責任者・診療部長 家根 旦有
○…初診・再診とも診療 □…初診のみ診察 △…再診(予約)のみ診察 ― …休診
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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〇 | □ (手術日) |
〇 | □ (手術日) |
〇 | □ |
担当医師名 | 専門分野 | 専門医資格等 |
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![]() 家根 旦有 1983年 |
頭頸部腫瘍、甲状腺疾患 | 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会専門医・指導医、頭頸部がん専門医・指導医、内分泌外科専門医・指導医、甲状腺学会専門医 |
![]() 太田 一郎 1994年 |
頭頸部腫瘍 | 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会専門医・指導医、日本がん治療認定医、頭頸部がん専門医・指導医、補聴器相談医、小児慢性特定指疾病定医(耳鼻咽喉・頭頸部外科)、難病指定医、日本スポーツ協会公認スポーツドクター |
![]() 西川 大祐 2010年 |
頭頸部腫瘍 | 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会専門医、難病指定医 |
![]() 秋岡 宏志 2016年 |
耳鼻科一般 | ― |
![]() 大平 乃理子 2017年 |
耳鼻科一般 | ― |
科目 | 内容 | 件数 |
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甲状腺・副甲状腺手術 | 甲状腺がん、甲状腺腫、バセドウ病、副甲状腺腫 | 79 |
ロ蓋扁挑摘出術 | 扁桃腺摘出(アデノイド切除も含む) | 34 |
鼻・副鼻腔内視竸手術 | 蓄膿症に対する内視鏡手術 | 58 |
鼻中隔・下甲介手術 | 鼻づまりや鼻アレルギーに対する手術 | 49 |
顎下腺・耳下腺手術 | 顎下腺腫瘍、耳下腺腫瘍、唾石症 | 35 |
頸部郭清術 | 悪性腫瘍の頸部リンパ節転移に対しての手術 | 26 |
喉頭微細手術 | 声帯ホリープ、喉頭がんの手術 | 18 |
舌・ロ腔手術 | 舌がん、ロ腔がん、ロ腔内良性腫瘍 | 15 |
気管・頸部手術 | 気管切開、頸嚢胞、頸部腫瘍 | 21 |
頸部リンパ節生検 | 診断目的の頸部リンパ節生検 | 33 |
その他 | 再建手術、耳瘻孔摘出など | 42 |
超音波検査 | 頸部リンパ節、甲状腺、顎下腺、耳下腺など | 2531 |
喉頭ファイバー | 声帯ポリープ、喉頭がん、喉頭炎、嚥下障害、発声障害など | 2154 |
鼻咽・副鼻腔ファイバー | 蓄膿、アデノイド、鼻腔がん、咽頭がん、いびき、睡眠時無呼吸など | 931 |
耳鼻咽喉・頭頸部外科医の専門は、耳、鼻、のどの病気であると一般の方は考えられていますが、実は、脳より下の頭部、首より上の頸部にできる色々な病気も守備範囲です。特にこの範囲の手術を行う専門分野を頭頸部外科と呼びます。頭頸部腫瘍で頻度の多いものには、喉頭(こうとう)がん、咽頭(いんとう)がん、口腔(こうくう)がんなどがあります。上顎洞(じょうがくどう)という副鼻腔(ふくびくう)にできる上顎がん、唾液(だえき)を出す器官である耳下腺(じかせん)や顎下腺(がっかせん)にできる腫瘍、身体の代謝に大事なホルモンを分泌する甲状腺(こうじょうせん)や副甲状腺(ふくこうじょうせん)にできる腫瘍も、頭頸部外科で扱っている範囲です。(日耳鼻ホームページより)
(図:日耳鼻ホームページより)
耳鼻科では口腔・咽頭の疾患を扱っています。このような舌がんも治療しており、進行がんでは太腿や前腕などの他の体の部分から組織を取り出し、血管付きで移植を行う再建手術を形成外科と共同で行っております。再建を行うことによって嚥下・咀嚼などの機能を温存します。口腔・咽頭に白い白板などの変化がありましたらご相談ください。見た目が白い「白板症」は正常な粘膜ではなく、前がん病変です。
喉頭の病気は声のかすれ(嗄声:させい)で気付くことが多く、1か月以上声のかすれが続くようなら一度耳鼻科を受診してください。タバコを吸っているならまずタバコは止めてください。喉頭の病気は微細な変化ですからファイバースコープでよく観察することが必要です。当科では高性能のNBI(狭帯域光観察:Narrow Band Imaging) で早期の喉頭がんを発見いたします。喉頭の手術は微細な手術ですので、高性能の4K機能ビデオカメラを用いて行っております。早期のがんではレーザー焼灼で治療を行っております。
(矢印:早期の喉頭がん)
当科は耳鼻科ですが甲状腺疾患を扱い、甲状腺の専門医が診察しており甲状腺手術の認定施設でもあります。甲状腺専門病院と同様にあらゆる甲状腺疾患を扱っており、バセドウ病は内科的治療から手術まで当科で一貫した治療を行っております。悪性であれば術後の放射線ヨードのアブレーションを放射線科に依頼し、再発例では腫瘍内科とも協力して化学療法を行っています。疾患によっては経皮的エタノール注入療法(PEIT)も行っております。甲状腺疾患ではどのようなことでもご相談ください。
蓄膿の手術といえば、昔は局所麻酔でノミやトンカチで上あごの骨を削って中の膿を取り除く大変痛い手術のイメージがありますが、今では全身麻酔で鼻の中から内視鏡を使って骨も割らずに痛みの少ない手術になっています。当科ではこのように最新式の4K機能の高性能テレビカメラと、ナビゲーションシステムを用いることによって、より精確な手術を行っています。
声帯ポリープや蓄膿の手術には内視鏡を用いますが、当科の内視鏡手術セットは最新式の4K機能ビデオカメラを備えていることから明瞭で繊細な高画質を得ることができます。したがって微細な病変でも見逃すことなく適切な手術を行うことができます。
蓄膿の手術は、脳や眼に近いところを手術するために細心の注意が必要です。特に鼻の奥は、解剖も複雑で個人差も大きいため、どこを手術しているかを正確に知らなければなりません。今回われわれが導入したナビゲーションシステムは最新式のもので、カーナビと同様に手術中に的確に位置を確認することができ、安全で確実な手術に役立てております。
この電気凝固装置は「ベサリウス」という名の世界最高峰の電気凝固装置です。繊細で確実な凝固が可能で、正常組織への熱損傷も少なく安全で正確な手術が可能です。イタリア製ですが、イタリアでもこのような精確で信頼のおける電気機器が作られていることを初めて知りました。医療機器界でのフェラーリのような存在です。値段も高いです。この電気凝固装置を持っている施設は少ないです。
甲状腺や耳下腺などの手術の時に、重要な神経を温存するために用いる装置です。手術中に正確に神経を確認することができます。安全で確実な手術をするために必要不可欠な装置です。当科での手術では積極的に用いて手術の合併症を減らすように心掛けています。
当科には最新式のNBI(Narrow Band Imaging)という特殊な波長の光線を用いて微細な血管の変化を発見できる電子内視鏡を備えています。このNBIによって癌の早期発見に役立てています。耳鼻科外来には3台の電子内視鏡を備えて詳しい診察を行っております。
通常光では判別できないがNBIでは病変がよくわかる(矢印)
いつでも素早く検査ができるように耳鼻科外来に設置しています。触診ではわからないリンパ節や甲状腺などの病変もエコーでは正確に診断できます。検査予約の必要もなく、診察時にすぐ検査できるので患者さまにとっては時間の節約にもなります。細胞診もエコーを用いて病変の位置を確認して行いますので、正確な診断が可能です。
当科では耳鼻科疾患全般を取り扱っておりますが、部長の家根 旦有と西川大祐が頭頸部腫瘍を担当し、あらゆる頭頸部腫瘍に対応できる体制を整えております。放射線治療は放射線治療科と連携し、精度の高い最新のIMRT(強度変調放射線治療)を行い、化学療法が必要な場合は腫瘍内科とも相談して最新の化学療法を行っております。頭頸部がんの治療は耳鼻咽喉・頭頸部外科、放射線科、腫瘍内科、口腔外科が参加する腫瘍カンファレンスで最適な治療方法を選択しております。蓄膿・アレルギー性鼻炎などの疾患に対しては鼻・副鼻腔疾患が専門の森川 大樹が対応しており、薬物治療が困難な症例は鼻・副鼻腔の内視鏡手術を行っております。また甲状腺は腫瘍だけではなく甲状腺疾患全般を扱っており、バセドウ病は内服治療から手術治療まで全体を通して治療にあたっております。当科のモットーは、「迅速に対応」を心掛けておりますのでお気兼ねなくご相談ください。
家根 旦有