口が開かない、顎が痛い人のために
さらに、開けたまま閉じられなくなる
顎関節症ではないほかの病気と区別するために、X線撮影などを行った上で、「表」にしたがって病態診断し、場合によってはMRIを撮影し、治療方針を決定します。顎関節症ではない、
表 顎関節症の病態分類(日本顎関節学会、2013年改訂)
多くは、スプリントと呼ばれる
本来、顎関節症は生活支障度や苦痛のわりに比較的軽症の疾患ですが、長期にわたって痛みが続くとうつ傾向が強くなって重症感が増し、治りにくくなる場合もあり、慎重な対応が求められます。数%は関節注射や関節洗浄、あるいは手術が必要となる患者さんもいます。
写真1 スプリント療法
上下顎にスプリントを応用した例(夜間に使用)
スプリントは、夜間のみ使用し日中は使用しないこと、また、期間を区切って使用することが大切であり、終了を指示されたら使用しないようにしましょう。場合により、噛みしめなどの生活習慣が是正されなかったり、強いストレスがあると再発してしまうこともあります。
多くの患者さんは、スプリントなどの保存的な治療で治癒します。
顎関節症とよく似ていますが、たとえば滑膜骨軟骨腫症は関節に石灰化物が現れる疾患であって、顎関節症とは異なる疾患であり、MRIで鑑別することができ、手術をしないと良くなりません(写真2)。
従って鑑別がきわめて重要となります。