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診療科のご案内

薬剤部

薬局長挨拶

病院では様々な場面でたくさんのスタッフが医薬品に関わります。職種により薬に対する向き合い方は異なりますが、私たち薬剤師は、患者さまに対して、薬が安全かつ、効果的に使用されるように、薬の専門家として薬学的観点から適正な情報提供と知識を以って安全対策を講じ、安全で質の高い薬物治療を提供する役割を担っています。2018年7月から各病棟に薬剤師を配置し、入院患者さまにとって、もっと身近で頼れる存在となることを目指して、医師や看護師をはじめとしたさまざまな医療スタッフと連携しながら薬物治療に関わっています。
私たち薬剤師の業務は多岐に亘りますが、外来・入院ともに、スタッフ全員が「薬は人の命に関わるもの」と強く認識し、患者さまを思い浮かべながら責任を持って日々の業務を行っています。

薬局長 竹上 学

主な業務

調剤(内服・外用)

当院では電子カルテによるオーダリングシステムを導入しており、医師が電子カルテより入力した処方内容は薬剤部にて発行されます。薬剤師が処方内容(処方薬)、用法・用量などが適正であるか確認し、調剤を行っています。処方内容に疑問が生じた場合には、処方医に確認した後、調剤します。また、内服薬調剤においては、自動錠剤分包機を活用し、患者さまが自己管理しやすいよう一包化にも対応しています。

調剤(注射)

注射処方せんに基づき、個人別に注射薬をセットしています。薬剤師は、処方内容の鑑査を行い、投与量、投与速度、投与経路、投与間隔、相互作用、配合変化などをチェックしています。処方内容に疑問が生じた場合には、処方医に確認した後、調剤します。調剤には注射薬自動払出システムを用い、アンプルやバイアル製剤の取り揃えを自動化することにより、注射薬の迅速かつ正確な調剤を実施しています。

病棟業務

患者さまのベッドサイドにて薬物アレルギー・副作用歴、薬物相互作用などの確認や、薬の使用方法、注意事項、効能効果、生活上の注意点などについて説明を行っています。患者さまに治療や薬に対する理解を深めていただくことが安心して治療に臨む手助けとなり、医薬品の適正使用に繋がっていくと考えています。

ほぼ全ての病棟に薬剤師が常駐しており、入院患者さまの薬物治療のサポートや安全管理を行っています。カンファレンスや回診などにも参加し、患者さまから得られた病歴や薬歴(持参薬も含む)、検査結果等のあらゆる情報を、他の医療スタッフと共有しながら、より良い医療を提供できるよう努めています。

注射薬混合調製業務

当院では、入院患者さまの抗がん剤や高カロリー輸液などの注射薬の調製を行っています。特に、医療従事者への曝露対策も必要となる抗がん剤においては、休日の投与にも対応可能な体制をとっています。多くの抗がん剤治療において、レジメン管理での運用を行っており、身長・体重・臨床検査値などの患者さま個々の情報を基に、投与量、投与スケジュールなどの確認を行い、有効で安全な医療が提供できるように努めています。

通院治療センター

通院治療センターでは、患者さまに外来でも安心して抗がん剤による点滴治療を受けて頂くために、がん専門薬剤師などの資格所持者を含む職員で業務を行っています。平均で延べ約1300人/月の患者さまが治療を受けておられ、悪性腫瘍だけではなく、分子標的薬の治療を必要とする関節リウマチやクローン病などの患者さまも利用されています。

薬剤師の業務内容としては、1)治療内容の最終確認、制吐剤など支持療法の提案 2)安全キャビネットを使用した無菌調製 3)治療内容や副作用の説明 4)予約患者さまの処方内容の事前確認 5)在庫管理 などを行っています。多くの抗がん剤治療においてレジメン管理を採用し、投与前に開始基準、用量確認などを行い、他職種と共に安全な外来治療の寄与に努めています。

薬品管理・麻薬管理

薬品管理業務では、医薬品の購入・供給管理(発注、検収、各部署からの医薬品請求・受払業務)、在庫管理(棚卸業務、日常在庫の把握、病棟・外来などの配置薬の管理)を行い、院内の各部署に医薬品を円滑に供給し、医薬品の管理を適切に実施することで病院経営に貢献するよう努めています。
麻薬管理では、「麻薬および向精神薬取締法」に基づき、厳格な管理を行っています。当院では麻薬管理システムを導入し、院内全体の麻薬の在庫・受け払い記録など、全てをコンピュータ管理しています。

薬剤情報

薬剤情報室では、医薬品情報の収集・評価・管理を行い、医療従事者からの問合せなどに対して、科学的な根拠に基づく情報提供を行っています。また、薬剤部のローカル・エリア・ネットワーク上に共有フォルダを構築し、薬剤部内のパソコンからフォルダ内の情報を活用できるように管理を行っています。電子カルテ端末には、医薬品情報WEB検索システムを導入しており、検索システムにおける院内採用薬の設定、掲示板機能を利用した情報を発信しています。医薬品の採用などを審議する薬事委員会の事務局も務めており、採用薬に関する電子カルテのマスタ管理も行っています。

救急災害センター

救急医療の現場である救急災害センターには薬剤師が常時配置されています。初療支援の一環としてドクターカー出動時に、速やかに必要薬剤を供給できるよう管理しています。また、t-PA適応の脳卒中緊急搬送症例については、24時間体制で初期対応から薬剤師が関与しており、ミキシングや投与量の計算、持参薬の確認などを行い、医師・看護師と共に救急対応を実施しています。さらに、病棟薬剤業務として、症例カンファレンスへの参加や処方設計、他職種向け勉強会の開催などチーム医療への参画を積極的に実施しています。

手術室

手術室では、医療用麻薬や筋弛緩薬、向精神薬、麻酔薬など、厳しく規制されている医薬品が数多く取り扱われています。また、一般病棟とは異なる環境の中、緊急性の高い医薬品や特殊な医薬品も使用されます。当院では、手術室に薬剤師が常駐し、薬剤のセット化や使用記録の確認を行うことで、これらの医薬品の厳格な管理を維持しています。また、術後の疼痛コントロールに使用される薬剤の無菌調製も行っています。このような業務を通して、多職種と連携しながらより安全で円滑な手術室の運営に寄与しています。

入院センター

入院センターは患者さまやご家族が入院や手術について理解を深め、安心して治療に臨むことができる環境を整える役割を担っています。医師の指示のもと多職種が連携をとり、入院オリエンテーション、術前・検査説明、退院の調整、患者情報の収集などを行うことで、安心・安全な入院医療の提供と、退院後の療養生活が不安なく送れるようにサポートしています。薬剤師は、術前の患者さまを対象とした服用薬剤(サプリメント・一般用医薬品を含む)の把握、抗血小板薬・抗凝固薬などの出血リスクを有する薬剤の休薬可否について確認を行っています。

薬物治療モニタリング(TDM;Therapeutic Drug Monitoring)

TDMとは、血液中に含まれる薬の濃度を測定し、治療効果や副作用に関する様々な因子をモニタリングしながら、望ましい治療濃度が得られる用法用量を個別に設定する業務です。薬剤師は、測定結果に基づいて薬の特徴や臨床検査値等から総合的に判断した上で、必要に応じて次回以降の投与量等について医師に提案しています。薬剤師として高い専門知識が求められる業務の一つとして、質の高い薬物療法を提供できるよう努めています。

院内製剤

院内製剤とは、患者さまの症状や状態にあう医薬品がない時に、薬剤師が院内で調製して使用される薬のことを指します。調製している製剤は、内服・外用・注射などの全ての剤形に及びます。注射剤や点眼剤など、無菌性を求められる場合は無菌室・クリーンベンチなどの専用の設備を用いて調製しています。調製するにあたり、科学的・倫理的妥当性について十分に考慮した上で、有効性、安全性、安定性の面についても考慮し、品質を確保しています。

PET(Positron Emission Tomography)/CT検査

PET/CT検査に使用する放射性医薬品は、院内のホットラボ(PET薬剤製造室)で製造されています。薬剤師は製造工程における、一部の薬剤の合成から品質管理および各種検定に関わっています。また、ホットラボの環境測定試験も行っており、製造衛生管理基準に則った管理を通じて、安全かつ的確な検査が実施出来るように努めています。

チーム医療

感染制御チーム(ICT;Infection Control Team)
抗菌薬適正支援チーム(AST;Antimicrobial Stewardship Team)

ICTは院内の感染症を制御するチームであり、ASTは抗菌薬適正使用支援を行うチームとして、多職種で構成されています。現在、薬剤師は専従2名、専任1名で担当しており、ASミーティングや院内ラウンドに参加し、感染症治療の早期モニタリング、抗微生物薬や消毒薬の適正使用支援、各種サーベイランス(調査・監視)、院内感染対策マニュアルの作成・改訂、院内感染対策における教育、近隣連携病院との情報交換などに関わっています。患者さまおよびその家族、さらには職員を感染症や耐性菌から守ることにより、安全な医療を提供することのできる環境を整えるために、チームで活動を行っています。

緩和ケアセンター(PCT;Pain Control Center)

当院の緩和ケアセンターは、医師・看護師・薬剤師・管理栄養士など多職種で構成されています。入院患者さまの痛み・吐き気・息苦しさなど身体症状の緩和や、不安・気持ちの落ち込みなど精神的な苦痛に対しても支援を行っています。緩和ケアセンターの薬剤師は、病棟回診やカンファレンスに参加し、医療用麻薬を含む鎮痛薬などの処方提案や副作用モニタリングを通して薬物治療全般に関わっています。

栄養サポートチーム(NST;Nutrition Support Team)

多職種でカンファレンス・回診を週1回行い、適切な栄養療法を提案しています。薬剤師は患者さまの状態や臨床検査値をもとに、個々の病態に応じた必要熱量、アミノ酸、輸液量、電解質などを検討し、静脈栄養の処方設計支援を行っています。さらに、投与速度や薬による副作用の有無なども併せて確認し、病棟担当薬剤師と情報共有しています。また、当院NSTは栄養療法のスキルアップのため定期的に研究会を企画・運営しています。

その他の取り組み

患者教育

当院では患者さま向けの様々な教室を定期的に開催しています。薬剤師は、外来患者さま向けの糖尿病・腎臓病・肝臓病教室、入院患者さま向けの眼科術前オリエンテーションや糖尿病教室の講師を担当しています。教室では、主に薬と疾患の関係について説明を行い、薬の効果・作用・副作用や使用する時の注意点などの情報を提供して、患者さまが安心して治療に臨むことができるようサポートしています。

医療安全

薬剤部では、リスクマネジャーを中心に調剤ミスや医薬品供給間違いの防止、適正使用推進、適切な情報提供により「医療安全」≒「患者安全」に取り組んでいます。また、医療安全対策室に薬剤師を専従で配属し、病院内で発生したインシデント・アクシデント事例に対して取り組むと同時に院内の医薬品関連リスクを把握しています。医療安全対策室担当者との協同により、病院全体に目を向けた医薬品関連リスクの対策強化にも励んでいます。

調剤補助

在庫管理(医薬品の棚への補充、倉庫在庫・期限チェック、調剤備品の補充など)、注射薬自動払出機への医薬品の補充、中止・返品注射薬の片付け作業、その他薬剤業務に関わる様々な補助業務を薬剤師ではないスタッフが行っています。調剤補助業務は、薬剤師がコア業務を行うためのサポートとなり、薬剤師の病棟での活動範囲や役割の拡大に対応できる業務体制を築き上げていく上で、重要な役割を担っています。

教育・実習

新人教育

入職1年目は、病院薬剤師としての責任を理解し、基礎と業務を着実に身につけていくことを目的とし、調剤業務や注射薬混合調製業務を中心に、様々な業務を経験しながら実践を通じて学びます。また、新人研修担当の薬剤師を配置し、疑問や不安な点が出てきた際に、気軽に相談できるようサポート体制を整えており、チェックリストを用いて、進捗状況を把握しながら細やかな指導を行っています。

薬学生教育(実習)

当院では、2.5ヶ月間(11週間)の病院実習を、年間で3回、合計48名の薬学部5年生を受け入れています。調剤および製剤、薬剤管理指導やチーム医療など薬剤師業務に関する基本的知識、技能、態度の修得を通じて、病院薬剤師の業務と責任を理解することを目的としています。「実務実習モデル・コアカリキュラム」の一般目標を達成できるように、また、当院の特徴を生かした教育ができるように独自のカリキュラムを作成し、直接指導しています。

薬剤師レジデント

2019年度から近畿大学薬学部の連携大学院方式学部講座の学生受け入れを開始するとともに、薬剤師レジデント研修制度を創設しました。当院薬剤部での研修制度は、薬剤師の初期研修を行いながら、薬学部と連携した臨床研究を並行して行えることを特徴としています。3年間の研修プログラムを設けており、薬剤師業務の中で生まれるクリニカルクエスチョンを検証・解析できる薬剤師の育成を目指しています。

資格取得

資格取得支援

専門・認定薬剤師とは、医療の専門領域や薬物治療に関する高度な知識・技能を有する薬剤師として、各領域の学会・協会から認定を受けた薬剤師のことです。薬剤部員は資格取得に向けて院外の勉強会に積極的に参加しています。また、専門領域の専門・認定薬剤師は各医療チームで活躍し、患者さまのサポートをしています。当院では、各種専門・認定薬剤師を養成する教育医療機関として認定を受けています。日々の業務の中で、薬剤部スタッフや他職種と共に研鑽を積み、認定・専門薬剤師の取得が可能です。

研修施設

など

資格取得実績 2019年4月現在

など

臨床研究

当薬剤部では、取得した患者さまの貴重な個人情報を含む記録を、医療機関としてだけでなく教育研究機関として臨床研究などの目的に利用させていただくことがあります。我々が行う研究は、厚生労働省が示している「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に従って行い、取り扱う情報は匿名化し、研究結果は個人が特定できない形で、学会発表や論文投稿などの手段によって公開いたします。臨床研究の積み重ねにより、多くの患者さまが最適な薬物療法を受けられることに寄与できるものと考えておりますので、患者さまのご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

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