内視鏡手術を実施
手根管症候群は、正中神経が手首(手関節)部の
ひどくなると、親指の付け根の筋肉(母指球)がやせて親指と人差し指できれいな丸(OKのサイン)ができなくなります。物を落としたり、縫い物がしづらくなり、細かいものがつまめなくなります。
原因不明とされています。妊娠・出産期や更年期の女性に多く生じるのが特徴です。そのほか、手首の骨折の後や、仕事やスポーツでの手の使いすぎ、透析をしている人などに起こります。
正中神経は、指を動かす9本の
図 発症の仕組み
・ティネル様サイン
手首(手関節)を
・ファレンテスト
手首(手関節)を直角に曲げて手の甲をあわせて保持し、1分間以内にしびれ、痛みが悪化するかどうかを見る検査です。症状が悪化する場合はファレンテスト陽性といいます。
そのほか、病状が進行すると母指球の筋力低下や筋萎縮があります。
手根管症候群を確定するために以下の検査を行います。
神経伝導検査
正中神経の伝導速度を測定します。手根管症候群では、手首の部分で神経の伝わる速度が落ちています。
筋電図検査
電気を使って、筋肉の
その他の検査
腫瘤が疑われるものでは、エコーやMRIなどの画像検査が必要になります。
手根管症候群とよく似た症状は、
難治性のものや母指球の萎縮の激しいもの、腫瘤のあるものなどは手術が必要になります。手術としては、以前は手掌から前腕にかけての大きな皮膚切開を用いた手術を行っていましたが、現在はその必要性は低く、内視鏡を使った鏡視下手根管開放術(写真、画像)や小皮切による直視下手根管開放術が広く行われています。
まれに手根管開放術を受けたにもかかわらず、症状が再発することもありますが、まずはご相談ください。