体に負担の少ない最先端手術
正常の膝関節の表面は軟骨で覆われています。変形性膝関節症は、加齢や肥満また
日常生活の注意点として、以下のことなどが挙げられます。
・適度な運動を心掛けましょう
・膝によくない動作(和式トイレの使用、正座、 重いものを持ち上げる)などを避けましょう
・杖を使うようにしましょう
・肥満があれば減量しましょう
図1 変形性膝関節症
症状が軽い場合は痛み止めの飲み薬や外用の湿布薬、塗り薬を使ったり、関節の炎症を和らげたり痛みを軽くする効果のあるヒアルロン酸を関節内に注射をしたりします。また運動療法(リハビリテーション)として、太ももの前の筋肉を鍛える
このような治療でも治らない場合は手術治療を検討します。これには
人工関節手術
人工関節置換術は近年、その技術が飛躍的に進歩し、国内で膝関節において年間7万件以上、股関節において年間4万件以上の手術が行われ、変形した関節の一般的な治療法になっています。
人工関節置換術でほとんどの患者さんは関節の痛みがとれます。関節の痛みでほぼ歩けなかったのが歩けるようになったり、外出ができなかったのが旅行できるようになったりと、QOL(
人工膝関節全置換術
人工膝関節は
単顆人工膝置換術
膝の変形の程度が比較的小さい患者さんは、膝の悪い内側または外側部分だけを交換する
画像2 単顆型人工膝置換術
人工関節術後の合併症の1つに感染(ばい菌により膝関節の中が
もう1つの重要な合併症に静脈
人工関節センターでは、2019年4月に手術支援ロボットNAVIOを導入し、2020年1月までに40例以上の手術を実施しました。極めて高い精度が要求される十字靱帯温存の人工膝関節全置換術に有用です。(画像3)
画像3 ロボット手術のデモンストレーション
ナビゲーション付きロボットの支援を受けて術者が骨を削る。