その他に本研究に関してお聞きになりたいことがありましたら、遠慮なくいつでも担当医または下記のお問い合わせ先まで御相談下さい。患者様からのご希望があれば、その方の臨床データは研究に利用しないように致します。そのご要望を頂いたとしても、患者様の不利益となることはありません。

研究責任者及びお問い合わせ先

研究代表者/ 林 秀敏 近畿大学医学部内科学腫瘍内科部門 主任教授
研究責任者/ 林 秀敏 近畿大学医学部内科学腫瘍内科部門 主任教授
研究事務局/ 鈴木 慎一郎 近畿大学医学部内科学腫瘍内科部門 助教
〒589-8511 大阪府大阪狭山市大野東377-2
TEL:072-366-0221(Ex.3542) / FAX:072-360-5000

研究オプトアウト情報 一覧に戻る