中央放射線部では一般X線撮影、CT撮影、MRI撮影、血管造影検査、核医学検査、放射線治療などを担当し、各科への画像診断支援および治療を行っています。
中央放射線部には2023年4月時点で総勢53名の技師が所属しています。
診断部門では、平成28年6月にオープンした新手術室(4室)の1室に、経カテーテル的大動脈弁埋め込み術(TAVI)が可能なハイブリッド装置が導入されました。シーメンス社製の多軸血管撮影装置Artis zeegoと画像支援ナビゲーション手術システムにより、安全な低侵襲的手術が可能となりました(写真1)。チーム医療の一員として中央放射線部の技師も医師、看護師、臨床工学技士らと術前カンファレンスに参加し情報共有を行いながら、手術に臨んでいます。
写真1 多軸血管撮影装置Artis zeego、画像支援ナビゲーション手術システム
アイソトープ部門では、SPECT/CT装置とSPECT装置を疾患や検査目的に応じて使い分け、正確な診断に必要な画像や機能情報を提供しています。多種多様な検査にも対応しており、神経内分泌腫瘍や脳脊髄腔減少症のような稀な疾患も診断可能となっています。代表的な検査としては、認知症や脳血管疾患の診断のための脳血流検査や、虚血性心疾患や神経疾患のための心筋検査などが挙げられ、月曜から金曜まで毎日実施しております。RI内用療法と呼ばれる放射性薬剤を使用した治療も使用可能な環境が整備されており、2016年7月からは去勢抵抗性骨転移に対する塩化ラジウム内用療法を開始し、国内有数の症例数となっています。
近畿大学病院に隣接する高度先端総合医療センターPET分子イメージング部では、2016年よりGE社製PET/CT装置を導入し、より鮮明で定量性の高いPETデータを提供しており(写真2)、世界的にも数少ない呼吸同期収集を用いた放射線治療計画を実施している施設でもあります。FDGを用いた腫瘍PET検査のほか、腫瘍低酸素PET検査や、THK、PiBなどの薬剤を用いた各種認知症PET検査を、核医学専門技師、PET核医学専門医、薬剤師、核医学診療看護師といった専門知識の豊富なスタッフの相互協力のもと運営されています。
写真2 GE社製PET/CT装置
放射線治療部門では、2015年10月に、VARIAN社製リニアック TrueBeam、Brainlab社のExacTracシステムが導入され、VMAT、SRS、SRTなど高精度放射線治療を積極的に行っています(写真3)。また、医学物理研究においては、knowledge basedにおける治療計画システムの構築やIGRTにおけるDeformable image registrationを用いた患者個別化治療計画などに取り組んでいます。
写真3 TrueBeam・ExacTrac
コンピュータ技術や機械工学の発達に伴って、放射線診療に関する装置や機器の進歩もめざましいものがあります。これらの装置に習熟し、臨床現場で対応できる物理技術を身につけるために、日々研鑽を重ね、診療業務の充実はもとより、臨床研究でも実績を残していく人材を排出できるよう努めております。
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TEL (072)366-0221(代表)、中放管理室:内線2377
中央放射線部では近畿大学医学部倫理委員会の承認を得て下記の臨床研究を行っております。