当院では、国内で承認された医薬品、医療材料を、添付文書に記載された内容と異なる方法(適応外・禁忌)で使用する際に、その適切性、安全性等を「臨床倫理委員会」にて審査いたします。その結果、その使用による患者(被験者)の利益が不利益を上回ると判断された場合、速やかに治療を実施することができるよう、対象者となられる方に事前に同意をいただくことに代えて、当院ホームページにて情報を公開することとしております。適応外・禁忌使用の薬物により発生した副作用については、国の「医薬品副作用被害救済制度」の対象外となります。
なお、本件について拒否される場合やご質問がある場合は、下記の問い合わせ先にご連絡ください。
| 実施内容 | 経口造影剤の出荷制限に伴う血管造影剤の代替使用について |
|---|---|
| 使用する 医薬品の 名称 |
イオヘキソール(オムニパーク350) |
| 診療科 | 外科、消化器内科、ER、放射線診断科、小児科、耳鼻咽喉頭頚部外科 |
| 対象者 | 消化管造影や術後で造影検査が必要な患者 |
| 承認日 | 2026年6月3日 |
| 対象期間 | 経口造影剤の使用が再開されるまで |
| 概要 | 経口造影剤は、消化管術後吻合部リーク(漏れ)の確認や消化管の精査を目的として、中央放射線部や内視鏡部、ER部門で幅広く使用されています。今般、本邦で唯一保険承認されている「ガストログラフィン」が、原材料の問題により製造困難な状況になっており、保険適応はありませんが、代用となる血管造影剤の選定を行う必要があります。 |
| 対策 | 本邦では経口での使用方法は承認されていませんが、諸外国では経口造影剤として承認されている非イオン性ヨード造影剤から、薬価や安定供給が可能な薬剤を薬剤部と協議のうえイオヘキソール(オムニパーク350)に選定しました。この造影剤は造影CTの経静脈性造影剤として当施設のみならず本邦で広く使用されており、一定のリスク(アレルギー、ショック、吐き気、頭痛、等)は知られていますが、使用実績は十分です。また、経口で使用することで危険性が増すとの報告もなく、検査の施行に際しては適切な造影剤であると考えています。 |
| お問合せ先 | 近畿大学病院 安全管理部 (072)288-7222 |
| 実施内容 | 手術部位のマーキングや病変部位の染色等のためのピオクタニンの使用 |
|---|---|
| 使用する 医薬品の 名称 |
メチルロザニリン塩化物(別名ゲンチアナバイオレット、クリスタルバイオレット) (商品名ピオクタニン) |
| 診療科 | 外科・形成外科・皮膚科・眼科・脳神経外科・産婦人科・消化器内科など |
| 対象者 | 当院で手術・治療・検査を受ける患者 |
| 承認日 | 2022年10月5日 |
| 対象期間 | 永続的に使用 |
| 概要 | 手術部位のマーキングや病変部位の染色等のためにピオクタニンという色素を用いる場合があります。ピオクタニンの臨床使用に際しては、海外(カナダ保健省)において、動物実験でピオクタニンを経口的に摂取した動物に発がん性を認めたことが報告されています。しかし、医療現場では一時的に局所使用することが一般的であり、これまでピオクタニンは、臨床の現場で永く使用されてきましたが、発がんの報告はありません。従いまして、当院におきましては、その使用による患者の利益が不利益を上回ると判断される場合、必要最小量の使用にとどめ使用いたします。 |
| お問合せ先 | 近畿大学病院 安全管理部 (072)288-7222 |
| 実施内容 | 重症ケアユニットにおける高濃度カリウム注射製剤を用いたカリウム補正 |
|---|---|
| 使用する 医薬品の 名称 |
KCL 注 20mEq キット 20mL |
| 診療科 | 集中治療部門、救命救急部門、循環器内科、心臓血管外科、小児心臓血管外科、小児科 |
| 対象者 | ICU、救命救急病棟など、緻密なカリウム管理が必要な患者 |
| 承認日 | 2021年9月1日 |
| 対象期間 | 承認後永続的に使用 |
| 概要 | 低カリウム血症に対する治療は内服でのカリウム補充を行いますが、重症の場合や内服困難な場合は注射剤を使用します。注射用カリウム製剤は、添付文書において、40mEq/L以下に希釈し20mEq/hrを超えない速度で使用し、1日の投与量が100mEqを越えないようにすることとされています。しかし、全身管理を行う重症患者さんでは、輸液量を制限しなければ心不全に至るリスクが大きく、かつ速やかにカリウム値を補正しなければ不整脈を起こすリスクも大きくなります。そのため、集中治療部門、救命救急部門、循環器内科、心臓血管外科において注射用カリウム製剤を希釈しないで、あるいは高濃度の希釈で投与する必要が生じます。 |
| 対策 | 高濃度カリウム注射液を使用することで、予想より血清カリウム値が上昇することがあり得ます。そのため、カリウム注射製剤を適正に使用するための院内研修を常時行っています。また、適正なカリウム注射製剤投与のために、①最も早いカリウム製剤の体内への投与速度を0.25mEq/kg/hr以下に取り決めています。➁高濃度カリウム注射液を点滴ルートの側管から投与するときは、輸液ポンプを接続し機械的に調節します。③高濃度カリウム注射液の投与時は必ず心電図モニターを装着し観察を継続します。④高濃度カリウム注射液の投与開始時には、医療者2名で、指示の内容をはじめとする医療行為を確認いたします。 |
| お問合せ先 | 近畿大学病院 安全管理部 (072)288-7222 |