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病院概要

病院長ごあいさつ

近畿大学病院 病院長 東田 有智

近畿大学病院は1975年の開院以来、安全で質の高い先進医療を提供すると共に、教育病院として医療者を育成すべく努力を重ねてまいりました。
皆様からの温かいご支援とご協力のおかげで、開院46年目を迎える事が出来ました。2019年4月には近畿大学医学部附属病院から近畿大学病院へと名称変更し、装い新たに再出発を行っております。南大阪エリア唯一の大学病院として地域における医療機関との相互連携を図るため、連携推進に力を入れ、地域医療のさらなる発展に貢献したいと考えております。
昨年より新型コロナウイルス感染症感染拡大が続いており、医療崩壊が各地で叫ばれる中、当院ではコロナ対応の専門病棟を設置し、重症患者の受け入れを行っております。未曽有の感染症にも柔軟に対策を講じ、コロナ患者をはじめ、他の疾患で治療中の患者さまを救うべくコロナ前後の医療機能を保ち続け、今後も不測の事態に対応できるよう安全の確保に尽力してまいります。
当院は特定機能病院として、さらに昨年度より地域がん診療連携拠点病院(高度型)の指定を受けるなど、がんの診断・治療に注力しております。がん患者さまの罹患数は増加傾向にあり、日本人を取り巻くがん環境は変革の時期と直面しています。治療法の選択枠が以前と比べて格段に増え、新しい治療薬の開発・医療機器の進歩により、がんとの関わり方が大きく変化しました。その中で、次世代シークエンサーを用いた、1000例以上のがん患者に無料の遺伝子パネル検査を提供し続けて来た実績を踏まえ、令和元年度に「がんゲノム医療拠点病院」としての認定も受けており、ゲノム医療センターを立ち上げ、遺伝子に応じた個別化医療をより推進しております。また、当院のがんセンターでは、センター内に通院治療センター、放射線治療部、緩和ケアセンター、がん相談支援センターを設置し、集学的治療を有効的に行う体制を整えると共に、地域の医療機関や住民の方への情報発信、優れたがん専門医の育成に取り組んでおります。
施設としましては、南河内医療圏で救急医療の最後の砦として、1982年に開設いたしました救命救急センターがございます。本センターは、地域の三次救急を担うことに加えて、脳卒中、心筋梗塞等の二次救急告知も受け、幅広くこの地域の救急医療に尽力して参りました。2013年には循環器内科と心臓血管外科を一体化した心臓血管センターを設置し、緊急・重症の患者さまに対して、今まで以上に質の高い医療を提供できる体制を整えています。また、アレルギー疾患対策基本法が施行され、アレルギー疾患の拠点病院としてアレルギーセンターも設置し、アレルギー疾患をトータル的に診療しております。

今後、医学部と共に堺市泉ヶ丘地区に移転する予定となっております。最新機能を兼ね備えた構想が計画されており、医療サービスの向上はもちろん、今よりもさらに患者さまに近い病院を目指したいと考えています。

大学病院として地域の皆様に安心して受診頂ける医療の提供に向けて日々努力して参ります。

東田 有智